鎌倉朝日新聞 (12月1日号 2024年 第549号)

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荷物を載せて人に連れ添うロボットの実証体験=23日湘南アイパーク

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フェスタで住民によるスタジアムの利用方法を議論する参加者たち

地域ぐるみで健康づくり

新湘南ウェルビーイングフェスタ
  湘南アイパークで開く

健康にまつわる新たな文化や世界観を、地域とともにつくろうという「新湘南ウェルビーイングフェスタ」が11月23日、藤沢市村岡東の湘南ヘルスイノベーションパーク(湘南アイパーク)で開かれた。広大な研究施設の一部が開放され、訪れた住民が新しい健康管理法を体験したり、ワークショップに参加したりした。 10月に設立された「新湘南ウェルビーイング協議会」が、初めて地域住民とともに取り組む催し。同協議会は、湘南アイパークを運営するアイパークインスティチュートと、隣接する湘南鎌倉総合病院(鎌倉市岡本)、三菱商事、アイパークに新湘南共創キャンパスを設置した横浜国立大学の4者で設立した。 同協議会では、アイパークがある藤沢市村岡地区、同病院がある鎌倉市玉縄地区、アイパークに隣接しJR東海道線村岡新駅(仮称)周辺のまちづくり計画がある同市深沢地区を中核としたエリアを新湘南と呼ぶ。 4者はこれまで、この地域にヘルスイノベーション(健康づくりや未病改善、治療、診断などの革新)を応用、展開することを目指し、実証実験や啓発活動を検討してきた。①医・食・運動・睡眠などのデータを活用した次世代健康管理②先端技術を使い健康的な生活を支える次世代移動③スポーツ・文化・芸術・社会参加などで生活の質を向上させるアクティブライフデザインの、3つのワーキンググループがある。 昨年までは、健康管理と切れ目のない移動を結びつけた「ヘルスケアMaaS」イベントを開いてきた。これが主に中高年を対象にしていたのに対し、今年は全世代に対象を広げた。 フェスタでは、アイパークの5棟の建物を貫く全長約400メートルの廊下に、約40の展示や最新テクノロジーの体験コーナーが並んだ。ARゴーグルをつけての未来のウォーキング体験。体調のデータを計測するウェアラブルデバイスの装着体験、タブレット端末やスマホで住民を見守るサービスなどが紹介された。 屋外では未来の乗り物の試乗や、ヨガ、太極拳、ダンスの教室が開かれた。また講堂では7つのワークショップ(WS)が開かれ、多くの住民が参加した。 横浜国立大学と鎌倉インターナショナルFC(鎌倉インテル)は「住んでいるだけで健康になるまち~スタジアムから生まれるそれぞれのアクティブライフ~」のWSを開いた。 鎌倉インテルの四方健太郎・代表取締役オーナーは、選手一人からクラブをつくりあげた経験を話し、スタジアムを中心としたまちづくりの夢を語った。そのあと参加者が各10人弱のグループに分かれて討論。住民がどうスタジアムを利用するかなどのアイデアを出しあった。 「〝いのちかがやく〟未来のまち~若く健康であり続けるために」のWSでは、慶応大学医学部の宮田裕章教授が「認知症も、そうなる手前で対応すれば未来が変わっていく。データサイエンスの活用によって、誰も取りこぼさず、必要な支援を必要な人に送ることができる」などと健康づくりの未来を語った。


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鎌倉木樹めぐり⑨

覚園寺のモミの木

北条義時ゆかりの覚園寺で山門奥にひときわ高くそばだつモミの木。 「鎌倉市最大、もしかしたら南関東最大」といわれるご住職にお願いして、近くで撮影させていただいた。 近づくと、周囲3mほどの一際太くごつごつした貫禄のある幹で、真下から見上げても枝を広げてまわりを木に囲まれているので樹冠まで見るのは難しい。遠ざかって山門下の広場付近に行くと木の上の方まで見える。高さは約35mあるという。 モミの木はマツ科モミ属の常緑大高木。秋田県から鹿児島県の屋久島にかけて広い範囲に分布している日本特産の針葉樹で、円錐形の樹形が特徴。灰白色で平滑な樹皮は老樹になると灰褐色を呈して鱗片状に剥離する。葉は線形、扁平で長さ1~3㎝、若木では葉先が二又に裂けるが、老樹では先が丸い。雄雌同株で5月ごろ枝先に小さな黄緑色の花を咲かせ、雄花の後にできる球果(マツボックリ)は長さ8~14㎝、径4、5㎝の円柱形で、熟すと鱗状の種子が拡散する。 瑞泉寺の本堂裏手の山にも一際高い木を見つけたので、住職に尋ねるとモミの木だった。大気汚染に弱いというモミの木、鎌倉ではよく見られる。「冬枯れの尾根筋に枝を斜めに上げて立つ針葉樹があったら、それはモミです」(大貫昭彦さん)。 古代ゲルマン民族に「永遠の象徴」として崇拝されたモミの木。探してみませんか。

文  小林千穂
写真 松原省吾


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『日本文化の核心』(講談社現代新書)

心のふる里を行く(61)

日本人の生命力の源泉は「古事記」に 池田雅之

鎌倉青少年会館(鎌倉市二階堂912番地1)の一部がリニューアルされ、中高生の居場所「COCORUかまくら」としてオープンした。11月10日、中高生で構成する実行委員会によるオープニングイベントが開催され、大勢の人が訪れた。 オープニングセレモニーは、当日のバンド演奏のための楽器が置かれライブハウスのように模様替えされた多目的室で行われた。 始めに実行委員の一人、松原駿吾さん(鎌倉学園高等学校1年)が「たくさん利用してもらいたい。みんなの願いを込めてイベントを企画した」と挨拶し、松尾崇鎌倉市長は「こんなふうに生まれかわるとは思わなかった。画期的な1ページをを迎えた」とエールを送った。実行委員と市長でくすだま割りも行われた。 その後、エレキギターやドラム、ボーカルの5つのバンド演奏と、7つのダンスグループのステージが行われ、会場はほぼ満員となって盛り上がりを見せた。 迫力のあるヒップホップダンスを披露したAmalylys(アマリリス)の公文国際学園高等部1年の5人は、実行委員としても関わっていて、「あたたかみのある催しになってよかった」と笑顔を輝かせた。 ステージでの司会を務めた松原さんは、「実行委員は約80人いて、大勢の力を合わせて作り上げたイベント。高校1年生でもできるという自信につながった」と晴れ晴れとした顔で話していた。 屋外の広場では、地元自治会のスペアリブ、青少年連絡協議会のホットドッグの販売があり、学童保育の児童もヨーヨー釣りで協力した。新設されたバスケットゴールでシュートゲームが行われ、サッカーストラックアウトも人気だった。 同館のコンセプトは、学校でも家庭でもない、中高生のためのもう一つの居場所「サードプレイス」。中高生が放課後や休日を思い思いに過ごせる、出会いやつながりが生まれる場として1階にロビーと相談室、自習室、2階に多目的室と調理やクラフトができる部屋があり、屋外の広場では、バスケットボールやサッカーなどができる。
【利用日時】平日16~21時(中学生は20時まで)土日祝9~17時。毎月最終月曜、年末年始閉館。
問い合わせ鎌倉市青少年課0467・61・3886


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COCORUかまくら開会式

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中高生のバンド

中高生の居場所「COCORUかまくら」オープン

バンド演奏やダンス、ゴールシュートで威勢よく

日本神話の話になると、たいがい「古事記」のイザナギとイザナミの国生みと神生みの話から始まります。私もこの夫婦神のエピソードから「古事記」の話を語り始めていたのですが、最近はもっとさかのぼって神々の誕生から話はじめることにしています。 なぜかと言うと、イザナギとイザナミの登場以前に、私たち日本人の遠い祖先の神々が、どのようにして誕生したのかが、記されているからです。私は「古事記」のはじめに姿なき不思議な神々が、次々と出現する意味をあまり深く考えずにいました。その初源の神々のはたらきについて触れることは、日本の神話のみならず、日本文化の根っこを理解する上で、重要なことと思うようになったのです。 「古事記」の冒頭は、次のように記されています。「天地初めて発けし時、高天原に成りませる神の名は、天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)、次に高御産巣日神(タカミムスヒノカミ)、次に神産巣日神(カムムスヒノカミ)。この三柱の神はみな独神に成りまして、身を隠し給いき」。 イザナギ、イザナミ以前の日本の天地開闢の時、この三柱の神が現れては、姿を隠したというのです。「柱」は神様を数えるときに用いますが、「独神」とは、イザナギ・イザナミの夫婦神とちがって、生殖機能を持たない神々のことです。しかしこの三柱の神々は。生命を生みだす霊力をもった、目に見えない存在といえます。 この三柱のアメノナカヌシ、タカミムスヒ、カムムスヒは、「古事記」では日本の国づくりの基盤を作る準備をした「造化三神」と呼ばれています。 アメノミナカヌシは、文字どおり、天の中心にいる最高神ではありますが、あれこれ地上に指令を出す存在ではない、無為の神様です。むしろ、ここで注目したいのは、タカミムスヒとカムムスヒの神名に用いられている「ムスヒ」という言葉です。 「ムスヒ」は日本の古代では、「産霊」と表記されていました。「ムスヒ」はのちに「ムスビ」(結び)を生む元になった言葉といわれています。「産霊」(ムスヒ)とは「万物を生み出す霊力で、このはたらきによって、植物も動物も人間さえも、生み出してくれると考えられていた」(茂木貞純著『日本語と神道』)のです。 今日でも、日本文化の初源を示す「ムスヒ」や「ムスビ」という言葉は、使われていて、日々の生活の中に生きています。「ムス」(産)は「つくる、うむ、そだてる」の意味で、「苔のむすまで」とか、ごはんを「蒸す」などと使われています(松岡正剛著『日本文化の核心』参照)。また「ムスビ」は、縁結びとかおむすびとかに使われており、「ムスヒ」は、息子・娘といった表現にも引き継がれています。 つまり、「古事記」に初出しした「ムスヒ」という言霊(ことだま)は、さまざまなバリエーションを生みながら、私たちの現代社会に受け継がれているといえます。「ムスヒ」と「ムスビ」は今日でも、日本人の生きる力の源泉を象徴する「言霊」となっていると考えられます。
(早稲田大学名誉教授・鎌倉てらこや顧問)


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モタンカ人形と井上アンナさん

ウクライナの子どもたちの心に平和を

モタンカ人形展で募金集め

2022年2月にロシアがウクライナ侵攻をはじめてから2年10カ月。戦闘状態が続くウクライナの子どもたちを支援しようと、ウクライナ人形展が全国を巡回して開かれた。 鎌倉在住の井上アンナさんはポーランドの実家でウクライナからの避難民を母親らが受け入れたのをきっかけにウクライナを支援しようと、ウクライナのお守り人形「モタンカ」を昨年から100体を目標に募集した。するとウクライナはじめ、フランスやカナダ、ブラジルやアルゼンチンなど世界各国に住むウクライナの人たちから人形が送られてきた。井上さんはボランティア団体「ハートワン」を立ち上げ、「100人の愛継ぎモタンカ展」と題した展示会を開き、北鎌倉、東京、横浜、京都などを巡回した。 10回目で最後となる展示会が10月24~28日、鎌倉の鶴岡八幡宮で開かれた。 両親を亡くした孫とおばあさんの姿、赤ん坊を含め一家全員が空襲で亡くなった家族を真っ白なガーゼで表現した作品、 「折れた花」(レイプされた女性を表した)のほか、日本文化とのコラボで和服の帯をバックに展示された人形の数々が展示された。 会場には募金箱が置かれ、集まったお金はウクライナの子どもたちの心を癒やすアート活動に毎回送金している。現地ではその資金でクリスマスはリースづくり、バレンタインは花で彩ったカード、イースターはピサンキ(イースターエッグ)づくりが行われ、制作中の子どもたちの生き生きした写真が井上さんのスマホに送られてくる。 収集した人形は、11月に井上さんから在日ウクライナ大使館に寄付された。大使館ではコレクションとして保管し、今後はウクライナの文化を紹介する展示会に出展する。井上さんは今後も別個に現地の子どもたちの支援を続けていくという。


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みらいふる鎌倉60周年大会

功労者の表彰や講演会

みらいふる鎌倉(鎌倉市老人クラブ連合会)60周年記念大会が11月14日鎌倉生涯学習センターで開かれた。 はじめに同会の森田和夫会長が、同会は1964年9月に設立し、当時6クラブ468人だった会員が、現在49クラブ2242人となったことを話し、「今後も魅力ある活動を行い、会員を増やしていきたい」と抱負を語った=写真。 松尾崇鎌倉市長は、「元気に活動してもらうことが鎌倉の元気につながる。行政も連携しながら鎌倉のまちづくりをしていきたい」と祝辞を述べた。 10年在職功労会長の雪ノ下寿会・金子良夫さん、小袋谷第二亀甲会・赤井慶子さんや5年在職功労会長の6人が表彰され、鎌倉ハム富岡商会や老恋ジャー委員会など協力事業者10社に感謝状が授与された。 表彰を受けた赤井慶子さんは「60歳代で入会したが、年間を通じて様々な催しがあり楽しい。再来年の亀甲会60周年に向けて頑張りたい」と意欲を示していた。 鎌倉市健康福祉部長の鷲尾礼弁さんが、「生きがいと健康づくり」の題で講演した。鷲尾さんは統計に基づいて、鎌倉市の高齢化率は30・4%で、特に鎌倉・腰越・深沢地区で高齢化が進んでいること、高齢独居世帯も増えていること、70歳をすぎると自立度が低下すること、日本は他者と関わる時間が他国と比べて短いことなどを示した。 そして、健康づくりのために1日40分以上、体を動かすことや、生きがいづくりに老人クラブや地域活動への参加を呼びかけ、鎌倉市の高齢者保険計画でフレイル予防や孤立対策を行っていることなどを紹介した。


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「ひと」
新湘南ウェルビーイング協議会代表理事を務める

渡辺 敬介(わたなべ けいすけ) さん

日本初の製薬企業発サイエンスパーク「湘南ヘルスイノベーションパーク(湘南アイパーク)」(藤沢市村岡東)に、立ち上げから参画してきた。多彩な企業、大学、自治体などを集め、革新的な成果を生み出すことを目指す一方、地域社会とともに健康にまつわる新たな世界観を築き上げたい。そんな目的でできたのが「新湘南ウェルビーイング協議会」だ。10月の発足とともに代表理事に就任した。 湘南アイパークは20 18年、武田薬品工業がその研究所を外部に開放するかたちで生まれた。2023年4月にはアイパークインスティチュート株式会社が設立され、武田薬品から運営を引き継いだ。そのパブリックアフェアーズヘッドでもある。 1987年に武田薬品に入社し、医療関係者に医薬品情報を伝えるMRとして、名古屋や横浜の現場で16年働いた。その後、東京にある本社の営業本部に移った。政府などとの渉外活動や業界活動に携わったことが、いまにつながっている。 「そのころ武田社内で湘南研究所を違う形にしていこうという話がでた。政府、日本にとっても大きな話だととらえていただいた」 2015年ごろから、湘南に足しげく通い、2017年に湘南アイパークの責任者となった藤本利夫氏とともに、アイパークの将来構想を練った。 アイパークにはいま129社が入居し、事務所を持たないメンバーも61社ある。ライバルだったはずの製薬会社も多数入っている。 「業界活動をしているときに、日本製薬工業協会の2025年までの産業ビジョン作成に携わった。もう1社で(薬を)つくる時代ではなくなるという未来予測だった」 アイパークの6年の歩みのうち3年間はコロナ禍だった。一つ屋根の下で、多様な人の接触で変革を生み出すという目標に逆行する事態。800席の食堂にどこよりも早くアクリル板を設置し、三密回避、行動変容を呼び掛けるなど対策を徹底した。クラスターは発生せずにすみ、その間にも入居は増え続けた。 歩数、心拍数、カロリー消費などを計測するウェアラブルデバイスを24時間身につける。毎朝、体組成計にも乗る。内臓脂肪の数値などを見て、食事にも気をつかう。「健康オタクみたいだけど、やり始めたら面白い」という。 そこまででなくとも体調管理の習慣が地域に広がれば、データを医療機関などと結び、次世代の健康管理や移動、スポーツ、文化、芸術活動にも広げられる。そうして生活の質を向上させようというのがウェルビーイング協議会の目標だ。 先月23日には新湘南ウェルビーイングフェスタを開催し、住民自らが未来の健康を考える場に2200人超が集まった=1面に記事。来年も同時期にさらに工夫を重ねて開催予定とのこと。 岐阜県生まれ。大阪での大学時代はラグビーに打ち込み、いまもスポーツやドラマの鑑賞が好き。
3人の子どもさんはすでに仕事を持っている。61歳。
(文・写真 真田正明)


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鎌倉のパリ五輪メダリスト

段葛をパレード

パリ五輪の金メダルを獲得した地元在住のメダリスト3人によるパレードが11月2日正午過ぎ、段葛の二の鳥居から鶴岡八幡宮まで行われ、沿道に集まった人たちから温かい声援が送られた。 パレードに参加したのは体操男子で金メダルを獲得した岡慎之助選手(21)と、杉野正尭選手(26)セーリングの混合470級で銀メダルを獲得した岡田奎樹選手(28)。3人はスポーツ振興に多大な貢献をしたとして市から市民栄誉賞を贈られている。 当日は小雨模様だったが、パレードの間は傘の必要もなく、3人はメダルを胸に段葛を悠々と歩き、沿道の市民や観光客からの声援に応えた。 パレードの後の挨拶で岡選手は「体操を通じて、皆さんに元気や感動をもらえてうれしかった。4年後のオリンピックでは、4冠できるようにがんばります」と意気込みを語った。杉野選手は「苦しかったけどあきらめずに戦い抜いた。やり続けるのは難しいことだが重要なこと」と振り返り、岡田選手は「応援のパワーをいただいた。鎌倉代表として3人頑張る。今度は“金”をめざします」と感謝と誓いを述べた。


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防災と生き方を考える日

和楽器のコンサートも

「防災」と「文化」という一見かけ離れたものを組み合わせ、これからの生き方を問いかける催し「大地震に備えよう!防災と生き方を考える日」が11月16日逗子文化プラザで行われ、約120人が来場した。テーマは「人間と自然との共生」。 主催のいのちとぶんか社代表取締役の葛西啓之さん(37)は国内外での公演も行う和太鼓奏者。取締役の葛西優香さん(38)は福島県浪江町にある東日本大震災・原子力災害伝承館の常任研究員を務めながら、東京大学大学院で防災のまちづくりを研究している。 大阪出身の優香さんは小学2年生の時、阪神淡路大震災を経験。ご近所さんに助けられた時の安心感を原点に、都内の勤務先で遭遇した東日本大震災で周囲のパニックを目の当たりにした体験から防災の道へ歩み出した。コニュニティーFMでの防災番組やまちづくり関連の仕事を経て、2017年に浪江町を訪れたことをきっかけに移住。人々の心に残る浪江の文化を中心にゼロからのまちづくりを目指す。 今回はこれまで逗子開成和太鼓部と共演を重ねてきた縁で、防災講演会と和太鼓演奏を組み合わせ「日本の文化を通して社会問題を解決する」という同社の理念を総合的に打ち出す初めての催しとなった。 基調講演には東北大学災害科学国際研究所の今村文彦教授が登壇。 浪江町職員上野幹一係長が、2万人から2千人に人口が減少した同町の複合災害の状況や困難に立ち向かう姿を話し、逗子市防災安全課の鈴木暁課長はハザードマップでの危険箇所や簡易トイレの備蓄など日頃の備えを喚起。同じ海の町として防災意識を高める対談が行われた=写真。 後半の和楽器公演では和太鼓や篠笛で浪江の神楽のリズムを取り入れた演奏を披露した。 同社は「ハザードマップで危険を知り、土地を知り愛することが大切。この総合的な催しを学校で行い、子どもたちにも伝えたい」と今後への夢をつなげていた。(K)


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能登半島

大雨災害義援金に鎌倉日仏協会

パリで活躍しているバロック音楽のギター演奏者「トリオ・二テティス」が10月26日、鎌倉の由比ガ浜カトリック教会の聖堂でチャリティコンサートを行い、主催の鎌倉日仏協会(山崎宗城会長・会員65人)は集まった義援金を「能登半島大雨災害義援金」にと、11月15日松尾崇鎌倉市長に手渡した。義援金は市から被災地に送られる。 山崎会長は「被災地のお役に立てればうれしい。ご協力いただいた方々に感謝を申し上げたい」と話していた。



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暮らしの潤い、日々の道しるべに

2025年版カレンダー

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鎌倉・逗子の四季

鎌  倉

鎌倉市観光協会の25作目となる2025年版カレンダーは、デザインを一新し、掲載写真の撮影スポットや周辺のおすすめスポットを紹介するなど「鎌倉に行きたくなるカレンダー」を目指した。写真は「鎌倉」プロモーションフォトコンテスト2024~やっぱりね鎌倉~の入選作品と同協会主催行事を載せている。 1・2月の「鎌倉はすぐそこだ」(須山琉さん撮影)は鎌倉駅ホームに停車中の電車の扉から見た小町通り入口の新春風景。 5・6月の「鎌倉紫陽花」(宮下マリナさん)は極楽寺山門前のアジサイを手前に、傘を持つ少女が振り向いて後ろの江ノ電を眺めている。11・12月の「背中ごしに伝わるあたたかさ」(小林美菜子さん)は鶴岡八幡宮に親子で七五三詣りをするほのぼのとした情景。 いずれも「鎌倉」プロモーションフォトコンテスト2024の入選作品。  文字は見やすいユニバーサルデザイン書体を使用し、SDGsに配慮して植物油インクを使った環境にやさしいカレンダー。六曜や鎌倉市内の寺社の花暦も掲載しているので、計画立てや散策に役立つ。 B4判(見開きB3サイズ)、1320円(税込)。 同協会事務所(鎌倉駅西口)や鎌倉市内外の書店で販売。STORES「かまくらぐっず」(オンラインストア)でも。
同協会0467・23・3050

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鎌倉彩光

古都グラファー原田寛さんが撮影から印刷指示まですべて監修する完全オリジナルカレンダー「鎌倉彩光」。 表紙は満開に咲き誇る明月院のシダレザクラ。1月の「大崎公園からの展望」は逗子マリーナや富士山を望む冬晴の風景、2月「常立寺のウメ」、3月「龍口寺のカワヅザクラ」、4月「海蔵寺のカイドウ」と溢れんばかりの花で彩られた風景が続く。5月は秘めやかに「浄智寺のシャガ」、7月は神々しい「鶴岡八幡宮のハス」。6月の「建長寺のアジサイ」、9月の「瑞泉寺のタマアジサイ」はしっとりとした潤いある風景。12月の「長壽寺の紅 葉」の風景も赤と黄の彩りが際立っている。 六曜表記対応、巻末に「鎌倉の四季花巡り」も掲載。 B4判(見開きB3サイズ)1650円(税込)。書店や通販サイトで購入できるが、星月写真企画では直筆サイン入りを販売。
0467・23・3694

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原田寛作品集
 古 都 逍 遥

原田寛さんが撮影した寺社の風景に「鎌倉ボンズくん」が登場。鎌倉ボンズくんは寺社を中心に鎌倉の魅力を発信するメッセンジャーで、「相棒犬いるもん」といっしょに古都巡礼にいざなう。 2022年に鎌倉ボンズくん誕生10周年を記念して作られた「鎌倉ボンズくんカレンダー」は中休みで、今回は星月写真企画とのコラボで卓上カレンダーを作成した。 1・2月の鶴岡八幡宮の雪景色から始まり、11・12月の京都・東福寺の紅葉まで、魅力ある古都の風景。 1100円(税込)申し込みは鎌倉ボンズくんカレンダー制作委員会
kamakurabonz2022@gmail.com

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逗子旅カレンダー
 2025「巳」

逗子市観光協会が2019年から作成している「逗子旅カレンダー」。2025年版は「逗子から富士山を望む」。 撮影は逗子在住・日本自然科学写真協会所属の礒貝高弘さん。 1月の「紅富士」、4月の「ダイヤモンド冨士」、7月の「マジックアワー」はいずれも逗子海岸から望む冨士山の絶景。6月の大崎公園からの紫陽花とのコラボもすばらしい。このほか、小坪飯島公園、桜山中央公園、披露山公園、と逗子には富士山の撮影スポットがたくさんあるようだ。 A3判、500円(税込)。逗子市役所内の同会、スズキヤ逗子駅前店で販売。
逗子市観光協会046873・1111

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暮らしとともに

湘南モノレール

湘南モノレールのカレンダーは、今年で8回目となる「カレンダーフォトコンテスト」の入賞作品で構成。「湘南モノレールと、その風景」をテーマにした写真、表紙と2024年12月を含めた14点が紹介されている。 表紙の最優秀作品「丸い形」(後藤拓也さん)は、大船―富士見町間のカーブにさしかかったモノレールを魚眼レンズでめいっぱい引いて両端を収めた。ジェットコースター顔負けのカーブが前から気になっていたという。 12月の「夕焼けのひと時」(桑原浩幸さん)から始まり、1月「観音さまにご挨拶」佐々木洋行さん、2月「常立寺の雪」関根克義さん、3月「モノレールミラー」花嶋祐治さん、4月は「桜と桜色モノレール」福井聡さん、5月の「丘陵地帯を駆け抜ける湘南モノレール」(河野信紀さん)はスピード感が伝わるよう。6月「目線」樋川拓也さん、7月「坂の街をゆく」樋川文さん、8月は「百日紅の隙間より」勢津文忠さん、9月の「秋風に揺れる」林亮一さん、10月「夕映え」沢田俊幸さん、11月は「青空の中を」小路貴さん、12月は「冬の夕暮れ」馬場博之さんと、躍動感のあるモノレールの姿を捉えている。 六曜表記入り、見開きA3判、800円(税込)。
湘南モノレール0467・45・3181

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江ノ電カレンダー

地域の公共機関として生活に溶け込むとともに、観光客にも愛されている江ノ電のカレンダーは、今年で14作目。 藤沢市にアトリエをもつ画家湯浅誠さんが描く江ノ電沿線の風景画7点で構成している。 表紙は、「タンコロ」として昭和に活躍した108号車から現在活躍中の人気の305号車まで江ノ電の車両が勢ぞろい。 1・2月の「鎌倉駅の水仙―行きかう人々を見守る線路際の水仙」、3・4月「石上の菜種の花―線路を隔てる黄色の波」、7・8月「夏雲の鎌高前―江の島と富士山と江ノ電 どれも主役」、11・12月「龍口寺の銀杏と10形―黄金色に染まる街中を行くレトロ調電車」など、四季の移ろいの中で江ノ電と、街並みや自然の風景がダイナミックに描かれている。 六曜を表記し、鎌倉・藤沢の年中行事も掲載。A2判、1300円(税込)。江ノ電グッズショップ藤沢・江ノ島・鎌倉、江ノ電駅窓口 鎌倉駅、江ノ電バス案内所、オンラインショップなどで販売。
江ノ電エリアサービス0466・23・2351

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鎌倉の伝統文化

鎌倉彫カレンダー

江戸時代から明治から昭和初期にかけて制作された作品を掲載している。 1・2月「菱形桃香合」はモモの花が彫られている上巳の節句(ひな祭り)の香合。3・4月「草花文筆」は細い筆の軸とキャップに繊細で優美な花文様、5・6月「唐獅子文小箱」11・12月「獅子牡丹唐草文長方盆」には牡丹と獅子がバランスよく彫られている。9・10月「秋草文火鉢(一対)」は径275高さ225㎜の長火鉢で、長火鉢は江戸時代後期に庶民にも広く普及したという。 解説付き。六曜表記。今回はSDGsを配慮して様々活用できるよう裏面に卓上カレンダーや鎌倉彫の柄のある箱の図面を印刷している。 タテ69㎝×ヨコ33㎝、1600円(税込)。由比ガ浜の鎌倉彫工芸館や小町2丁目の鎌倉彫会館などで販売。
伝統鎌倉彫事業協同組合0467・23・0154

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鎌倉能舞台

鎌倉能舞台が発行しているカレンダー。  表紙は「半蔀」。 1月「鞍馬天狗」に始まり、2月「弱法師」、3月「須磨源氏」、5月「半蔀」、8月「葵上」、12月「小鍛冶」まで能面や豪華絢爛な衣装の見応えある能の名場面が紹介されている。 シテを演ずるのは同能舞台主宰の中森貫太さんと健之介さん親子。 六曜表記対応。能と狂言について英文の紹介文もある。 見開きA3判、1500円(税込)。
問い合わせ鎌倉能舞台 鎌倉市長谷3―5―130467・22・5557

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高僧の書と禅語など

天 下 禅 林

鎌倉の臨済宗建長寺派大本山建長寺の発行。臨済宗建長寺僧堂柏林室・酒井泰玄老師の揮毫の書で構成。 「忙中の閑」から始まり、1・2月の「山色清浄心」、3・4月「雲出でて洞中明らかなり」、5・6月「青山緑草鞋底」、7・8月「飛流直下三千尺」、9・10月の「坐しては看る雲の起る時」11・12月の「芽出度し千秋楽」で締めくくる。 現代語表記が添えられ、月ごとの同寺の行事予定も記載。書は台紙から取り外して墨書作品として飾ることもできる。 六曜表記。タテ73㎝×ヨコ31㎝。1500円(税込)。総門左側の朱印所で販売。
建長寺0467・22 ・0981

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吉 祥

北鎌倉の臨済宗円覚寺発行のカレンダー。 臨済宗円覚寺派第218世管長横田南嶺老師の揮毫の書画13作。 表紙の「吉祥」から始まり、1月は「堪忍の見事に見ゆる雪の竹」芭蕉の句、5月は「山光澄我心」、7月「蟻の思いも天迄とどく」。9月は「いつもいっしょに生きいつもいっしょに息をする」坂村真民、10月は「閑雲」、11月は「焚くほどは風がもてくる落葉かな 良寛」はまさに今の季節。そして12月「年くれぬ笠きて草鞋はきながら芭蕉」で締めくくられる。六曜表記。 卓上タイプでタテ10・5㎝×ヨコ20・5㎝。 605円(税込)、境内売店で販売。
円覚寺0467・22・0478

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里山の自然

鎌倉・一瞬の輝き
 ―季節の贈り物

「フレンズオブカマクラ・台峯」が作製したカレンダー。 同会は、2001年に台峯緑地保全のため設立。毎月第1木曜日に活動している。 鎌倉在住の自然観察指導員・池英夫さんが台峯の自然を撮影した13枚の写真で構成。表紙は「ウソ」。月毎にノスリやフクロウなどの野鳥、アオスジアゲハやヘイケボタルなどの昆虫、ベンケイガニなどが里山の自然の中で息づく姿が写し出されている。 千円(税込)。
申し込みは市川節子さん090・6102・2828
ichikawa_kamakura@nifty.com

鎌倉朝日新聞社

里山カレンダー

「鎌倉峯山の会」が作製したカレンダーの3作目。 同会は、峯山(標高98m)と常盤山緑地周辺の山桜の保護や散策路の整備のほか、青空保育のサポートなどの活動を行い、山仕事の楽しさ、里山の魅力などを伝えている。 峯山の花木、草花のスケッチ画12点で構成した2カ月毎のカレンダー。短歌や俳句なども添えられている。1月は峯山から見る正月の富士山。 「見渡せば雲居はるかに雪白し 富士の高嶺のあけぼのの空 源実朝」 千円(税込)。
申し込みは吉田善作さんzeng@my.zaq.jp

鎌倉朝日新聞社

アート作品

万葉 野の花

万葉集に詠まれている野の花を水彩で描き、万葉歌を添えている。絵と書は鎌倉市在住の野の花画家・阿見みどりさん。 1月は松の上を白鳥が飛んでいる風景。「白鳥の鷺坂山の松蔭に宿りて行かな夜も深け行くをよみびとしらず」の歌が添えられている。5月はカキツバタ。「常ならぬ人国山の秋津野の杜若をし夢に見るかも」。9月はハギや秋草、鹿などが描かれている。「秋萩の散りのまがひに呼び立てて鳴くなる鹿の声の遥けさ 湯原王」、11月は紅葉はじめのカツラ「目には見て手には取らえぬ月の内の楓のごとき妹をいかにせむ 湯原王」と、月ごとに野の花が繊細な筆遣いとやさしい色彩で描かれていて、添えられた歌も味わい深い。六曜を表記。 卓上カレンダーは意訳・英訳付きで1650円(税込)。このほか、和紙を使用したA4判額絵カレンダーは、意訳・英訳付き、880円(税込)。ミニカレンダーは意訳付き550円(税込)。
銀の鈴社0467・61・1930

鎌倉朝日新聞社

かまくらカレンダー

鎌倉在住のイラストレーター伊東雅江さんによるカレンダー。鎌倉近郊の名所や建築物が12カ月を彩る。イラストの解説文(「かまくら茶話」)付き。 タテ10・5㌢×ヨコ14・8㌢、1210円(税込)。 12月中旬ごろから鎌倉市川喜多映画記念館、たらば書房、一翆堂などで販売。

鎌倉朝日新聞社

藤澤浮世絵館カレンダー

藤沢市藤澤浮世絵館が作成した、江の島を描いた風景画と市の鳥かわせみが登場する花鳥画 の2つの浮世絵を両面にあしらったカレンダー。  1~6月の「日本名勝図会」は、明治時代の広重と称された絵師・小林清親の作品。シリーズもので、日本全国の名所を取り上げている。 7~12月は江戸時代を代表する浮世絵師の一人・葛飾北斎の作品で、藤沢の市の鳥であるカワセミが花の合間をぬって素早く飛ぶ様子が描かれている。 A2縦型両面,400円(税込)。藤澤浮世絵館
0466・33・0111

鎌倉朝日新聞社

ほっこりアートカレンダー

障害者の就労支援を目的に活動する特定非営利活動法人「道」が運営する障害者福祉サービス事業所「道工房」では、障害の有無に関係なくアートをコミュニケーションツールとして会員たちが「明るく・楽しく・美しく」をモットーに独創性あふれる制作に取り組み、毎年カレンダーを作製している。 小鳥や動植物、風景画、クリスマスの絵など、豊かな感受性とやさしさがあふれ、「ほっこり」する洋画・ちぎり絵など12点を集めた。 六曜表記入り、見開きA3判、900円(税込)。道ギャラリー(若宮大路の小池ビル1F)、島森 書店、有隣堂藤沢店、オンラインショップなどで販売。収益は絵の作者たちのデザイン料に。
道工房0467・23・8772

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木版画・高橋幸子カレンダー

〝心の版画家〟と呼ばれる逗子在住の高橋幸子さん(83)の2025年のカレンダーは星座。 表紙と1月は「すばる」「カペラ」「オリオン座」などの星座名とネコ。 2月はふたご座で、ネコとネズミ、トリなどの楽しげな画と「猫は上のかぎりくろくて腹いとしろきぞいとをかし枕草子」の文字が描かれている。4月はおとめ座で、花を持つ乙女と「面白く咲きたる櫻を長く折りて大きなる瓶にさしたるこそをかしけれ 枕草子」。12月はぎょしゃ座で、馬車や サンタクロースと「冬はつとめて雪の降りたるはいふべきにもあらず」。 どうやら星座といっしょに枕草子を学べそうだ。 見開きA3判、1100円(税込)。
鎌倉・公文堂書店で販売。高橋方 046・871 ・5074

*愛読者プレゼント
「鎌倉」を5人、「能」を10人に。往復ハガキに希望カレンダー名と鎌倉朝日の感想、住所、氏名、年齢、電話番号を記入し、1面題字下の住所の鎌倉朝日へ。12月6日消印有効。多数抽選。


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第77 回二紀展奨励賞「恐れ」

み る

▼清方一家のお正月︱明治・東京の年末年始
12月7日~1月13日鏑木清方記念美術館。明治の東京の新春の風景画や雑誌の口絵、双六など。羽子板の展示も。3百円。
23・6405
▼鶴岡八幡宮の季節展
詩歌~後世へつなぐ和心
12月15日まで鎌倉文華館。当宮所蔵の歌人や地元著名人の詩歌を紹介。祭りで使用される祭具の展示も。6百円。
55・9030
▼「〈女優〉から〈妻〉へ ー生誕100年 高峰秀子という生き方」展
1月13日まで川喜多映画記念館。高峰秀子の足跡と妻としての幸福を展示や上映で振り返る。4百円、鎌倉市民無料。
【関連上映】「女の歴史」「乱れる」「山河あり」「名もなく貧しく美しく」「六條ゆきやま紬」千円。
【特別上映】「山河あり」+斎藤明美さんトーク7日13時半。1600円。
【かまくら世界映画週間 台湾篇】「恋恋風塵」「台北ストーリー」「青春18×2 君へと続く道」千2百円。
23・2500
▼女学生がみた近代の鎌倉︱田辺新之助と鎌倉女学校
12月14日~3月1日鎌倉歴史文化交流館。鎌倉の都市の歩みを当時の女学生の視点から紹介。鎌倉の女子教育に尽力した田辺新之助の資料も。4百円。
73・8501
▼蓬春絵画の道具立て︱一枚の絵画ができるまで
1月26日まで山口蓬春記念館。蓬春の日本画を写生や下図、題材の陶磁器を展示。6百円。
046・875・6094
▼安座上真紀子 個展
「RED it BE」
12月4~22日ギャラリーSeaborn(鎌倉市材木座2︱11︱9)。Paper Sculptureと名付けられた紙の立体で、赤を基調とした作品。
22・4349(月火休廊)
▼五光窯 魅惑の彩磁器Ⅳ︱藤本岳英・江里子展
1月11日まで小町通りのギャラリー一翆堂。
22・3769
▼北鎌倉ギャラリー月
▽紅葉月の猫たち 12月8日まで。9人の作家のグループ展。
▽凄技! 銅版画蔵書票 Microcosmos 14~22日。
22・2913
▼仮面絢爛︱中世音楽と芸能があらわす世界
12月8日まで県立歴史博物館。神奈川と深くかかわる仮面や、武士たちが邂逅し親しんだ仮面などを展示。9百円。
045・201・0926
▼生誕100年 安部公房展︱21世紀文学の基軸
12月8日まで県立神奈川近代文学館。小説家・劇作家・演出家の安部公房の創作活動の足跡をたどる。8百円。
045・622・6666
▼運慶︱女人の作善と鎌倉幕府
2月2日まで県立金沢文庫。運慶の造仏を通して女性たちの信仰との関係を見る。8百円。
045・701・9069
▼生誕130年 青山義雄とその時代
12月14日~2月24日茅ヶ崎市美術館。生涯を作品で辿り、関わりのある画家の作品を紹介。4百円。
0467・88・1177
▼劇団鎌倉小劇場 第59回公演「スーパー八百道大ピンチ ⁉」 12月21日13時半・17時の2回、鎌倉生涯学習センター。同劇団団長・中島和さん脚本。3代続く八百屋がスーパーに変わったが…。音響も衣装も手作りで8人が演じる。2000円、前売1500円、みにこむ(25・1778)扱。
▼野町和嘉写真展
3月16日まであーすぷらざ。フォトジャーナリスト野町和嘉さんの写真展。「世界遺産」「エチオピア」「シベリア収容所」のテーマの作品を2期にわけて紹介。4百円。
045・896・2121
▼人権作文表彰式&映画「しゃぼん玉」
12月6日17時、逗子文化プラザ。直木賞作家・乃南アサの原作。無料。要申込。
逗子市教委046・873・1111
▼グリーンシネマかまくら
12月6・7・15・16日。「フォークス・オーバー・ナイブズ~いのちを救う食卓革命」。1200円。要申込。
40・3389
▼絵で伝えよう! わたしの町のたからもの 絵画展
12月25~27日鎌倉生涯学習センター。市内在学小中学生の応募作品の中から170点を展示。【表彰式】27日15時。【入賞作品の展示】28日~1月6日鎌倉駅地下道ギャラリー。主催は鎌倉ユネスコ協会。
22・4674
▼川口百合子 個展
~水に揺らぐ
1月6~12日横浜市中区の画廊楽Ⅰ(関内駅から徒歩3分)。鎌倉市大町在住、元公文教室の指導者で、50歳代から日本画を始め、鎌倉美術家協会・二紀展神奈川支部に所属する川口百合子さん(80)の油彩・日本画約30点を展示。
同画廊045・681・7255


鎌倉朝日新聞社

き く

▼ジャズを歌う会 クリスマスコンサート
12月17日13時半、鎌倉生涯学習センター。ジャズでクリスマスソングなど。無料。
福島ミサト080・3274・6031
▼鎌倉芸術館第九コンサート︱第九を歌う歓喜の集い
12月22日15時、鎌倉芸術館。鎌倉市民による合唱団、鎌倉交響楽団の演奏会。2500円、学生半額。
同館48・5500
▼第8回クラシック音楽のひととき︱100年目の邂逅 巡り合い
12月22日13時半、鎌倉生涯学習センター。徳永洋明さんをナビゲーターに鎌倉音楽クラブの演奏で團伊玖磨、G・プッチーニ、G・フォーレ の3人の作曲家にスポットを当てて。2000円。
090・2207・0031
▼地域食堂ゆきのした活動支援 Charity Concert
2月16日14時半、カトリック雪ノ下教会。演奏はLa Pura Fuente︱清泉女学院音楽部OG。無料。要申込。
地域食堂ゆきのした090・4759・8711
▼第2回演奏会 カマクラシックオーケストラ
1月11日14時、鎌倉芸術館。「かまくらが好き」な中学1年生~70代までのメンバーで構成されたオーケストラの演奏会。チャイコフスキー交響曲5番Op. 64など。2000円、前売1500円。主催はカマクラシック。
kamaclassic2022@gmail.com



まなぶ

▼神奈川県立近代美術館別館 40周年記念連続講演会
14時、鎌倉商工会議所会館。【第3回】12月7日。「知の泉」としての山口蓬春文庫。講師は山口蓬春記念館副館長 笠里砂さん。【第4回】21日。鶴岡八幡宮寺二十五坊跡の現在︱古都鎌倉の遺跡地と古都保存法。講師は鎌倉地域振興協会理事長八幡義信さん。千円。当日先着80人。


鎌倉朝日新聞社

吉野直子さん

吉野直子 ハープ・リサイタル

12月7日14時、藤沢リラホール。 国内外のトップオーケストラと共演している吉野直子さんのリサイタル。J・S・バッハ(グランジャニー編)サラバンドとドゥープル/W・A・モーツァルト ピアノ・ソナタ第 15番ハ長調K.545/L・シュポア ハープのための幻想曲ハ短調作品35など。 4500円。
同ホール0466・22・2721



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季節の心(91)最終回

鶴は長寿の瑞兆 佐伯 仁

●空を飛ぶ吉兆の鶴
端正な列をなし、冬空に鳴き声を響かせる。その姿は白の清浄感と重なり、吉祥の象徴。謡曲の「鶴亀」は長寿への願いを込め舞われる。 日頃、各地で馴染み深いのは、丹頂、真鶴、鍋鶴。太古の昔、日本列島に広く鶴が存在していた事実は、貝塚から発掘される鶴の骨から分かる。 貝塚は各地にあり、それだけ鶴が多く生息していたことを語っている。 弥生期の銅鐸に線画の鶴が描かれている。また万葉集には鳥の歌は約五百首あり、ホトトギス、雁、鶯、鶴の順で多い。 枕草子には鶴は騒々しい鳥だが、凛と響く「鶴の一声」を評価。 鎌倉期以後、鶴は瑞鳥として絵画に登場。雪舟が屏風に画き、江戸期、広重の名所絵図にも鶴は姿を見せている。 鶴は松と重ねられ、長寿を表意するシンボルとなり、今日まで親しまれている。 絵だけでなく鶴に不思議な霊力を認めた痕跡は人へ恩返しする鶴女房の民話に息づている。 さらに庶民に親しまれているのが折り鶴。桑名の僧侶が「千羽鶴折形」49種を考案。いつの世でも鶴は夢を託す幸運の使者と言えよう。
 天に鶴 満ちて鶴より
 他になき  辺見京子



さんか

▼ファンタスティック☆ライブラリー・113
12月1・2日鎌倉市中央図書館。 ▽かまくら女性史の会「かまくらの保育Ⅳ昭和40年代」の展示、被爆体験談(三浦冨美子さん)1日。▽松坡文庫研究会「松方正義と松坡先生」の展示とギャラリートーク。
▽図書館とともだち・鎌倉「間島ご夫妻の寄贈本とゆかりの人々」の展示。
▽鎌倉市図書館「図書館のおたから展」の展示。
ほかおはなし会やワークショップなど。
同館25・2611
▼鎌倉雪ノ下教会
▽こどもクリスマス 12月7日10~11時半。赤ちゃんから6才までの子どもをもつ家族。話や歌、ツリー作り。
▽教会でクリスマス!
22日13時半~15時半。礼拝、教会学生による劇、お祝い会。申込不要。
同教会23・0652
▼キャンドルナイト
12月7日16時半~18時半、あーすぷらざ。
▽野外クリスマスミニコンサート 1部17時、2部17時45分。定番クリスマスソングや民族ミュージックなど。無料。
045・896・2121
▼湘南庭園文化祭
A長谷町歩き「鎌倉の歴史ある街並みを訪ね歩く」
12月7日13時半、御霊神社 社務所付近集合。千円。
B材木座の歴史と伝統構法建造物への耐震補強
7日14時、8日10時、材木座公会堂。建築士・梅澤典雄さんが材木座の歴史、会場の耐震工事、耐震補強を語る。2千円。
C移りゆく別荘地鎌倉を楽しむin旧山本条太郎別荘 7日10時、旧山本条太郎邸。一級建築士・大沢匠さんから別荘地として繁栄した鎌倉の変遷を聞き、建物を見学。4千円。
D生き返る古民家︱鎌倉にある移築 8日10時、北鎌倉古民家ミュージアム。福井県の古民家を3棟移築し再生したプロジェクトを当時の施工主、設計者が語る。2千円。
A~DはPeatixで申込。主催は日本古民家再生協会。
E旧モーガン邸で楽しむ自然素材のリース作り
8日(雨天15日に順延)11~14時半、旧モーガン邸。庭園内の松ぼっくりなど自然素材で。千円。主催は旧モーガン邸を守る会。
▼ノーベル平和賞受賞記念「平和祈願の夜」
12月10日17~20時、大船観音寺。日本原水爆被害者団体協議会のノーベル平和賞の受賞記念。17時~参拝料無料。▽平和祈願の式典 19~20時。▽御祈祷 19時15~50分頃。
同寺43・1561
▼逗子の市(雨天中止)
亀岡八幡宮境内。 ▽フリーマーケット12月13日8時~14時半。雑貨・衣類・手造り品など約20店。▽骨董市14日7時半~14時半。
※フリマ・骨董市出店者募集中。
片岡方090・5442 ・3778
▼ふれあいフェスinずし
12月7日10~14時、逗子アリーナ。車いすテニス・ダンス・ボッチャ・点字・手話などの体験、展示、ワークショップ、ふれあいマーケットも。
障がい福祉課046・873・1111
▼藤沢ふれあいフェスタ
12月7日11~15時、藤沢市役所分庁舎ほか。障がい者週間に合わせて点字・手話・車いすなどの体験イベントやブース展示、村岡中学校吹奏楽部演奏、福祉マルシェなど。
障がい者支援課0466・25・7822
▼鎌倉風致保存会
▽みどりのボランティア12月14日十二所果樹園。21日御谷山林。各9時20分現地集合。▽みどりウォーク11日。▽ナショナルトラストコンサート15日。▽歴史ウォーク18日。
23・6621
▼鎌倉ガイド協会
▽鎌倉中央公園から源氏山へ12月9・11・12・16日9時、湘南モノレール大船駅改札裏側広場集合。約4・5㎞。8百円。▽横浜山手西洋館や頼朝由来の元町厳島神社を巡る10・18日12時半、石川町駅南口(元町口)集合。約3・5㎞。8百円。
▽鎌倉一の紅葉・天園へ
7日9時半、鎌倉駅西口
時計台広場集合。約4㎞。8百円、保護者同伴小・中学生無料。
24・6548
▼ふらっとカフェ鎌倉
誰でも参加できる地域食堂。
▽おてら食堂(安国論寺)12月1日12時半。▽ソンベカフェ18日16時半。▽二階堂デイサービスセンター20日17時半。各大人5百円、中学生以下無料。要予約。
渡邉方090・5199・1654
flatcafekamakura@gmail.com
▼朝市
▽鎌倉漁協 12月1日10時、鎌倉パークホテル駐車場
22・3403
▽腰越漁協 12月5日10時~売切れ次第終了。腰越漁協事務所前。
32・4743
▼鎌倉ユネスコ協会
▽バザー12月8日10~14時、同会深沢倉庫(深沢中学へ上る手前の信号右折の長屋)。※献品受付 衣類・着物・雑貨・支援用食糧品。
44・9830
▽書きそんじハガキでアジア寺子屋支援 未使用切手・プリペイドカードなども。
鎌倉市関谷387―13鎌倉ユネスコ協会・小倉宛。
080・6602・9498
▼北鎌倉・台峯の緑をともに
▽山の手入れ12月14日19時、山ノ内配水池脇
▽山歩き15日9時、山ノ内公会堂。北鎌倉台峯緑の会。
090・6502・2470
▼大船フラワーセンター
▽クリスマスライトアップ 12月21日20時、22日19時半。▽スペシャルコンサート 21日17時。クリスマスソングをピアノと歌で。▽フラワーコンサート 1日11・14時ヴァイオリン・デュオコンサート、15日11・14時クリスマスソング ▽寺村サチコ展 絞りや型染めなど。7~22日。▽園長さんぽ 8日10時。無料。▽アレンジメント教室 21日10時、2500円。申込2日まで。入園料4百円。
46・2188
▼第18回 ふかさわ冬まつり
12月22日12~19時、深沢行政センター広場。和太鼓やオーケストラ、ブラスバンドの演奏やフリーマーケット、餅つき、模擬店など。▽野外大合唱 17時半。ピアノの伴奏でクリスマスソングなど。
実行委090・3536・3332


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サー・アンドラーシュ・シフ

サー・アンドラーシュ・シフ ピアノ・リサイタル

12月14日16時、鎌倉芸術館。
現代最高のピアニストと称されるサー・アンドラーシュ・シフのコンサート。曲目はステージ上でトークを交えて発表する。この数年、シフはこの自由なスタイルでの公演を続けていて、とても好評だ。S席13000円。A席9000円。050・3185・6728


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昨年のコンサート風景

鎌倉風致保存会60周年記念

ナショナルトラストの展示やコンサート

倉の自然の風光と豊かな文化財を後世に伝えることを目的に活動している鎌倉風致保存会が設立60周年を迎えたのを記念した催しが開かれる。 同会は、後に「御谷騒動」と呼ばれる市民運動をきっかけに1964年に設立された日本最初のナショナルトラスト団体。 【展示】12月24日~27日(初日正午から、最終日15時まで)鎌倉生涯学習センター。 同会の歴史や活動をするパネルや写真、鎌倉の懐かしい風景画など。 【同会60周年&鎌倉を愛する音楽の仲間創立30年記念 ナショナルトラストコンサート】「アンコール!コーヒーカンタータ」
12月15日13時半、鎌倉生涯学習センター。
村田望さん(ソプラノ)、中澤美紀さん(ピアノ)らの出演で、オペラのアリアやミュージカルナンバーなど。2500円。
スタジオ・エスポワール090・2207・0031


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購入新図書のリスト抄

鎌倉市中央図書館(10月分)

鎌倉市中央図書館(25・2611)は10月に一般163冊、児童書55冊を収蔵した。一般的なものは下記の通り。 ▼「積ん読の本」石井千湖著主婦と生活社 ▼「あなたの代わりに読みました」斎藤美奈子著 朝日新聞出版 ▼「源頼朝文書を訪ねて」黒川高明著 青史出版 ▼「実はすごかった!?嫌われ偉人伝」真山知幸著 日本能率協会マネジメントセンター ▼「昭和登山への道案内」白水社編集部編 白水社 ▼「地図で歩く鎌倉江の島2024」JTBのMOOK JTBパブリッシング ▼「10万年の噴火史からひもとく富士山」曽布川善一著 山と溪谷社▼「チョコレートを食べたことがないカカオ農園の子どもにきみはチョコレートをあげるか?」木下理仁著 旬報社  ▼「古生物がもっと知りたくなる化石の話」岩波ジュニアスタートブックス 木村由莉著 岩波書店 ▼「管理栄養士が教える!世界一カンタンな長生きレシピ」関口絢子著 宝島社 ▼「味が決まる、極意がわかる味付けの教科書」TJ MOOK 浜内千波監修 宝島社 ▼「旅の食卓」小手川映子著 幻冬舎メディアコンサルティング ▼「絵本作家のしごと」ミロコマチコほか述 平凡社 ▼「プロ野球は、審判が9割」井野修著 幻冬舎 ▼「伝えたいことが口からスッと出てくる英単語言いかえドリル」中山裕木子著 KADOKAWA ▼「親の家が空き家になりました」葉山由季著 潮出版社 ▼「傷ついた世界の歩き方」エクス・リブリス フランソワ=アンリ・デゼラブル著 白水社


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「ロボリンク」でロボット体験

藤沢に「ロボリンク」開設

展示やVR体験、企業の交流拠点に

神奈川県は、「さがみロボット産業特区」の取り組みなどを通じて、生活支援ロボットの実用化や普及・活用を推進しており、11月3日、特区エリアの南側の藤沢駅近隣にロボット企業交流拠点「ロボリンク」を設置した。今年5月に橋本駅近隣に設置された「FUN+TECH LABO」(JR東海が運営)に次ぐ2カ所目の拠点となる。 ショールームには、13種類のロボットが置かれており、ロボット企業や部品製造企業、大学等が利用できるコワーキングスペースや交流拠点を設置し、横のつながりを確保できる環境を整備した。地域住民向けにロボット技術を体験できる機会を提供し、生活支援ロボットの普及を促進する。月面プラントVR(バーチャルリアリティー)体験もある。 運営にあたる湘南産業振興財団の業務課長・秋本英一さんは「一般の方に親しんでもらい、学生や研究者、関連企業などの『技術交流拠点』としてロボット産業の発展につなげたい」と話す。 利用は月曜~土曜日(祝日・年末年始等を除く)10時~17時45分。 藤沢市藤沢559角若松ビル6階(藤沢駅北口徒歩2分)
0466・90・3490


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左から園田監督、童子役の3人、鈴木市長

第25回藤沢市民オペラ

市民会館第一期の集大成

市民参加のオペラの草分けとして知られる「藤沢市民オペラ」の第25回公演が、12月7日から藤沢市民会館(藤沢市鵠沼東)で開かれる。 演目はモーツァルト最晩年のオペラ『魔笛』。藤沢市民会館は建て替えのため2026年3月末での休館が決まっており、現在の建物での公演は今回が最後となるため、関係者は「藤沢市民オペラの『第一期の集大成』としたい」と意気込む。 藤沢市民オペラは1973(昭和48)年、藤沢市民会館の開場5周年記念行事としてモーツァルト『フィガロの結婚』の上演に始まり、昨年50周年を迎えた。プロのソリストと、地元オーケストラ藤沢市民交響楽団、藤沢市合唱連盟所属の合唱団などが一つの舞台を作り上げ、行政が支援するスタイルで、日本全国にある市民オペラのさきがけと呼ばれている。 今回も2015年に芸術監督に就任した園田隆一郎氏が指揮を執り、演出は伊香修吾氏が手掛ける。 見どころは、主要キャストの「三人の童子」役を、同合唱連盟所属の子どもたちが演じることだ(ダブルキャストのため計6人)。国内での上演では童子役はソプラノの若い女性が演じることが多い。子どもが演じるのは珍しく、オペラ界からも注目を集めている。 11月15日には、童子役の3人の小学生が園田氏と藤沢市の鈴木恒夫市長を市役所に表敬訪問し、「練習の成果が本番で出せるようにしたい」と意気込みを語った。 公演を主催する藤沢市みらい創造財団の宮治正志理事長(62)は、藤沢市民オペラについて「文化都市・藤沢を象徴するもの。市民がプロの声楽家と一緒に、プロの評価に耐えられる水準のオペラを作ってきたことが、他の市民オペラとは違う価値を持っていると思う」と胸を張る。 さらに「休館中も、他のホールを借りて公演するなどして、多様なオペラを草の根で継続し、盛り上げることが課題。こけら落としはぜひ市民オペラの公演をしたい」とも語った。 『魔笛』公演は12月7・8・14・15日の4日間で、いずれも午後2時開演。ソリストはダブルキャストで、7日と14日、8日と15日を同じ配役が演じる。3000円~、25歳以下1000円。
問い合わせ藤沢市みらい創造財団芸術文化事業課0466・28・1135



冬を彩るイルミネーション

▼鎌倉駅東口イルミネーション
2月14日まで。鎌倉駅東口ロータリー~若宮大路周辺。鎌倉表参道商店会
▼長谷寺紅葉ライトアップ
12月8日まで、日没~19時半。拝観料400円。
長谷寺22・6300
▼大船フラワーセンター 夜間ライトアップ
12月21日20時閉園、22日19時半閉園。園内各所。入園料400円
46・2188
▼湘南江ノ島駅イルミネーション
2月28日まで、終日。湘南江の島駅構内。
湘南モノレール45・3181
▼湘南の宝石 (江の島島内各所。シーキャンドル、サムエル・コッキング苑、岩屋は入場料別)
2月28日まで、平日・年末年始17時~20時。土日祝・12月23日~30日17時~21時。(1月11日~2月28日は点灯17時半~)
0466・25・3525
▼新江ノ島水族館 ENOSUI CHRISTMAS
12月25日まで。開館~21時。0466・29・9960
▼テラスモール湘南 湘南の青い海、蒼い空 Waving Star Found you(JR辻堂駅)
2月14日まで、18~23時。0466・38・1000
▼東逗子イルミネーション2024
1月31日まで、日没~22時。東逗子駅前ふれあい広場。
逗子市商工会046・873・2774


鎌倉朝日新聞社

©Norizumi Kitada Universal Music

石田組 鎌倉公演

12月2日チケット発売

超人気弦楽アンサンブルのコンサート「石田組 いざ、鎌倉 良質な音楽を次世代へ」が来年4月29日、鎌倉芸術館で開かれる。ヴァイオリニスト石田泰尚さん率いる総勢10数名の弦楽アンサンブル「石田組」がクラシックからロックまで縦横無尽に演奏。ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」、レッド・ツェッペリン「天国への階段」など。 主催の如水会・鎌倉支部(仙頭靖夫支部長)は、一橋大学の同窓会組織で、2018年に鎌倉支部と逗葉支部が合併した。前身の鎌倉支部は、石田組組長でヴァイオリニスト石田泰尚さんのコンサートを建長寺などでこれまでに7回開催し、収益は母校や財政危機にあった神奈川フィルハーモニー管弦楽団に寄付している。今回は鎌倉市在住・在学の小中学生親子30組を招待する。(申込済) 4000円~、学生2000円。12月2日から一般発売。
鎌倉芸術館チケットセンター0120・1192・40


鎌倉朝日新聞社

スケッチ日和(83)

「陰陽の滝」 黒川 明

陰陽の滝は今泉不動で知られる称名寺の境内にある。森の中のひっそりとした滝だ。行ったときは水量が少なく、二筋の細い水筋だけだったが、雨が降ればもっと水量は増えるだろう。絵は便利で、想像も交えて描ける。 墓参りの参拝者が二組、墓の掃除に忙しい。しかし、滝には誰もいない。静かである。風さえ沈黙し、ただ流れる水の音だけが響く。それがなおさら静けさを強調する。ここにも鎌倉独特の空気と刻が流れていた。
水彩 36×52㎝


鎌倉朝日新聞社

田村 慶

新鎌倉料理⑧

「和風クリスマスメニュー」
 薬味たっぷりポン酢おろしパリパリチキン

12月、少し遅めの紅葉も終わりそうにある鎌倉の景色。日が落ちるのもすっかり早くなりどこか物寂しさを感じつつも、年末までにやり残した事が無いようにと、多忙な方も多いと存じます。来年はさらにより一層良い年をと願っています。今回はクリスマスにオススメしたい、和風で美味しいレシピを紹介します。
●材料(2人前)
▽鶏もも肉1枚▽大根10㎝位▽万能ねぎ1/4束▽大葉5枚▽茗荷1つ▽片栗粉大さじ1杯▽塩胡椒適量▽ポン酢適量▽サラダ油適量 ●作り方 ①大根は皮を剥いてすりおろす。②万能ねぎを小口切り、大葉、ミョウガを千切りにする。③鶏肉は大きめ一口大に切り(先に切っておいて火を通りやすくする)、袋に入れて塩胡椒、片栗粉をまぶし良く振って満遍なく付ける。④フライパンに少量のサラダ油を熱したら、中火で鶏肉を皮目から焼く。⑤パリッと焼けたら裏返し、弱火でじっくり火を通します。両面焼けたらお皿に盛りつけます。
軽く水気を切った大根おろしと薬味をたっぷり乗せて、ポン酢をかけたら完成。
(創作和料理近藤 副料理長)



終の棲み家を考える(127)

外からの耐震補強

大きな地震が起きると自分の家は大丈夫かと考えます。住宅の耐震補強の方法は家の中から補強する方法と外部から補強する方法があります。 家の中から補強する方法はリフォーム等に合わせて行えば新築する場合と同じ位の効果が得られます。基礎と柱の緊結や耐力壁の設置は勿論、家全体のバランスを整える事ができます。 外部から補強する方法で基礎と柱の緊結は、現状に合わせた金物を作り、基礎と柱を特殊なボルトで固定します。耐力壁にする場合は鋼製の筋交いを製作し、耐力壁にしたい柱と柱の間にボルトで固定します。 家の中を壊さず施工するので、計算上家の中に補強が必要な場合はできませんが、外側だけでも十分な場合が多くあります。満点は取れなくても及第点が取れれば一応安心でしょう。 リフォーム等で家の中に補強が必要な場合はその時に補えば、一度に耐震補強が出来なくても段階的に解決する事ができます。 一般的に依頼者は工事のたびに見積りを取り金額の安い業者に頼み、業者は簡単で工事しやすい所ばかり大きなお金をかけて終わらせ、肝心な耐震補強等難しい工事ができない業者が多くいます。その都度業者を決めるのではなく、しっかりした業者1社を決める事が家にとって一番大事な事です。
日向建設
鎌倉市大船1―15―3
0467・47・5454
http://www.hyuuga.co.jp/



鎌倉年中行事

12月

▼成道会 8日建長寺、円覚寺。お釈迦さまが悟りを開いた日。
▼御鎮座記念祭・御神楽 16日17時 鶴岡八幡宮
▼歳の市 18日10時頃~20時頃、長谷寺参道。だるまや熊手の縁起物、しめ飾りなどの露店が並ぶ。16時半~拝観無料。
▼大祓・古神礼焼納祭
31日11・13・15時、大祓。16時、古神礼焼納祭。鶴岡八幡宮。
▼除夜祭 31日17時、鶴岡八幡宮。
▼除夜の鐘のつける寺
大船観音寺、浄光明寺、青蓮寺、瑞泉寺、東慶寺、満福寺、妙本寺、薬王寺、建長寺、光明寺、浄智寺、長谷寺(事前申込で抽選)、龍宝寺など。


プロムナード

小学校高学年の子どもたちが授業の一環として由比ヶ浜に行ったそうです▼目的は「浜辺で〈海洋マイクロプラスチック〉の収集」▼帰 宅後に「どんなゴミが多かったと思う?一番多かったのがビンだったから危なかったよ」と少し怒りと困惑が入り混じりながらも、興奮気味に教えてくれました▼プラスチックゴミも収集して、授業の目的は果たしたそうなのですが、「今後は低学年もいっしょに海岸清掃活動をして、現状を知ってもらおう」という方向になっているそうです▼い ま、海の環境はどうなっているのかをこのような体験・体感を通じて知り、鎌倉という環境を活かした学びを展開してくれていることを、広く共有して応援したいと思いました。(N)


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