鎌倉朝日新聞 (8月1日号 2020年 第497号)

鎌倉朝日新聞社

鎌倉ロケーションサービス設立式典=左から大森会長、山内さん、右は中井さん、松尾市長

鎌倉にフィルムコミッション

設立式に山内静夫さん、中井貴一さん

鎌倉における映画産業の復興と映画文化の発展をめざす「鎌倉ロケーションサービス」の設立を記念した式典が7月16日鎌倉市長谷の鎌倉文学館で行われ、鎌倉市観光国際親善大使の俳優・中井貴一さんらが出席した。 鎌倉をロケ地として誘致、有効活用するフィルムコミッションとして5月に発足した一般社団法人「鎌倉映画学校」が鎌倉市観光協会と連携したフィルムコミッションは、「鎌倉ロケーションサービス」の呼称で設立され、文化施設の継承や鎌倉の新たな魅力を発信していく。 式典では、鎌倉市観光協会・大森会長の「鎌倉の観光を元気づけ、ますますの発展を願う」という挨拶に続き、松尾崇鎌倉市長が「今回の立ち上げは鎌倉を愛する人たちの願いが身を結んだもの」と評価した。 「鎌倉映画学校」の名誉顧問・山内静夫氏(95)は「路地など人目につかないところに鎌倉のよさがある。これを機に鎌倉のことが話題にのぼればうれしい。ぜひ鎌倉を愛してください」としっかりとした口調で語った。 同氏を育ての親と仰ぎ、車イスの山内さんに絶えずあたたかなまなざしを向けていた中井貴一さんは、「今の一番の問題はロケに出られないこと。皆様の理解がより必要で、フィルムコミッションができたことで映画やドラマの手助けとなる」と感謝を述べた。 「鎌倉映画学校」は、木村吉貴さん(コピーライター)を代表理事に、西廣祐さん(コンピューター技師)、鈴木章夫さん(カマゾウ主宰)の2人の理事、石川雅之さん(鎌倉市観光課)らで構成、夏ごろからクラウドファンディングを実施するほか、ロケ地のデータベースの構築、映画製作やフィルムコミッションに携わる人材育成などを行っていく。


鎌倉朝日新聞社

2020ミス鎌倉

2020年のミス鎌倉に中塚星来さん(21歳・横浜市)=写真左、森田観菜美さん(18歳・横浜市)=右=が選ばれ、6月22日鎌倉商工会議所で認定式が行われた。 中塚星来さんは「中学・高校時代を鎌倉ですごし、鎌倉が大好きになった」という。大学の生命理工学部でシロアリなど昆虫の腸内の細菌研究をしている。海外にも鎌倉の魅力を発信していきたいと抱負を語る。 森田観菜美さんは「抹茶のスイーツが大好きで、好きなものを通して鎌倉を知ってもらいたい」と話す。高校時代はチアダンスで全国大会に出場、その時の忍耐力で鎌倉をよりよいまちにと意気込む。


鎌倉朝日新聞社

鎌倉みほとけ紀行(103)

蓮乗院・善導大師立像

梅雨の晴れ間をついて久しぶりに鎌倉へ取材に出ました。海風が心地よくなぜか懐かしい気持ちがします。今回のみほとけは材木座、光明寺塔頭・蓮乗院さまの浄土宗高祖善導大師立像です。 「浄土宗寺院の多くは内陣や仏壇の阿弥陀如来を中心に、両脇に法然像と善導像を安置しています」と蓮乗院先代ご住職より親しくお話をお聞きしました。 日本浄土宗宗祖法然に絶大な影響を与えたといわれる善導は中国唐代初期に浄土五祖の三祖として仰がれた高僧です。そしてその像のお姿は特徴的で、上半身は墨染めの法衣で腰下は金色に輝いています。 ある日法然は夢の中で善導に対面します。一心にただひたすら称名念仏を修すれば誰もが必ず仏となり往生できるという善導の教え。そのお姿こそ阿弥陀如来の化身に見(まみ)えたのです。 上半身の墨染めは凡夫をあらわし金色の下半身は仏を象徴しています。それはまさに凡夫である民衆の誰もが往生できるのだという希望の光であったことでしょう。 そんな善導の求道の道はたいへん険しかったそうです。人は悟りを目指し現世での成仏を願い精進するものの、その限界を善導は身を以て知り、その可能性を否定したのです。しかし、その凡夫が輪廻から解脱する唯一の方法こそ専ら念仏を称えれば誰もが必ず往生できるという阿弥陀仏の本願。本願のままに称名念仏を実践することであると説かれました。 疫病の大流行、災害など私たちは時に大きな困難に出遇いますが、そんな渦中でも「希望を失うことなく道をひたすら進むことだよ」とにこやかに少し口を開かれる善導大師が仰ってくださっているように思いました。
木像、像高55㎝。1968年(昭和43)造立。


鎌倉朝日新聞社

だんかづら

秋田犬の花子。
もこもこの毛と愛くるしい表情で人気を集め、散歩の途中よく写真撮影されていた。小さい子が大好き。3月18日12歳で亡くなった。「幸せをありがとう。」
平塚市 茅原さん方


鎌倉朝日新聞社

鎌倉彫椿文笈

鎌倉朝日新聞社

J. イェジェク、ボウルセット 1958年頃 UPM蔵

み る

▼特別展 「鎌倉の工芸」
8月23日まで鎌倉国宝館。大陸からもたらされた珠玉の名品から近代鎌倉彫まで今に伝わる様々な工芸品を紹介。重文・青磁袴腰香炉(円覚寺)など。4百円。
23・0753
▼近代美術館葉山の展示
▽チェコ・デザイン100年の旅9月22日まで。アルフォンス・ミュシャのポスターやパヴェル・ヤナークの小物入れなど220点以上の出品作を通して、アール・ヌーヴォーから現代に至るチェコ・デザインの軌跡をたどる。チェコのおもちゃとアニメーションを紹介するテーマ展示も。1200円。
▽ゴッホから中園孔二まで9月22日まで。近年の収蔵品を中心に紹介。ゴッホ唯一の銅版画、中園孔二ら現代美術作品や砂澤ビッキの彫刻など約50点を展示。250円。
▼川喜多映画記念館
企画展「映画ポスターの革命―ATG(アート・シアター・ギルド)の挑戦」9月6日まで。2百円。▽上映会1日10時半、2日14時「彼岸花」。1日14時、2日10時半「秋刀魚の味」。4・6・8日10時半、5・7・9日14時「かくも長き不在」。4・6・8日14時、5・7・9日10時半「去年マリエンバートで」。10・13・15日10時、12・14・16日14時「浜の記憶+加藤茂雄、戦争体験を語る」。10・13・15日14時、12・14・16日10時「鎌倉アカデミア 青の時代」。25・27・29日10時半、26・28・30日14時「曾根崎心中」。25・27・29日14時、26・28・30日10時半「薔薇の葬列」。各千円、中学生以下5百円。
23・2500
▼江戸刷リ物品定メ
9月27日まで金沢文庫。二代目金沢文庫長が品定めした江戸時代の刷り物によって金沢文庫のはじまりを紹介。鎌倉江ノ島大山新板往来双六など。250円。
045・701・9069
▼掘り出された鎌倉の名品
8月8日~11月28日鎌倉歴史文化交流館。多数の出土品の中から厳選した名品を展示。永福寺跡内経塚出土品など。
73・8501
▼藤沢市アートスペース企画展
▽長谷川路可 よみがえる若き日の姿 9月27日まで。藤沢ゆかりの画家・長谷川路可の市所蔵作品を修復公開。「自画像」「勝利」「栄光」など。無料。
▽大山エンリコイサム スプレイ・ライク・ゼア・イズ・ノー・トゥモロー 9月27日まで。藤沢ゆかりのアーティストの白と黒の線が無数に入り乱れ疾走する作家独自の表現作品。無料。
0466・30・1816
▼夜踊る神々、その熱とゆらぎ展
8月31日まで本郷台のあーすぷらざ。横浜在住の写真家寺本雅彦さんがインドで撮った、世界の多様性と人間の普遍性が交差する作品。無料。
045・896・2121



き く

▼ランチタイム・コンサート「音楽のチカラ」
▽vol.2佐藤友紀(トランペット)8月29日11時半。ドビュッシー「亜麻色の髪の乙女」、黒人霊歌「アメイジング・グレイス」など。
▽vol.3礒絵里子(ヴァイオリン)9月8日11時半。パガニーニ「カンタービレニ長調」など。
鎌倉芸術館。各1500円。 0120・119・240
▼カルテット・プラチナムによる弦楽四重奏曲
9月6日14時、藤沢リラホール。湘南モーツァルト愛好会第180回例会。沼田園子(Va)、野口千代光(Vn)、大野かおる(Va)、菊地知也(Vc)の演奏でモーツァルト「弦楽四重奏曲第15番K421」など。4500円。
046・872・1963
▼第2回チャリティー演奏会 音楽でがんの子どもたちにちからを!
8月29日16時、逗子文化プラザ。教室で学ぶピアニストたちがオーケストラと共演。東京ニューシティ室内管弦楽団、指揮・金森圭司、ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第3番Op.37」など。1500円。
86・2237



まなぶ

▼教養センター秋の講座 受講者募集
鎌倉市内在住60歳以上。▽一般教養講座9月7日~11月30日の月曜午前・午後全8回出席出来る人。各50人。3百円。「明智家子孫が伝えた真実」鎌倉考古学研究所・伊藤一美理事。「花で一年をふり返る」写真家の原田寛さんなど。
▽専門講座洋画家・村田佳代子さん。9月17日~12月3日木曜全8回。「デッサン実技とその歴史」教材費2千円。「鎌倉学入門」鎌倉ガイド協会会員。9月24日~11月26日木曜全8回。材料費2百円(拝観料と交通費は実費)。など8講座 ▽健康づくり講座「60歳からの健康体操」9月10日~12月17日。木曜全8回。教材費なし。
申込は8月3~12日。 32・1221



さんか

▼大船フラワーセンターの催し
▽夜間開園8月22・23日20時半まで。▽ヴァイオリンアンサンブル「ムーサ」2日11時・14時。無料。▽ピアノで描く「花束コンサート」16日11時・14時。無料。▽園長さんぽ9日10時頃。無料。Aミツバチの内検・採蜜体験15・16日10時、12時。無料。B夏の自由研究ケーナづくり23日13時半。民族楽器を作る。千5百円。A2日まで、B10日までにホームページか往復ハガキ(セミナー名、時間、〒、住所、氏名、人数、☎を記入)で申込。入園料4百円。
46・2188
▼出張!おでかけてらこや
8月1・18・20・22・30日14時。小中学生と保護者。各日10人。笠間口横の広場集合。無料。てらこやの大学生と一緒に公園で思いっきり遊ぶ。
鎌倉てらこや 84・9746
▼北鎌倉・台峯の緑をともに
▽山の手入れ8月15日10時、山ノ内配水池横。
▽山歩き16日9時、山ノ内公会堂。
北鎌倉の景観を後世に伝える基金・望月方 45・7420
▼逗子の市(雨天中止)
亀岡八幡宮境内。
▽フリーマーケット8月28日9~15時。雑貨・衣類・手造り品など約20店。
▽骨董市29日8~15時。出店者募集。
片岡方 090・5442・3778
▼ひとり親家庭への食糧支援
コロナで生活しにくくなっているひとり親家庭への食糧支援。米・缶詰・調味料・乾物など。先着10所帯。申込8月1~7日。配布7~9日鎌倉市福祉センター。
ふらっとカフェ鎌倉 090・5199・1654
▼第2回「SDGsフォトコンテスト」
応募は8月1日~10月10日。SDGsの目標を実践行動につなげるきっかけになる写真を募集。表彰式10月31日。
主催はSDGs活動支援センター・鎌倉市市民活動センター 60・4555
▼公園で見つけた素敵な一瞬フォトコンテスト 応募は9月12日まで。市内の公園で撮影した季節の風景や動植物の写真を募集。
鎌倉市公園協会 45・2750
▼県民が見た世界遺産・絶景・暮らし写真コンテスト作品募集
応募は9月1日~10月20日まで世界遺産、地球の絶景、世界の暮らしをテーマにした写真を募集。
あーすぷらざ 045・896・2121
▼第21回カナガワビエンナーレ国際児童画展作品募集
応募は9月1日~11月30日。神奈川県が世界各地から児童画を公募。対象は4歳~15歳以下。テーマは自由。画材は水彩、油彩、クレヨン、パス類、版画、はりえなど。
事務局 045・896・2121
▼鎌倉市高齢者生活支援サポーター養成講座
8月25・28日9時半。全2回。大船学習センター会議室。日常生活に不自由を感じ始めた高齢者宅を訪問する事業に参加するサポーター養成講座。無料。
鎌倉市高齢者生活支援サポートセンター 48・1130
▼腰越なごやかセンターの催し
鎌倉在住、60歳以上対象。8月開始の自由参加プログラム。
A囲碁ボール第2・4水曜13時半。Bカラオケ体操第4火曜、10時。Cパソコン相談随時。無料。AB予約不要。
C要予約 31・0800
▼高齢者いきいき課の催し
鎌倉在住、65歳以上対象。▽健康長寿の鍵は〝フレイル予防〟8月28日10時。鎌倉市福祉センター会議室。加齢に伴うからだの変化を理解し、フレイル予防を学ぶ。
▽からだの元気アップ教室9月4日から全6回、9時半、山崎浄化センター。フレイル予防の運動、口腔ケアなど。
▽月いち元気アップ教室9月2日安田生命大船支社、9月7日鎌倉市福祉センター、9月29日たまなわ交流センター。9時半。各日先着15人。健康づくり、フレイル予防の運動プログラム。
各無料。市市民健康課 61・3976
▼65歳からはじめる運動習慣
鎌倉在住、65歳以上対象。鎌倉スポーツクラブ、SUGATAかまくら、徳洲会スポーツセンターかまくら、カーブス(市内4店舗)を9月~11月の3カ月間、月額千円~8千2百円の割引料金で週1回程度利用可。利用希望施設を選び利用申込書を市民健康課へ提出(8月3日~21日)。
同課 61・3976


鎌倉朝日新聞社

山口光彦さん

第21回風景写真講座作品展

「鎌倉の彩…そして古都へ」

8月21~25日鎌倉芸術館ギャラリー。 鎌倉を中心に、奈良、京都で見つけた古都の魅力を捉えた作品を紹介。 指導は本紙「みほとけ紀行」写真担当の原田寛さん。同時開催で基礎科作品展も。受講生44人の88点と講師作品6点の合計94点を一堂に。
21日18時、ギャラリーツアー。 星月写真企画 23・3694



購入新図書のリスト抄

鎌倉市中央図書館(6月分)

鎌倉市中央図書館(25・2611)は6月に一般195冊、児童書36冊を収蔵した。一般的なものは下記の通り。 ▼「データ・リテラシー-フェイクニュース時代を生き抜く」マーティン・ファクラー著(光文社新書)▼「西田幾多郎講演集」西田幾多郎著 田中裕編 岩波書店(岩波文庫)▼「アフターコロナ-見えてきた7つのメガトレンド非対面経済の全貌」日経クロステック編 島津翔ほか著(日経BPムック)▼「自由なき世界-フェイクデモクラシーと新たなファシズム-上下」ティモシー・スナイダー著 慶応義塾大学出版会▼「天皇論-江藤淳と三島由紀夫」富岡幸一郎著 文藝春秋▼「コロナショック・サバイバル-日本経済復興計画」冨山和彦著 文藝春秋▼「プロが教える株式投資の基礎知識新常識-儲かる仕組みとお金の増やし方 一生稼ぐ!相場の教科書-」林知之著 マイルストーンズ▼「「過干渉」をやめたら子どもは伸びる」西郷孝彦著 尾木直樹著 吉原毅著(小学館新書)▼「インフルエンザ・ハンター-ウイルスの秘密解明への100年」ロバート・ウェブスター著 岩波書店▼「マンガで読む発酵の世界-微生物たちが作り出すおいしさと健康の科学」黒沼真由美著 緑書房▼「和而不同-隈研吾、陳仁毅、王伝峰の世界」隈研吾・陳仁毅・王伝峰著 篠山紀信撮影 講談社エディトリアル▼「ピノコ哀しや-手塚治虫『ブラック・ジャック』論」芹沢俊介著 五柳書院(五柳叢書)▼「赤羽末吉-絵本への一本道」コロナ・ブックス編集部編 平凡社(コロナ・ブックス)▼「食いしん坊発明家」小泉武夫著 新潮社▼「他力」五木寛之著(幻冬舎新書)▼「鳥の歌いまは絶え」ケイト・ウィルヘルム著 東京創元社(創元SF文庫)


鎌倉朝日新聞社

「ひと」
商工会のベストアクション表彰を受賞した

藤川譲治(ふじかわじょうじ)さん

北鎌倉の精進料理/会席料理「鉢の木」の社長。商工会議所の事業活動を通じて地域経済の振興に貢献したとして、6月に関東商工会議所連合会の「ベストアクション表彰」を受賞した。 「私がどうしてなんですかね」と謙遜するが、鎌倉商工会議所の観光部会長として鎌倉観光のあり方に長年取り組むと同時に、「鎌倉検定」を会議所の文化イベントとして安定軌道にのせたことが評価された。 世界が新型コロナと共生の時代に入り、観光業はどこも手探り状態が続く。鎌倉の観光事業の見通しは?と問うと、再来年NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が放映されるが、方向性を定めるのが簡単でないと語る。「地域と鎌倉を楽しむ人をどうやってつなげていくのか。試行錯誤が1、2年続くのでは」と予測する。 そんな中で、少人数で地元や近隣を楽しむ「マイクロツーリズム」鎌倉版の立ち上げに加わり、7月上旬には第1回として長谷ツアーを実現させた。「これがこれからの観光の姿かもしれない」と期待を寄せる。 本業もコロナで打撃を受けている。精進料理の北鎌倉店はいまだ休業中だ。和食を提供する新館は7月に入って客足が5〜6割戻ったが、それもお弁当の販売、配達などに力を注いだ結果だという。「うちは格式張ったイメージがあるが、建長寺さんの前のおにぎり屋から始まった店。いろんなことをやらせてもらっている」と語る。食の原点に立ち返って、若い社員たちとともに将来を模索したいという。 15年ほど前に「鎌倉俳句&ハイク」を立ち上げるなどアイデアに富んでいる。若い人からよく声がかかる。マイクロツーリズムもその一つ。道路をはさんで向かいにオープンした若者向けカフェの店主とは「北鎌倉でマルシェ(市場)をやりたいね」と意気投合している。 7年ほど前から「コーチング」を受け、自分自身を見つめ直している。「社長業をやっていると率直な意見を述べてくれる人がいないので」 大学では体育会系スキー部に所属、全日本にも出場した。今も毎シーズン、スキーに出かける。冬に向けて毎朝60回スクワットを欠かさない。子ども2人は独立。北鎌倉女子学園近くの台山に、学生時代スキーで知り合った妻と二人暮らし。68歳。
(文・写真 三浦準司)


鎌倉朝日新聞社

江ノ電鎌倉駅に設置された鎌倉彫の前で、左から中沢さん、遠藤さん、後藤さん

駅から鎌倉の伝統文化を発信

江ノ電鎌倉駅に鎌倉彫を設置


江ノ島電鉄(藤沢市片瀬海岸、楢井進社長)が、今夏行われる予定だった東京五輪に向けて、江ノ電沿線の鎌倉駅など4駅のリニューアル工事を行い、その一環で江ノ電鎌倉駅のコンコース壁面に設置された鎌倉の伝統工芸「鎌倉彫」が6月26日にお披露目された。 制作にあたったのは鎌倉彫協同組合(後藤尚子代表理事)で、1年7カ月ほど前に話を持ち掛けられ、同組合員約10人が手掛けた。後藤さんは「展示場所が駅の構内であること、鎌倉の芸術文化を発信することを意識して制作した」と話す。 「中世」「近代」「現代」の3部門にわけて、その時代の代表的な彫りと塗りを表わしている。各部門タテ20㌢×ヨコ60㌢、厚さ3㌢の板3枚を使用。 「線」の題名で制作にあたった鎌倉彫資料館の遠藤英明館長は「屋外でも変色しない塗りを施した」という。 江ノ島電鉄の観光企画部長・中沢俊之さんは「多くの人が利用する公共施設で鎌倉彫を身近に見て親しんでいただけたらうれしい」と話している。



コロナに負けるな!

応援メッセージはがき
皆さまから寄せられた作品を紹介します。

こうえんで見つけたけ虫大きくてコロナのせいで出あえたいのち
  小2 永峰瑞子
つらかった人の命はせつないがコロナにうばわれかなしきじかん
  小4 潮見空松   小4 宮本創師
コロナ下に変わらぬものの一つにて八幡宮の上に照る月
  梶原 大滝清葉
今が底輝く未来すぐそこにコロナ撲滅命の輪
  大町 小林千江子


鎌倉朝日新聞社

フレイル予防体操を製作

みらいふる鎌倉が普及活動


みらいふる鎌倉(鎌倉市老人クラブ連合会)が、高齢者の健康維持のため、フレイル予防体操を製作し、7月11日、鎌倉の深沢学習センターで同地区の会員に披露した。 始めに神奈川県老人クラブ連合会活動推進員の松田冴子さんが、「コロナより孤立が心配」と話を切り出し、フレイル予防について説明した。 「フレイル」とは虚弱のこと。元気にすごせる健康寿命をのばすために、フレイルに早期に気づいて予防することが大切で、そのための3つの柱として「運動」「栄養」「社会参加」をあげ、健康の増進を呼びかけた。 寺分楓会の久富貞二さん(85)は、呼吸法を紹介し、50年以上も医者にかかっていないこと、100歳まで生きることを目標にしていること、気持ち次第で健康を維持できることなどを伝えた。 最後に「みらいふる鎌倉」のテーマソングに合わせたフレイル予防体操を、画像を見ながら参加者全員で行った。 この体操は、同会がエグザクト社(東京都港区・山本博司社長)の老恋ジャー委員会に製作を委託し、明治安田生命相互会社大船支社の後援を得て、DVD化にこぎつけた。フレイル予防に適切な動作が入れられているという。 同会の石渡好行会長は「自分の健康は自分で維持していきたい」とフレイル予防を勧め、地区ごとに順次講習会を開いて体操の普及を目指すと話していた。


鎌倉朝日新聞社

季節の心(47)

花火に祈りをこめて  佐伯 仁

●花火よ、高く高く
8月。宵闇に瞬く蛍を讃えたのは清少納言、現代で歓声が湧くのは花火。 去る6月1日午後8時、全国約2百カ所で一斉に160超の業者が花火を打ち上げた。コロナに負けぬよう花火で元気と希望を届けたい―若手職人の企画だ。 花火と言えば誰もが口にするのが「玉屋ぁー、鍵屋ぁー」だろう。鍵屋は江戸・両国花火の元祖。 江戸幕府の〝御用達〟を務め、1659年(元治元年)両国橋(隅田川下流に架かる橋。武蔵・下総を結ぶ)の竣工に際し花火を打ち上げている。 その後、1732年(享保17)江戸にコレラが大流行し、数万人の死者が出たため、8代将軍吉宗は犠牲者の慰霊と悪疫退散を祈り隅田川沿いで水神祭を実施したところ、屋台や花火の見物客で賑わった。 一方、埼玉・秩父の椋(むく)神社では、10月の祭礼で市民の手作りロケット「龍勢(りゅうせい)」(重要無形民俗文化財)を打ち上げて奉納する。27地区で技を競う力作揃い(今年は中止)。 ロケットの轟音は神へのメッセージ。感謝の心を神に届けたい―だから神により近くの天空でより響く音で、より高く打ち上げる。
 木の末に遠く花火の
   開きけり   子規


鎌倉朝日新聞社

海水浴場のパトロールに役立てて

豊島屋が帽子を寄贈

鳩サブレーでお馴染みの鎌倉の豊島屋が7月13日、鎌倉市に帽子(キ ャップ)を寄贈した。 今年度は新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されることから、鎌倉市は海水浴場の開設を取りやめたが、海岸の風紀維持のための取り組みの一つとして、地域の海浜関係団体によるボランティアパトロールを実施することになった。ボランティアパトロールは7月23日から8月末まで、鎌倉マリンスポーツ連盟、日本サーフィン連盟鎌倉支部などの有志があたる。 同社の久保田陽彦社長は「パトロールの方々の熱中症対策に役立ててほしい」と帽子(キャップ)2百個を松尾崇鎌倉市長に手渡した=写真。 同社は鎌倉市内3海水浴場のネーミングライツ(命名権)を持つ。白と青のツートンカラーの帽子はそのとき公募で決まった鳩のキャラクターをデザインしたロゴマークのステッカーつき。


鎌倉朝日新聞社

鎌倉ゆかりの文化人の書画一堂に

文華館でぼんぼり展

鎌倉の鶴岡八幡宮境内にある鎌倉文華館鶴岡ミュージアムで9月6日まで「雪洞 ぼんぼり BONBORI」の展覧会が開かれている=写真。 ぼんぼり祭が開始された1938年(昭和13)当初から2017年までの作品を、戦前、戦時中、戦後、昭和末期、平成の5期に分けて展示。 里見弴はじめ永井龍男、川端康成(掛け軸)、横山隆一ら鎌倉文士と呼ばれる文化人、有島生馬、平山郁夫らの画家や北大路魯山人(陶芸家)、朝比奈宗源(元円覚寺派管長)、山崎方代(歌人)、中村吉右衛門(歌舞伎役者)、山下泰裕(柔道家)らの書画ほか、掛け軸などを含めて約150点を展示。 観覧料600円、小中学生300円。
鎌倉文華館鶴岡ミュージアム 0467・55・9030
8月6日から9日まで同宮境内でぼんぼり祭が開かれる。


鎌倉朝日新聞社

鎌倉の魅力を再発見

「かまくらあるき」9月も開催

鎌倉を知りその文化を伝えようと旅人(たびゅーと)の大西広朗さん(41)が、伝統芸能師や飲食店店主、観光ガイドら有志による「鎌倉マイクロツーリズム」の会を6月に発足し7月から日帰りのまち歩き「かまくらあるき」を実施している。 大西さんは鎌倉や戸塚などからの日帰り・宿泊バスツアーなどを企画してきたが、コロナ禍で休業中に地元のよさを実感。バスに乗らずに楽しく歩くツアーを歴史の説明付きですることを決めた。 コースは、北鎌倉、長谷・極楽寺、鶴岡八幡宮周辺、大町周辺の4コースで、1回20人までの少人数制、ガイドレシーバーを使っての案内なので密を避けられる。鎌倉ならではの食事の提供も。 7月8日の「大町御成さんぽ」には11人が参加。古地図案内人・菅原司郎さんの案内で、市農協連即売所で買い物をし、荻江節稽古場で三味線のミニ演奏と話を聞いた後=写真、妙本寺、元八幡宮などを回り、御成通りのレストランで昼食後、解散。腰越の大山美代子さん(76)は、「荻江節に興味があって参加した。地元の知らなかったことがわかってよかった」と話していた。 9月からのコースはA北鎌倉(9月17日・10月28日)、B長谷・極楽寺エリア(9月14日・10月1日)、C鶴岡八幡宮&若宮大路(9月14日・10月1日)、D大町御成さんぽ(9月17日・10月13日) 各午前か午後の半日コース。参加費は食事付で6千円~7千円。
旅人 045・270・6973


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〝キャベツウニ〟 小坪から出荷

海藻が減少・消失し、海藻が繁茂しなくなる磯焼けは、ムラサキウニによる海藻の食害が一因と言われる。県内沿岸でも起きていて、ウニを養殖して商品化できないかと県水産技術センターの指導で小坪漁業協同組合と合同会社こつぼは4月から逗子で取り組みを開始。 「キャベツウニ」は廃棄されるキャベツの外葉を利用して育てる手法。雑食性のウニに様々なエサを試した中でキャベツは食いつきが良く、臭みの少ない身がつき、外葉にはさらに有効な成分が含まれていることも判明。地元スーパー「スズキヤ」から販売前に外すキャベツの葉が提供された。 同漁協では理事で漁師の座間太一さん(55)を中心に、沿岸で採取したウニ約1500個を入れる1㌧水槽5つを設置。死んだウニや糞を取り除く作業や水温管理、キャベツを塩漬けにして沈めて与えるなど地道な試行錯誤で約1300個のウニを育て上げた。 7月初旬スズキヤ店頭では約200個が完売。座間さんがシェフを務めるイタリアンレストラン「ラ・ベルデ」でもキャベツウニ使用のメニューが7月8・9日限定で提供され=写真、さっぱりとした甘みが好評だった。 座間さんは「さらにウニの身入りを増やせるよう研究を続け、来年は市内の他の飲食店のメニューにも加えたい」と目標を掲げた。(K)


鎌倉朝日新聞社

モトキ&カナデ姉弟

鎌倉市倫理法人会 通信

「いざ、鎌倉!」63 歴史と伝統のある鎌倉を梁山泊に!
 東日本被災児童支援コンサート

今、新型コロナウイルスという大きな禍に直面し、世界中がその終息を待っています。そのなかで私たちは9年前に東北地方を襲い、2万人もの犠牲者を出した東日本大震災の大惨事を忘れてはなりません。その教訓を風化させないために、「第7回東日本被災児童支援チャリティーコンサート」を開きます。 奇跡の一本松の木で作られた魂柱を持つ「TUNANIバイオリン」、その音色にのせた演奏を皆さまにお届けします。主催は鎌倉市倫理法人会。 8月8日(土)午後2時、鎌倉芸術館集会室。
▽第一部 鎌倉マジシャンズクラブ会員のマジックショーと「TUNANIバイオリンの出来るまで」のお話ほか。
▽第2部 コンサート「TUNANIヴィオラ×2」丸山萌音揮、丸山奏、丸山研也(トランペット)で、ピアソラ「92丁目通り」、2つのヴィオラのための小品集よりほか。
2800円、前売2500円、小学生千円。収益は「鎌倉てらこや」を通して被災児童支援に、一部はコロナ対策支援へ寄付。
申し込みはガソリンスタンドマツヤ 0467・22・8537  東北の子どもたちの笑顔のために、皆様のご協力をお願いします。 鎌倉市倫理法人会は、毎週火曜日・朝6時半からネクトン大船(鎌倉市大船1―12―10湘南第5ビル)でモーニングセミナーを開催しています。
鎌倉市倫理法人会事務局 045・315・2433


鎌倉朝日新聞社

スケッチ日和(35)

「善男善女」  黒川 明

コロナ禍の自粛が解除されたら感染拡大に陥っった。思うようにはいかないようだ。だが、絵の中では思うようにできる。 鶴岡八幡宮は、朱色と緑が競い合い、そこに空や土、さらに人々が参戦するので、当然のことに混戦状態となる。 赤と緑は補色だが、明度は似かよっている。そこで明度差を小さくしてまとめてみた。明度差が小さいとメリハリが弱くなる。その分、色相対比と彩度対比を強くした。
コロナも収束するとよいのだが。
アクリル45.5×53cm


鎌倉朝日新聞社

「感染症対策も万全にして査定に伺います」

鎌倉で安心の車買取店

電話一本、無料で出張査定

「乗らない車がある」「車をできるだけ高く売りたい」そんな人にお勧めしたいのが、鎌倉エリアで多数の実績をもつ、車買取店 「ハッピーカーズ 鎌倉店」。 大きな店舗を持たず、地域密着の出張査定に特化することで、抑えた経費を買取金額に還元し、高額買取を実現。 「大切にしてきた車を手放すのは不安なこと。丁寧・確実な対応で『安心』して売却できる、地元車買取店の当社にお任せください。」と坂野代表。 同店では他社で査定額が0円と言われた車も最低2万円以上で買取る(1600CC以下は5千円以上)。出張査定だから外出不要。 手続きから引き取りまで無料で行ってくれる。売却を考えている人は一度、査定を依頼してみてはいかがだろうか。
ハッピーカーズ 鎌倉店(七里ガ浜オフィス)
︎0467・81・4641
9時〜21時・定休日なし



終の棲み家を考える 76

古民家再生公開

鎌倉山で築80年位の古民家の再生工事が始まりました。道路から一段低くなっている所に造られており、2階に玄関があるような家です。 擁壁を1カ月位かけて造り、壁の撤去作業に取り掛かりました。壁は昔ながらの造り方で『木舞』を組んだ土壁になっています。全ての壁が土壁ですので重さは相当のものでした。 その後、瓦からガルバリウムの屋根に造りかえる為瓦を下ろし、垂木を取り替え、野地板を新しいものに換えました。瓦は昔ながらの葺き方で『とんとん』が敷かれていました。瓦を固定するための土も沢山使われていて大変な作業でした。 壁と屋根の撤去で10数トンの重さが軽減され、相当軽い家になりました。耐震補強工事も併せて行うので、仕上がれば新築した家と殆ど変わらない位の丈夫な家に生まれ変わります。 家自体が大きかったので、減築する部分もあります、間取りや内装・設備が新しくなるので、昔ながらの趣は残しつつ、味わいのある終の棲家に大変身です。 工事中につき普段見られない所が沢山あるので、事前にご連絡いただければご案内します。古民家大改装耐震補強の決定版の見学会です。趣のある古民家にお住まいの方は必見です。
日向建設
鎌倉市大船1―15―3
0467・47・5454
http://www.hyuuga.co.jp/



鎌倉年中行事

8月

▼鶴岡八幡宮のぼんぼり祭6~9日。6日15時、夏越祭。7日17時、立秋祭。9日10時、実朝祭。
▼四万六千日詣り10日長谷寺。
▼鎖大師の施餓鬼法要 16日関係者のみ。手広の青蓮寺。
▼鎌倉宮例祭 19・20・21日神事のみ。神職のみで斉行。
▼片瀬諏訪神社例大祭  27日関係者のみ。
※状況は随時変わるので、事前にご確認ください。


プロムナード

8月25日は東京パラリンピックの開会式が開催される予定でした▼オリンピックも、来年への延期が発表されてからは話題になることも少なくなり、随分と昔のことのようにも感じます▼今年のゴールデンウィークはオンライン帰省が流行りましたが、夏休みの故郷への帰省も延期や、オンライン帰省を考えなくてはならない状況かもしれません▼市内も夏祭りの中止が決まった連絡を受ける度に、生活様式の変更を痛感させられます▼自粛生活が始まり、気がつくと2020年も半分が終わってしまいました。年初めに誓った目標などは覚えていますでしょうか?▼生活様式の変更を余儀なくされている現在、今年は改めて目標を見直してもいいのかもしれません。(N)


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