鎌倉朝日新聞 (10月1日号 2022年 第523号)

鎌倉朝日新聞社

隈さん(左)と土橋さんのトーク=9月17日

鎌倉朝日新聞社

BAM鎌倉のシャーロックホームズの部屋

隈研吾氏が設計、英国と日本の架け橋に

英国アンティーク博物館BAM鎌倉 開館

英国アンティーク博物館BAM鎌倉が、9月23日鎌倉の若宮大路沿いにオープンした。 100年以上の歴史をもつ英国のアンティークを紹介する博物館で、建物の設計は建築家・隈研吾さん。ヴィクトリア時代やシャーロック・ホームズなど、それぞれテーマに沿った1階から4階までの空間に、館長の土橋正臣さんが30年以上かけて集めたコレクションを展示している。建物1階にあるヴィンテージのロンドンタクシーはブラックキャブカフェ。 開館前のお披露目が9月17日に行われ、土橋さんは「ロンドンのシャーロックホームズ博物館と同じように小さな博物館」「この博物館で私のコレクションを後世に伝えていきたいと思った」と語った。 3年前に土橋さんから設計を依頼されたという隈さんは、内装をアンティークの展示空間とマッチするようシンプルに整えるとともに、日本の伝統文化を象徴する鎌倉彫に着想を得て、建物の正面にヒノキを用いるなど「イギリスと日本を結ぶデザイン」と話した。 ジュリア・ロングボトム駐日英国大使は、「すばらしい建物とコレクション。鎌倉が日英の架け橋となることを祈念する」と挨拶した。
鎌倉市雪ノ下1―11―4―1 月曜休館。大人1300円。※オンラインチケットの購入可。
問い合わせ 0467・84 ・8689


鎌倉朝日新聞社

観音薬師緑多羅

極彩色のタンカ25点

馬場崎研二仏画展

30年以上に渡り、チベット仏教の仏画「タンカ」絵師としてインドを拠点に活動した馬場﨑研二さん(70)の仏画展が10月16日~23日、鎌倉の若宮大路にある鎌倉ギャラリーで開かれる。 馬場﨑さんは大学生のときネパールでタンカ絵と出合った。25歳からインド北部のダラムサラに暮らし、タンカ絵師・チャンバ師に師事。木綿を木枠に貼るキャンバス作りから手作業で行い、大きな作品を仕上げるのに2、3カ月かかるという。2009年に帰国し、故郷の長崎県佐世保市にアトリエを構える。  今回の展示では如来や菩薩などを細密に描いた伝統的なタンカほか最近の創作タンカなど25点。 馬場﨑さんは「帰国して10年以上たつから日本的な絵画の要素と融合した作品もある」と話している。
鎌倉ギャラリー 0467・22・5131



鎌倉芸術祭

アートやコンサートなど多彩に

第17回鎌倉芸術祭が9月17日~12月17日まで開かれる。 鎌倉の芸術文化を発信しようと2006年から、絵画や鎌倉彫などの展示会、コンサート、薪能、史跡巡りなどの多彩な催し物を、市内の社寺などを会場として毎年秋に開催している。 催しの情報は鎌倉芸術祭のホームページに。



幻の永福寺の展示

歴史博物館

横浜の神奈川県立歴史博物館で、「永福寺(ようふくじ)と鎌倉御家人」展が開かれている。源頼朝が建立した永福寺の全貌と、鎌倉幕府の成立に深く関わったその軌跡を、歴史資料群から復原する。 頼朝は、1192年に臨池伽藍をそなえた大寺院永福寺を建立したが、鎌幕府滅亡後、室町期の火災で焼失し廃絶してしまった。今は鎌倉・二階堂に国指定史跡永福寺跡の史跡公園として公開されている。 展示では、文献史料や考古資料から鎌倉幕府や鎌倉御家人に重要視されていた永福寺を紹介する。10月15日~12月4日。9百円。
問い合わせ同歴史博物館 045・201・0926


鎌倉朝日新聞社

鎌倉みほとけ紀行(125)

明王院・大江稲荷像

風が秋らしく心地よい季節、十二所の五大堂明王院さまを訪ねました。ご住職は鎌倉の顔。お寺を守り、そして現代に活動の幅を広げ大活躍されています。鎌倉十三仏詣りや様々な企画、なんとも頼もしい存在。いつも笑顔で元気一杯の仲田晶弘ご住職です。 今回のみほとけは明王院所蔵の祭神、通称、大江広元稲荷です。像は右手に鎌をしっかり持ち左手には稲を担いでおられます。稲束には米粒も見られ緻密な細工が施され、お顔はやさしく、拝顔していると大河ドラマ、大江広元役の栗原英雄さんの顔が浮かびあがるほど似て見えてきます。  激動の鎌倉幕府の中枢として活躍した大江広元は頼朝の信任厚く政所別当として数多くの政策に関与しました。ドラマでも冷静に事を進めて、常に何が大事でどうすれば物事が一番うまくいくのかをしっかり考えて行動した人という印象です。 地元十二所では現在も大江稲荷講があり、2月の初午祭には明王院住職により盛大に祭りが行われ信仰を集めています。 大江稲荷社は明王院から金沢街道を朝比奈方面へ進み、十二所バス停から徒歩3分ほどの所にあります。周辺のコンビニ近くが広元邸跡だそうで、鎌倉の中心地への入り口をガードしていたのでしょうか。 鎌倉殿の13人として活躍され、なお地元の田畑の豊作を祈る祭神となられた大江広元公の人柄にふれた取材でありました。
一木造、彫眼、彩色。像高51・3㎝。江戸時代。
(11月頃、特別拝観予定)


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「ひと」
発足したリサイクリエーションラボの責任者

田中 浩也(たなか ひろや)さん

慶應義塾大学と鎌倉市や企業・団体の協力で、6月に開設されたプラごみ再生の研究拠点「リサイクリエーションラボ」の指揮をとる。同大学環境情報学部の教授で、デジタル技術を駆使したものづくりの最先端を歩んでいる。 小学生のころ、ブームだったファミコンを買ってもらえなかった。北海道大学で応用物理学の教授をしていた父は「ゲームはつくるものだ」と言う。父のパソコンでゲームづくりを始めた。地元札幌市を舞台にした宝探しゲームは、大学生らの応募者を退けて、市のプログラミングコンテストで優勝した。 京都大学へ進み、総合人間学部で4次元幾何学を使ったデザインに没頭する。目には見えない4次元の図形を、3次元や2次元に投影して建築やものづくりに生かす研究だ。 その成果が地下鉄都営大江戸線の飯田橋駅にある。この駅は地下5階から地上に出るまで10分以上かかるといわれる。その圧迫感を軽くするために配置された緑のパイプのモニュメントは田中さんがコンピュータで自動生成させたもの。 東京大学に移って作成した博士論文は、写真をつなぎ合わせてバーチャルな3次元空間をつくる研究。グーグルのストリートビューを先取りしたようなものだ。29歳の時に慶應義塾大学で教えることになった。鎌倉との縁は、マサチューセッツ工科大学に1年間留学して戻る頃「日本で住むなら、日本文化がある鎌倉しかない」と思ったという。最初は扇ガ谷に、長女が生まれて北鎌倉に移った。 米国では、3Dプリンターなどの工作機械をそろえ、市民が自由に使える工房「ファブラボ」が普及している。それを留学中に目の当たりにした。帰国した翌年の2011年、仲間とともに日本初のファブラボを扇ガ谷につくった。 その後の10余年、3Dプリンターに使うプラスチックの環境問題に着目してきた。そこから生まれたのが、ごみを資源に変えて新たなものをつくるリサイクリエーションラボだ。 鎌倉市役所やラボなど3か所に、資源ポストが置かれている。いまのところ回収しているのは洗剤などの詰め替えパウチだけだが、どんどん投入されている。 「鎌倉の人の感度の高さを感じます」自治体や外国からの視察が相次いでいる。次第にポストを増やし、回収するプラの種類も増やすつもりだ。 ラボにはメビウスの輪のような試作した遊具が置かれている。4次元デザインとリサイクリエーションを融合した作品だ。いずれは回収した資源だけで、そんなものをつくりたい。47歳。
(文・写真 真田正明)


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だんかづら

タオ君。ペキニーズの男の子7歳。マイペースで甘えん坊、真っ白でフワフワな毛並みが自慢!家族を笑顔にしてくれるかけがえのない存在です。
鎌倉市扇ガ谷 山川さん方


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マスクチャーム

画廊・ギャラリー

●現代美術
草間彌生・村上隆 他
ギャラリー伸 24・4081
●ギャラリー一翆堂 22・3769
10月13~17日鎌倉小町秋のマルシェ展 陶器、イラスト、雑貨など。



お知らせ

●参加(作品)募集
○大河ドラマ「鎌倉殿の13人」スペシャルトーク
in鎌倉 11月13日15時、鎌倉芸術館。専門家の歴史解説と北条政子役・小池栄子さん、大江広元役・栗原英雄さんのトークショー。申込は〒、住所、氏名、を明記し往復ハガキで〒248―8686御成町18―10市民防災部大河ドラマ担当「鎌倉殿の13人」スペシャルトーク係。10月11日必着。
市民防災部大河ドラマ担当 23・ 3000
○第17回鎌倉歌壇さきがけ源実朝公顕彰歌会
12月5日の歌会の作品募集。B5判2百字詰め原稿用紙に楷書で新作1首と住所、氏名、、使用かな(新・旧)を明記。原稿用紙1枚に1首、3首まで投稿可。10月15日までに材木座2―9―29鎌倉歌壇事務局へ(当日消印有効)。出詠料1首千円。ゆうちょ銀行00260―4―59248鎌倉歌壇。
090・2727・7622
○第4回SDGsフォトコンテスト 10月30日まで。日々の暮らしの中でSDGsを実践するきっかけになる作品を募集。詳細はHP。
NPOセンター鎌倉 60・4555
○健康マージャン入門講座 11月11日~1月6日金曜10時、全8回。鎌倉商工会議所そば末広自治会館。鎌倉市在住60歳以上対象。1万円(教材費含)。申込は催し名、住所、氏名、年齢、を明記し往復ハガキで品川区西五反田2―4―2―2F健康麻将全国会へ。11月4日必着。
みらいふる鎌倉 070 ・6454・8141
○葉山駅伝2022Ⅱ
12月11日一色小学校周辺。葉山町在住・在勤・在学者対象。10月18~21日に葉山町陸上競技協会HPから申込。



み る

▼川喜多映画記念館
特別展「映画をデザインする 小津安二郎と市川崑の美学」
12月12日まで。小津と市川が生きた時代や背景、画面を構成する様々な要素をデザインの視点から検証。4百円。
▽関連上映 10月1日14時、2日10時半「太平洋ひとりぼっち」2日14時「ビルマの竪琴」10日10時、12・14・16日14時「東京オリンピック」10・13日14時、16日10時半「細雪」25日10時半、26・28・30日14時「犬神家の一族」25・27・29日14時、30日10時半「愛人」各千円、小中学生5百円。
▽「細雪」上映+トークイベント「市川崑映画のデザイン性」15日13時、1600円、小中学生8百円。
23・2500
▼県立近代美術館 ▽鎌倉別館 「沖潤子 さらけでるもの」 1月9日まで。刺繍で作品を制作する沖の美術館で初の個展。初期から近年の作品、本展のためのインスタレーションなど。7百円。
22 ・5000
▽葉山館
10月22日~1月22日「マン・レイと女性たち」 マン・レイが「女性たち」に向けたまなざしを約240点から創作の軌跡を追う。1200円。
「内藤礼 すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している 2022」
2009年鎌倉館で個展開催時の作品「恩寵」や新作。250円。
046・875・2800
▼THE 新版画 版元・渡邊庄三郎の挑戦
11月6日まで茅ヶ崎美術館。江戸時代に確立され明治以降衰退した浮世絵木版画を、伝統的な絵師、彫師、摺師による分業体制の浮世絵木版画技術を使って復活させた「新版画」を牽引。8百円。
88・1177
▼没後50年川端康成展 虹をつむぐ人
10月1日~11月27日神奈川近代文学館。貴重資料とともに川端文学、人間性などを紹介。墨書「雪国」抄本など。
045・622・6666
▼水彩画家・矢野元晴、長谷寺で武士を描く
10月1日~11月6日長谷寺・観音ミュージアム。長谷寺の四季の風景と鎌倉武士の姿を描いた新作を公開。3百円(拝観料別途)。
22・6300
▼葬の彩り展
10月1日~12月4日本郷台のあーすぷらざ。お墓、棺桶、墓標など世界の葬を彩る物。4百円
045・896・2121
▼江ノ電開業120年記念切手展
10月15・16日藤沢駅南口フジサワ名店ビル。江ノ電に関する郵趣品の展示、切手バザー。無料。
湘南郵趣の会 046・208・0027
▼第41回鎌倉切手展
10月29・30日鎌倉生涯学習センター。国内外の切手、初日カバー、消印各種など。無料。
花村方 31・2467
▼ふくぶんファミリーシネマ「ドライブ・マイ・カー」
10月29日9時半・13時半、葉山町福祉文化会館。千円。
046・876・1871


鎌倉朝日新聞社

仲道郁代さん

き く

▼円熟のピアニスト仲道郁代を迎えて
11月23日15時、ひらしん平塚文化芸術ホール。仲道郁代さんをゲストに藤沢の実力派プロ集団湘南エールアンサンブルの演奏。ベートーヴェンピアノ協奏曲第5番「皇帝」など。3500円、 学生2千円。
事務局 080 ・7383・7617
▼第6回クラシック音楽のひととき 時代を拓く音楽史のパイオニアたち
10月23日14時、鎌倉生涯学習センター。鎌倉音楽クラブのコンサート。シマノフスキ「神話Op30第1曲アレトゥーサの泉」など。1500円。
村田方 090・2207・0031
▼秋のコンサート32
11月3日14時、鎌倉生涯学習センター。オペラ「浜辺の静」(演奏会形式)など。1500円。
湘南グループ―日本のうた・歌・詩・小野田方 0466・27・1875
▼サクソフォン名曲コンサート
11月13日13時半、深沢学習センター。サクソフォンとピアノでビゼー「カルメン幻想曲」など。無料。申込は催し名、住所、氏名、を明記し往復ハガキで常盤111―3同センターへ。11月2日必着。
48・0023
▼東日本大震災遺児支援コンサート
11月27日13時半、逗子文化プラザ。ピアノ、オーボエなどの演奏と歌。2千円、小中学生千円。
東日本大震災遺児支援の会・生田目方 046・875・8471



さんか

▼ふれあい広場おおふな 10月15日9~12時、大船消防署。消防車両、救助訓練の展示など。
43 ・2424
▼鎌倉ガイド協会 古都鎌倉史跡めぐり
A悲劇の右大臣 源実朝 10月5・7・11・19日9時、鎌倉駅西口時計台広場集合。寿福寺、大倉幕府周辺遺跡など。約5㎞。
B清秋に古道、釜利谷・白山道を歩く 17・21・25・28日9時、京急金沢文庫駅西口集合。白山東光禅寺など約5㎞。
C鶴岡八幡宮 二の鳥居から、腰越へ 13・15日9時、鎌倉駅西口時計台広場集合。鎌倉駅から稲村ケ崎、江の島駅まで。約5・5㎞。
各7百円。交通費、拝観料別。HPから要申込。
24・6548
▼鎌倉ユネスコ協会
▽バザー10月9日10~14時、同会深沢倉庫(深沢中学へ上る手前の信号右折の長屋)。毎月第2日曜、雨天開催。※献品受付衣類・着物・雑貨・支援用食糧品。
44・9830
▽書きそんじハガキでアジア寺子屋支援未使用切手・プリペイドカードなども。鎌倉市御成町11―2ヤノヤビル2F。
080・6602・9498
▼中高生と実践!インクルーシブ防災訓練
10月15日13時、湘南鎌倉医療大学体育館。鎌倉市在住・在学の中高生、市在住・在勤の市民対象。インクルーシブ防災とは、障がい者や高齢者を含むあらゆる人を取り残さないための防災訓練。中高生と語る防災と防災訓練の実施。要申込。
鎌倉青年会議所 25・5538
▼北鎌倉・台峯の緑をともに
▽山の手入れ10月15日10時、山ノ内配水池脇。
▽山歩き16日9時、山ノ内公会堂。
北鎌倉の景観を後世に伝える基金・望月方 45・7420
▼ずし防災フェスティバル
10月15日10~14時、逗子文化プラザ。防災教室や消火体験、防災グッズ販売など。
逗子防災士の会・服部方 080・5095・5763
▼第22回鎌人いち場
10月16日9~16時、鎌倉海浜公園由比ガ浜地区。飲食店の出店、ワークショップ、文化交流、フリマなど。詳細はHP。
▼逗子の市
亀岡八幡宮境内。
▽フリーマーケット10月28日8時半~14時半(雨天中止)雑貨・衣類 ・手造り品など約20店。▽骨董市29日(雨天時30日)7時半~14時半。※フリマ・骨董出店者募集。
片岡方 090・5442・3778
▼老人福祉センター秋のフェスティバル
▽今泉さわやかセンター 10月1日サークル舞台発表など。
45・4611
▽名越やすらぎセンター 15日サークル舞台発表など。
25・1188
▽腰越なごやかセンター 18~23日作品展示。23日コンサートなど。
31・0800
▽教養センター 22日多世代で楽しめる催しなど。
32・1221
▽玉縄すこやかセンター 24~29日作品展示など。
47・1338
▼逗子市スポーツ協会
▽スポーツの祭典 10月16日10時、逗子アリーナ第一運動公園。
▽第2回池子の森マラソン大会 11月3日池子の森自然公園。参加申込は15日まで。
各詳細はHP。 046・870・1296
▼ふらっとカフェ鎌倉
食を通じて多世代交流 ▽10月21日17時半~18時半
二階堂デイサービスセンター。音楽を楽しむ会、国際交流など。
▽26日16~18時ソンベカフェ。店内飲食。各子ども無料、大人・テイクアウト5百円。
メールで予約flatcafekamakura@gmail.com
渡邉方 090・5199・1654
▼エコ広場ずし
10月19~25日逗子文化プラザ。もったいない市、着物リユースなど。
逗子ゼロ・ウェイストの会 ・海野方 090・9380 ・1422
▼吟行会 金沢文庫と称名寺を訪ねる
10月21日10時半、県立金沢文庫会議室集合。会員4百円、一般6百円。申込はハガキに住所、氏名、、年齢を明記し〒259―0312足柄下郡湯河原町吉浜44―6久保知子へ。
神奈川県歌人会・久保方 090・2407・0023



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購入新図書のリスト抄

鎌倉市中央図書館(8月分)

鎌倉市中央図書館(25・2611)は8月に一般171冊、児童書58冊を収蔵した。一般的なものは下記の通り。 ▼「日本の地下水-ちいさなメディアから」鶴見俊輔著 編集グループSURE ▼「16テーマで知る鎌倉武士の生活」西田友広著 岩波書店(岩波ジュニア新書) ▼「幻の鎌倉執権三浦氏-関白九条道家凋落の裏側」鈴木かほる著 清文堂出版 ▼「古地図と地形図で発見!鎌倉街道伝承を歩く」荻窪圭著 山川出版社 ▼「鎌倉街道を歩く-保存と活用のいま」髙橋光幸著 さきたま出版会 ▼「るるぶ鎌倉'23」JTBパブリッシング(るるぶ情報版) ▼「宇宙の秘密を解き明かす24のスゴい数式」高水裕一著 幻冬舎(幻冬舎新書) ▼「最高の老後-「死ぬまで元気」を実現する5つのM」山田悠史著 講談社 ▼「マスクを外す日のために-今から始める、ウィズコロナの健やかな生き方」和田秀樹著 幻冬舎(幻冬舎新書) ▼「サステイナブルに家を建てる」服部雄一郎著 服部麻子著 KTC中央出版 ▼「運慶-鎌倉幕府と三浦一族」運慶作 横須賀美術館編 神奈川県立金沢文庫編 吉川弘文館 ▼「身辺整理わたしのやり方-もの、お金、家、人づき合い、暮らしを身軽にしていく」曽野綾子著 興陽館 ▼「無印良品の社員だけが知っている無印良品の「隠れ定番」」「心地よい暮らし」プロジェクト編 KADOKAWA



湘南邸園文化祭2022

今年で17回目。9月10日から12月8日まで、相模湾沿岸地域の12市町に残る邸園(邸宅・庭園、歴史的建造物等)を舞台に、約40の市民団体と県が連携して実施。
▽葉山旧東伏見宮別邸で小島成子のキルト展―秋風に誘われて
10月1・2日11~17時、旧東伏見宮別邸。東京国際キルトフェスティバルで1位受賞の葉山在住キルト作家・小島成子の作品17点。千円。葉山環境文化デザイン集団主催。mom3dkakiko@gmail.com
▽「藤沢に残したい建物と庭園」写真展
10月7~19日11~17時、蔵まえギャラリー。公募の写真展。無料。
0466・25・9909
▽湘南藤沢文化ネットワーク設立10周年記念 講演会「街なみ百年条例と藤沢宿のいま」と桔梗屋店蔵解説付き見学会
10月15日13時15分、藤沢商工会館ミナパーク。
5百円(資料代)。要申込。湘南藤沢文化ネットワーク主催。
蔵まえギャラリー 0466・25・9909
▽日本バレエの母エリアナ・パヴロバ顕彰碑 腰越戦没者慰霊碑めぐり
10月16日13時、江ノ電七里ヶ浜駅改札前集合。千円。要申込。鎌倉邸園文化クリエイション主催。
申込はinadaxxx@yahoo.co.jp
問合せ・稲田方 32・1650
▽旧鎌倉郡 片瀬腰越津の歴史文化を訪ねる
10月16日14時、小田急片瀬江ノ島駅前広場集合。
5百円。要申込。
片瀬腰越津旧鎌倉郡研究会 090・1436・3200
▽盛岩寺昭和文化館 古建築でお茶を楽しむ
10月22日14~16時、盛岩寺昭和文化館。千円。
申込はseiganji@theia.ocn.ne.jp
0466・48・5653
▽逗子の別荘邸園を散策し、旧藤瀬・脇村邸で脇村義太郎を偲ぶ
10月23日12時50分、逗子市役所集合。千円。要申込。
逗子の文化をつなぎ広め深める会・info.zushibunka@gmail.com
▽旧村上邸を秋を写す「フォトコンテスト」 10月29日14時、旧村上邸。無料。要申込。
問合せはエンジョイワークスinfo@good-neighbors.link


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季節の心(71)

秋、金色の実り 佐伯 仁

黄葉の恵み―銀杏
9月。菊咲月。紅葉月
10月。神無月。樹々の色づきは日毎に濃い。 秋の山は頂から山裾へ秋を染め上げる。万葉集には紅葉より黄葉が多い。金色に輝く極楽浄土へ憧れた万葉人の心の在り処が窺える。 銀杏は中国が原産。公孫樹、鴨脚樹、銀杏の名とともに日本へ移入。樹齢は長く、鶴岡八幡宮の大銀杏は千年の長寿を誇ったが強風で倒壊。 銀杏は「生きている化石」といわれ、生命力の強い植物。その一端は京都、西本願寺を襲った大火(1788年)の際、銀杏が水を吹き、建物を救ったという伝説もある。 一般に銀杏は家を守る防風・防火林として各地で数多く植えられた。 明治期、ギンナンの収穫を目的に銀杏の木の栽培が盛んになった。 その伝統を受け継ぎ現在、愛知・稲沢市はギンナン生産量、日本一を誇り、ビックサイズ「祖父江ぎんなん」として東京方面へ出荷中。 ギンナンは蛋白質に富むスタミナ食。殻を剥き、酒の肴、茶碗蒸しや吸い物の具など、味覚の数々。 見逃せないのは秋の季語“山装う”。街の並木まで金色にメイクアップ。 今年も季節の大いなる恵みに感謝、感謝。
 銀杏を焼きてもてなす
 まだぬくし 星野立子


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国連平和幸福度調査

心のふる里を行く(48)

日本人の幸福度はなぜ低いのか 池田雅之

この3年間、断続的ではあったが、母校のエクステンションセンターで、「幸福論」という講座を続けてきた。初めの頃は欧米の幸福論の紹介や日本の格差社会、子どもの貧困問題など多岐にわたって話を進めてきたが、それでは「日本人の幸福とは何か」という主題に迫れないことが分かってきたので、もっとマクロな視点から展開する必要があると痛感した。 そこで、今回の夏期講習では、国連の2022年度の「世界幸福度レポートとランキング」を活用しながら、日本人の幸福感について考えてみることにした。「幸福学」は新しい学問分野ではあるが、日々の生活のあり方や質を吟味してよりよい生き方を求めていく営みの実践のことである。 今日のような世界的な危機的状況にあって、日本人の「幸福」のあり方を考えなおしてみることは大事なことのように思われる。その意味で国連の世界幸福度の調査の結果は日本人の生活の質や充実感について再考を促す深刻な問いかけを孕んでいるといえよう。 国連のレポートによると、世界149の国・地域の中で、日本はなんと54位であった。54位というランキングは先進諸国中、ほぼ最下位といってよい。日本の幸福度のあまりの低さは何が原因なのであろうか。 この調査は、次の6つの指標をもとにランキングがされている。⑴国民一人あたりのGDP(生活の豊かさと安定感)。⑵社会支援(困った時に支援してくれるシステや人材がいるか)。⑶健康寿命(単に長生きするだけではなく健康であること)⑷人生の選択の自由度(自己実現の可能性が高いこと)。⑸他者への寛容さ(相互の助け合いや寄付などの行為など)。⑹国への信頼度(国や企業の汚職や腐敗がないこと)。 国連の調査なので欧米の価値観が色濃く表れているのは確かであろう。しかし、日本の国のあり方や幸福観を新たに作り直してゆく上で、極めて示唆的な指標を示しているのではなかろうか。 世界幸福度の上位8位は、フィンランド、デンマーク、アイスランド、スイス、オランダ、ルクセンブルグ、スウェーデン、ノルウェーなどの北欧とヨーロッパの国々である。この8カ国は、6つの指標条件を満たしているだけではなく、「仕事と生活のバランスが良好である」と「教育や医療が無料で提供されている」という2点が加算され国際的評価を上位に押し上げている国連評価54位の日本がベスト10入りするのはいつの日であろうか。
(早稲田大学名誉教授・鎌倉てらこや顧問)



終の棲み家を考える(101)

財産について

資産を増やしていく時、相続に関係なく何を持つかを考えると思います。 現金預金・有価証券・貴金属・書画骨董・車・会員権・不動産等で、現金預金以外は購入時点より日が経つと価値が変わっていく事が多いものです。相場が上がれば良いですが、下がったりすると損をした気になり不愉快なものです。 相続の時、現金預金はそのままの金額が遺産として計算されます。それ以外の物はその時点の相場が基準になります。しかし土地は路線価で、建物は評価額で計算されます。路線価とは税務署が相続税を計算するために全国の道路に価格を決めています。その価格を基に該当する土地かどの位か計算できるようになっています。路線価は通常売買金額の7~8割位なので、現金で持つよりかなり有利な資産です。ただし現金化するのに時間と手間がかかるので絶対ではありません。土地や建物には色々な優遇措置があり、一定の規模なら相続で手放さなければならない事が起きないように考えられています。住居以外にも色々な優遇措置を組み合わせる事業用不動産の持ち方があります、有価証券・貴金属等より有利な方法が幾つか残されていますので事業用不動産の専門家に相談してみてください。
日向建設
鎌倉市大船1―15―3
0467・47・5454
http://www.hyuuga.co.jp/


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難病等をもつ方とともに歩む

ピアサポートの会「ミモザ」

難病を持つ人やその家族が気軽に話を聞いてもらい、気持ちを楽にしてもらうことを願って、神奈川県内の難病を持つ人たちなどが集まり、今年4月1日に「難病等をもつ方とともに歩むピアサポートの会ミモザ」(相場詳悟代表)を発足した。 NPO法人神奈川県難病団体連絡協議会で「ピア相談」をしていたメンバーらがボランティアで電話相談や「癒やしカフェ」などをしている。 会では患者や家族が話をすることで「明日も頑張ろう」と思ってもらえればと話している。 電話相談は、平日の月曜~金曜12時~16時。
070・1500・6372。癒やしカフェは、月2回、土曜13時~15時、オンライン・対面=神奈川県民センター。日程・開催形式はHPで確認を。
連絡先 横浜市神奈川区鶴屋町2―24―2 神奈川県民センター12階 かながわボランティアセンター気付NO.3


鎌倉朝日新聞社

『さすがさがすさ~へんなまちがいさがし』

伊藤 文人

トマト、タケヤブヤケタ…上から読んでも下から読んでも同じになる回文。不思議で愉快な回文の世界が、まちがいさがしのイラストとなって登場した。著者は『まさかさかさま』などさかさ絵本でお馴染みの伊藤文人さん(72)=写真。 2枚の絵を見比べてまちがえさがし。鏡絵になっていて普通のまちがいさがしよりも難しい。子どもから大人まで幅広い年代で楽しめる。初級編、中級編、上級編と徐々にレベルアップ。「上級編は1問に40分~1時間かかるかも」と伊藤さん。 伊藤さんは、さかさま研究所所長、日本回文まんが学会会長を歴任。2002年全国トリックアートコンペグランプリなどの受賞や、さかさ絵本、トリックアート本などの出版多数。 みらいパブリッシング刊、1399円(税込)。
◆読者プレゼント 著者のご好意で3人に。往復ハガキに住所、氏名、年齢、鎌倉朝日の感想を書いて1面題字下住所の鎌倉朝日へ。10月10日必着。多数抽選。


鎌倉朝日新聞社

『新しい時代をひらき滅びた鎌倉幕府』

児島晃著

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」によって、いろいろな面から鎌倉時代に興味を持つようになった人が増えているという。 著者は、諸説ある鎌倉幕府成立の年を、新設となった幕府館で頼朝と御家人による盛大な「移(い)徒(し)の儀」が行われた1180年(治承4)とする。「移徒の儀」は、鎌倉入りした頼朝が最初に行った公式行事で、これによって武家による新たな社会が鎌倉の地に出来上がったことを内外に示した。頼朝と東夷(あづまえびす)によって政治的困難を見事に克服し、創建された鎌倉幕府は、江戸幕府が完成した封建社会建設への突破口をきりひらくという大きな意義を持つものであったという視点から鎌倉時代を読み解く。 学生時代は西洋史を専攻、その後、神奈川の県立高校で社会科教諭、また鎌倉市議を務め、現在は鎌倉逗子学習会議議長、鎌倉歴史フォーラム主宰。
1980円、冬花社刊 23・9973


鎌倉朝日新聞社

『心に響く天使の詩』

間米由美子著

鎌倉市津の間米由美子さんが4冊目の詩集を発行した=写真。 1968年生まれ、鎌倉高校卒。18歳で難病を患う。20歳代でカトリックの信者となり、神父に勧められて詩を書き始めた。B6判、96㌻。「生きる」「やさしさ」「人生」などの詩から純粋な気持ち、ほのぼのとしたものが伝わってくる。
千円、湘南社刊 0466・26・0068


鎌倉朝日新聞社

スケッチ日和(59)

「江ノ電」 黒川 明

絵になる電車、というのがある。車両や編成、路線の風景など、いくつか条件がある。江ノ電は2両と4両編成。沿線には紫陽花、コスモス、野の花など、脇役が季節を感じさせる。そして、海あり、山あり、かと思うと、商店街では路面電車となる。10㎞の短い鉄路は変化に富んでいる。 今回は稲村ヶ崎と七里ヶ浜の間で、ちょうど夕暮れの逆光の中に表れた車両を写真に撮ってアトリエで描いた。やはり、江ノ電は絵になる。
水彩 46×61㎝



鎌倉年中行事

10月

▼初亥祭 1日9時、神事。神職・関係者のみ。11~14時、祈祷祭。江島神社。
▼人形供養 2日13時、参列不可。本覚寺。
▼開山忌 3日屋外から参列のみ。円覚寺。
▼達磨忌 4日14時宿忌、5日10時半斎、建長寺。
▼絵筆塚祭 8・9日まんが絵行灯掲揚。8日日没後点灯。9日、祭事。似顔絵、河童絵コンクールなし。荏柄天神社。
▼舎利講式 14・15日仏舎利の御開帳 見学不可。円覚寺。
▼十夜大法要 12・13・14日法要。13日練行列。13・14日施餓鬼会、夜店。光明寺。
▼筆供養 27日11時、東慶寺の前田青邨筆塚。
▼白旗神社文墨祭 28日10時、鶴岡八幡宮白旗神社。
▼鎌倉薪能 無観客公演。11月中~下旬オンライン無料配信を予定。


プロムナード

実家の裏に大きな栗の木があり、リスと競争する栗拾いや栗ご飯など、愉しませてもらっていました▼しかし、先日「ナラ枯れ」という診断をされ、伐採しなければならなくなりました▼「ナラ枯れ」ということばを聞いたことがなかったのですが、「ナラ菌」を媒介するカシノナガキクイムシが樹木に入り込んでしまうことで発症する感染症だそうです▼ナラ菌が樹体内で拡がることで、水の通り道が阻害されて枯れてしまうだけでなく、周囲の樹木にも影響を及ぼすことがあるそうです▼「自然界は新型コロナウイルスなど関係なく、のんびりしていて良いなぁ」と考えていましたが、色々な悩みを抱えているのは人間だけじゃないのかもしれません。(N)


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