活気ある鎌倉青果市場
鎌倉市梶原の鎌倉青果地方卸売市場では毎朝7時半から競りが始まる=写真。みずみずしいホウレンソウ、コマツナ、レタスなどの葉物、白いダイコンやカブ、ニンジンの色も目に鮮やか。競り人が順番に回って競り落としていく。 「最近では競りが行われるのはうちぐらいでは」と鎌倉青果・高橋伸行社長。同市場では、2013年3月に「鎌倉いちばブランド」の商標登録をし、市場に出荷される良質な野菜を地産地消として地元だけでなく全国に販路を拡大している。 鎌倉いちばブランドは、使用した農薬などの履歴を提示するなどの条件を満たし、「安心、安全、美味しい」と認められた青果物で、ロゴマークも決めて、野菜を束ねるテープや販売している八百屋などののぼり旗に使っている。 ブランドを立ち上げてから3年たち、ようやく軌道に乗ってきた。同市場に出荷する生産者約160人のうち約70人がブランドに参画している。八百屋などの販売店も昨年10月から40人ほどに倍増し、収益が右肩上がりに上昇。取引をしたいという業者も増えているという。 高橋社長は「単価が幾分高くても、生産者が手間ひまかけて育てた新鮮で安心安全、おいしい野菜を消費者に届けたい」と話している。
鎌倉文学館で特別展
鎌倉文学館で12月11日まで特別展「ビブリア古書堂の事件手帖」が開かれている=写真。
作家・三上延(えん)のミステリーシリーズで、北鎌倉の古書店を舞台に、本にまつわる謎や想いを解きほぐしていく。
作品に登場する夏目漱石や太宰治、宮沢賢治、江戸川乱歩などの自筆原稿や資料約百点が展示され、本の話の中に同文学館、市内の書店、七里ガ浜海岸などが登場するのが身近に感じられ、興味深い。この本を読んでいる人もいない人も楽しめる展示会。
鎌倉文学館 0467・23・3911
横須賀・満願寺 不動明王立像
年齢を重ねるほど一年が過ぎるのが速くなると感じている人は少なくないと思います。子どもの頃は毎日新鮮な経験が多く時間の経過は長く感じていたのだろうか。そんなことをぶつぶつ言っている間に早12月。今年の締めくくりは横須賀・満願寺の不動明王です。 満願寺は三浦義明(大介)の末子、十郎義連(よしつら)が開基で創建当初は現在の数十倍の大伽藍を有し、先に紹介された観音、地蔵と共に伝運慶作、運慶工房作と伝えられる仏像が4躰所蔵され、芦名の浄楽寺と共に「運慶マニアは横須賀へ行け」と定説されるほどです。 不動明王像は観音菩薩(重文)より後期のものと伝えられ、堂々とした存在感があります。燃え上がるような。光背の火炎はこの世の悪いものを焼き尽くしてくださいます。凛々しいお顔の眼は天地眼といわれ、天と地、全てをお見通し、睨みをきかせています。お不動さんの前では決して嘘はつけません。また憤怒の相ともいわれ、悪を威嚇し外敵を調伏し侵入も防ぎます。まさに守護尊が不動明王なので。 さて、ビッグニュースです。来年は酉年ですが、その守護本尊がお不動さまで、酉年は御開帳されます。12年に1度の三浦不動尊霊場の大開帳なのです(満願寺は第三番霊場)。しかも、三浦半島は古来、霊場巡りが盛んで、三浦薬師如来霊場がなんと33年に1度の大開帳です。12年に1度、33年に1度のご縁が偶然重なっての大開帳は滅多にないこと。このご縁に両霊場会は歩み寄り、大開帳が決定されました。ぜひ来年4月28日から5月28日の1カ月間、お参りください。病と悪なき世を御仏は守ってくださることでしょう。 さらに来年秋、東京国立博物館で大運慶展が開かれ、満願寺観音・地蔵菩薩がご出張されます。 寄木造、彩色、玉眼。像高158・8㎝。鎌倉時代後期。市重文。
かまくらの石 池田正弘
随分と前の事だが隣で宮大工が家を建てていて残った壁土を貰った。良質な壁土を作るには粘土質の土に切り藁を混ぜ、それに古い民家の壁土を加える。古い壁土を加えることにより発酵を促すのか強さが増すのか。ダムの建設等で湖底に沈む集落があると民家の壁土を貰って保存して置くとのことだ。当時流行っていたカスピ海ヨーグルトの作り方と同じだなと思った。 石は火に弱いと聞いていたが疑い深い性質なので石が燃える訳も無いと、この壁土と手近にある鎌倉石を使って庭に竃を作ってみた。竃に大鍋を掛け薪に火をつけた。火勢が強まると竃の中で破裂音を伴って鎌倉石が弾けはじめた。爆発音と共に大きな破片が砕け散り、一度使って竃は取り壊した。建築に使う花崗岩にも表面をバーナーで焼いて表面を仕上げるバーナー仕上げがあるが石は火に弱いと納得した。しかし鎌倉石は火に強く竃等に使用されていたと資料には記されている。未だにあの破裂音は何だったのか不可解なまま疑問が残っている。 今では鎌倉石は切りだされていない。石切り場の跡も木々の緑に覆われよく探さないと見落としてしまう。貴重だが高級品ではない。石質が柔らかで風化しやすい。社寺を始め町のあちこちで使われていて鎌倉の古都の雰囲気は鎌倉石が醸し出している。砂岩で水気を含み角々が風化して丸みを帯びている。 長い歴史を持つ鎌倉であっても古い建造物を残すことはたやすくはない。しかし各時代に鎌倉に持ち込まれた石は残っている。奇岩奇勝は無いが町中の石を見ながら勝手な想像をしながらの散歩は楽しい。 一見して大谷石の石塀が良く見ると土台部分は鎌倉石が残っている。大谷石は大正時代前後に別荘族により持ち込まれたか。社寺の参道は鎌倉石で真ん中がすっかりすり減っている。補修された参道は両脇の縁石は鎌倉石のままで摩耗が激しい敷石は固い根府川石に替えられたようだと推測しながら散策する。 永福寺跡の発掘調査によれば庭園に使用された石は初期の頃は鎌倉近郊で採取される軟質の砂岩・凝灰岩系のもの、いわゆる鎌倉石である。後になって箱根の安山岩系が用いられたとある。現在の根府川石・もしくは真鶴の小松石である。源頼朝が自ら差配したと伝わる永福寺の建立で初期の庭石が鎌倉石で後安山岩が使われたということは、それ以前は鎌倉での築造は殆んど鎌倉石だけで行われていたと見て良いのではないか。手軽に切りだせる鎌倉石と違って真鶴半島の石は貴重であったのであろう。 石肌の美しさでは徳川四代将軍家綱が奉納した鶴岡八幡宮の一ノ鳥居であろう。瀬戸内海の犬島産の御影石は薄くピンクを佩き石英質が多く含まれているのか透明感があり最高の御影石だと頷ける。 段葛の修復も完成した。以前と同じに葛石を積み上げて一段高く作られたが。現在の土木工事の安全基準では葛石を積み上げて擁壁を作ることは非常に困難になった。安全をとるか景観に配慮するか答えは難しいが町中が検知積みと花崗岩の貼りつけ壁となるのは淋しい。
鎌倉の浜辺で世代間交流
「地域の元気づくり」を合言葉に若い親子と高齢者の世代間交流を深める「第5回三世代交流事業in坂ノ下」が、みらいふる鎌倉(鎌倉市老人クラブ連合会)や鎌倉漁業協同組合などの主催で,11月5日坂ノ下海岸で開催され、約350人が参加した=写真。 「魚の勉強会」では、水槽を取り囲んだ子どもたちが、魚の名前を元気に答えたり、若手漁師から鎌倉で獲れる魚や触ってはいけない部位などを学んだりしながら、魚とのふれあいに目を輝かせた。 今回は地元で復活した地引網の体験が初めて行われ、子どもたちは率先して網の両端を綱引きの要領でゆっくりと引き上げた。大きな網が浜に姿を見せるとその迫力に歓声があがり、網の中で跳ねるイワシ、シマアジ、クロダイ、カマスなどが選別され、魚のみそ汁や焼き芋とともに参加者に振る舞われた。 漁協の原実組合長(68)は「今回やっと地引網の体験を盛り込め多く参加があり目的が果たせた」と目を細めた。奴田不二夫実行委員長(76)は「今後も継続したい」と交流の場づくりへの意欲を見せた。参加者らは海岸清掃を行い、海での一日を締めくくった。 (K)
浄智寺で写真供養感謝祭
鐘楼門へと続くゆるやかな石段が美しい鎌倉五山第四位の浄智寺で11月12日「第20回写真供養感謝祭」が行われ、約150人が訪れた=写真。本尊が安置される曇(どん)華(げ)殿(でん)から朝比奈惠温住職らの読経が響く中、境内に設置された御焚き上げの炉の前に思い出の写真を手に並ぶ人々が続いた。 瑞泉寺で17年間続いた写真供養は、同寺に移り3回目の開催で、杏林大学外国語学部観光交流文化学科、宇佐美ゼミの学生15人らの実行委員会が同寺の協力を得て企画し、毎年11月の第2土曜日に行っている。 写真供養を行い、地域・人・心のつながりを伝えることを目的に、学生らが社会貢献を学ぶ場にもなっている。広報担当の鈴木沙弥さん(21)は「写真をお持ちになる方々にどれだけ寄り添ってお手伝いができるかに心を配った」と話す。 多く持ち込まれたものについては別途供養され、セピア色の写真を名残惜しげに炎に入れる人、幼児連れで手を合わせる家族、子どもに整理の負担をかけたくないと自分の写真をまとめて持参したという人もいた。 横浜在住の60代の女性3人は「写真供養をしてもらえるところは少ないのでこのような機会は貴重」と来年も訪れたいと話していた。(K)
市民55人が意見交換
秋の読書週間に合わせ、今年9回目を迎える鎌倉市中央図書館の「ファンタスティック☆ライブラリー105」で11月5日、鎌倉の近現代史資料について考える講演とワークショップが開催され、市民ら55人が参加した=写真。講演では、「鎌倉学」研究の第一人者、永野征男日本大学名誉教授が、大船の資生堂鎌倉工場跡地の開発で土地の一部が市に寄付されるという最近の報道記事を取り上げ、「この土地の歴史には、9万坪のうち2万坪が旧鎌倉町から企業側に寄付されているという史実が残る。このような報道で、わずかな寄付によって開発が優遇されてはならない」と危惧を示した。大正時代の「田園都市計画」の頓挫、松竹の住宅開発失敗が工場誘致へとつながる過程で鎌倉町から企業への寄付があったことを解説、近現代史を見ることの重要性を説いた。「地域学」についても取り上げ、東北や多摩での先進例を挙げながら、市民が歴史を学び、行政との協働で「鎌倉学」を作り上げれば全国に影響を与えるだろうと述べた。 そのあと、4班に分かれて意見交換が行われ、市民の近現代史への関心の高さが伺えた。(K)
村田佳代子さん
鎌倉市大町在住の画家で、鎌倉文化協会会長の村田佳代子さんが、12月9日から2017年1月22日までリトアニアの国立チュルリョーニス美術館で開催される独立回復25年を祝う美術展に出品する=写真。 日本リトアニア友好交流美術展で、出品依頼を受けた村田さんは、8年前に制作し、国際平和美術展で展示された作品を杉原千畝にちなんで改作加筆し、「侍魂」とタイトルを付け(弱きを助け、強きを挫く)、杉原千畝オマージュ作品として寄贈することにしたという。作品は、20号サイズの油彩画で、伊達政宗の陣羽織などが描かれている。
朗読劇「最後の葉書」
昨年10月に百歳で亡くなった逗子葉山の郷土史研究の第一人者、故・黒田康子(しづこ)さんの一周忌に合わせた朗読劇「最後の葉書」が東逗子の会場で行われ、11月12、13日の2日間で約150人が来場した=写真。 同劇は戦争へと向かう1941年に康子さんが結婚した夫、黒田曻(のり)義(よし)さんとの書簡をまとめた冊子「最後の葉書」を元に構成されたもの。結婚までの半年と戦地に赴いた後に交わされた手紙の中には、暗い時代背景の中、短くも幸せだった二人の強い絆と愛が凝縮されている。異例の早さで国宝となる興福寺の仏頭を再発見した建築史家の曻義さんは、研究を断念し戦地へ。帰ってきたのは空の遺骨箱だった。康子さんは、夫の遺志を受け継ぐように教壇に立ちながら郷土史研究への道を歩みはじめ、死の直前まで反戦と平和への願いをこめ、庶民の歴史を地道に拾い上げる郷土史の探求に情熱を傾けた。 今回の公演は、女優の九里(くのり)みほさん(48)が梶原茉莉さんと組む演劇ユニット「おとのえ」が企画。九里さんは康子さんの最後の教え子で黒田家の協力を得て、手紙の日付のつき合わせから苦心を重ねた。会場では故人を偲ぶ声が寄せられた。(K)
十二月十二日 山 内 静 夫
十二月という月は、私にとっては一年の終りという以上に、気ぜわしい月である。言うまでもなく、十二月十二日は小津安二郎監督の誕生日であり命日であるからだ。 御存知の方も多いと思うが、小津先生は、満六十才の還暦の日に亡くなられた。昭和三十八年、一九六三年である。今から五三年も前である。私達残された者は、以後その日を〝小津会〟と称して、鎌倉の円覚寺の本山の墓所へお詣りをしてから北鎌倉の〝鉢の木〟という店で会食をするというのがこの日の決まりとなっている。東京のホテルでの会を何回か節目の年に行ったことはあったが、それ以外は、もう五十年近く変っていない。 もっとも来るメンバーは年々歳々変ってゆく。当初は小津組の撮影スタッフが中心だったが、それに今では私を含めて三人になった。小津家のご親戚の方や生前先生にお世話になった方々などまだまだ沢山いらっしゃるが、それも年と共に減って行くのは仕方のないことだろう。 鎌倉に住む若い映画好きの青年が数年前から〝みんなの小津会〟という集りを立ち上げ、どなたでも小津監督を敬愛する人、ファンを集めていて四、五十人位の人が毎年小津先生のお墓詣りや映画会などを行っている。 小津映画の独特の味わいを忘れられない映画愛好者は一向に減らない。映画の力というものは、決して一過性のものではない。ということは、私たち映画に関わりをもって生きてきた者には、涙が出る程嬉しい、有難いことなのだ。
『桃太郎と一寸法師』(2)
桃太郎の話は、桃から生まれたという異常誕生説話と、鬼ヶ島征伐との二つの話が合わさったもののようであるが、江戸中期から流行した庶民的な通俗絵入本、いわゆる赤本では、桃から出生する「果生型」ではなく、爺と婆とが桃の実を食べたら若返って桃太郎を産んだという「回春型」が中心であった。しかし果生型と回春型のどちらが原型的かということは容易に判定できない。文化文政期の頃の草双紙本の桃太郎は、たとえば鬼ヶ島を征服したついでに遊女屋に行くと、角二本を立てた女ばかりであったとかいうように、大人向きの軟派の桃太郎が多い。
なお桃太郎の研究は滝沢馬琴をもって初めとするが、彼の『燕石雑志』には、桃太郎の家来に犬・猿・キジが選ばれたのは、十二支の方位説により、鬼を退治するには鬼門(東北)の反対に位置する南西の戌・酉・申が適任であるという説があるが、この馬琴説は、それ以外の説と比べても最も説得力があるように思われる。
桃太郎は江戸後期になると、国学者によって智・仁・勇を兼ね備えた儒教的人格者へと祭りあげられ、その傾向は明治に入っても受け継がれ、明治23年の教育勅語の発布によってさらに教訓的性格を強めていく。それと共に、発生的には大人の昔話であったものが、子供向き、しかも低学年向きの話となっていった。例えば明治27年の『尋常小学校読本』では「桃太郎は成長するにしたがひ、力つよくちゑ人にまさりければ」と云った表現や、鬼ヶ島の鬼どもが集団をなして人を苦しめ宝物をかすめるから征服するとして、征服を正当化したり、「猿、犬、雉子と力を合わせ、あたるをさいはひ、なぎたつれば」と桃太郎の武勇をたたえ、また犬、猿、キジとの協力をうたいあげている。
しかし、大正デモクラシーの影響を受ける時期からは、児童中心主義の教育思潮が浸透し、桃太郎像は大らかなものとなる。たとえば、その間15年も使われた教科書では、
モモタラウ ハ カタナ ヲ ヌイテ、一バン
オオキナ オニ 二
ムカヒマシタ。オニドモ ハ カウサンシテ、ダイジナ タカラモノ ヲ
ダシマシタ。クルマ二ツンダ タカラモノ、イヌ ガ ヒキダス エンヤラヤ。サル ガ アト オス エンヤラヤ。キジ ガ ツナ ヒク エンヤラヤ。
で結ばれており、鬼ヶ島征伐の理由も書かれてなく、桃太郎の武勇も強調されず、鬼が降参して差し出した宝物を素直に受け取って、「えんやらや」と凱旋する場面でおおらかに終わっている。この間、『赤い鳥』を中心にして創作童話が盛んに作られ、昔話・民話の童話化も行われ、桃太郎も再話されたりする。
しかし昭和8年に出た通称『サクラ読本』では、この時代における「国民精神総動員」運動、および満州事変以来の大陸侵攻を「聖戦」とするという時代背景の中で、鬼の大将が降参した時のせりふに「モウ ケッシテ人ヲクルシメタリ、モノヲトッタリシマセン」とあるように、従来はほとんど見られなかった、桃太郎の鬼ヶ島征服の正当化が強くなされている。この傾向は第二次大戦時になるとさらに強まり、アメリカ、イギリスが鬼ヶ島の鬼にたとえられ、「オニノタイショウハ、チカライッパイタタカヒマシタガトウトウマケマシタ」と叙述され、鬼畜米英打倒の軍国主義的桃太郎となっていった。
(神奈川歯科大名誉教授)
鎌倉風致保存会が国交相表彰
日本のナショナルトラスト団体弟1号の「鎌倉風致保存会」(兵藤芳朗理事長)が2016年度都市緑化及び都市公園等整備・保全・美化運動における功労者・国土交通大臣表彰を受賞し、10月28日、東京都内で表彰式が行われた。50年以上にわたる緑地保全活動などが評価された。 同会は1964年、鶴岡八幡宮の裏山「御谷(おやつ)の森」の宅地造成計画開発に反対する市民や文化人が起こした「御谷騒動」と呼ばれる市民運動をきっかけに設立され、募金活動を始動した。1966年1月に「古都保存法」が公布され、6月には御谷山林約1・5ヘクタールの買収に成功した。 現在の会員は約400人で、十二所果樹園など鎌倉市内に保有する山林や緑地の管理、古い建造物の保全、青少年の自然に親しむ活動などを行っている。
鎌倉の古い写真資料寄贈
鎌倉市小町の高栁英麿さん(81)が教育文化の参考にと今年1月下旬、鎌倉市に昭和30年代の鎌倉を中心とした写真資料を寄贈したことで、11月7日、鎌倉市長から感謝状を受けた=写真。 寄贈したのは鎌倉駅前や寺社の風景、鎌倉カーニバルや花まつりなどの観光行事、七里ガ浜の開発の様子、などの写真百枚、データ約千6百枚で、現在、市中央図書館に保存されている。
ミャンマーで巡回診療 名知さんが講演
「ミャンマーファミリー・クリニックと菜園の会」代表の名知仁子さんが11月14日、鎌倉芸術館で「ミャンマーの僻地医療を通じて生きるという意味を考える」の題で講演した=写真。
26年間医者の仕事をしてきた名知さんは、医者になったきっかけ、マザーテレサの言葉との出合いから国際医療を目指した経緯、自ら病いと闘いながら同ファミリークリニックと菜園の会を立ち上げるに至ったことなどを話した。現在、1年の3分の2をミャンマーの巡回診療に充てている。今後も命の架け橋となって夢を育んでいきたいと結んだ。同会では活動の支援(寄付)を求めている。
03・6807・7499
税についての作文 鎌倉税務署
国税庁が全国納税貯蓄組合連合会との共催で全国の高校生、中学生から募集している「税についての作文」の受賞者が決まり、11月17日市内のホテルでの納税表彰式で、表彰と受賞作品の朗読が行われた=写真。応募総数は、高校生約21万編、中学生約63万編。 受賞者次のとおり。▽高校生の部・鎌倉税務署長賞=大屋真桜香(鎌倉女子大高1)・高木みなみ(聖和学園高1)▽中学生の部・東京国税局長賞=馬上結衣(深沢中3)・橘田知蒔(横浜国大附属中3)、鎌倉財務署長賞=水由季歩(同中3)納税貯蓄組合連合会会長賞=飯田帆乃花(玉縄中3)、鎌倉団体長会賞=土屋大河(逗子開成中3)(敬称略) 式典では、鎌倉税務署長表彰や同感謝状の受賞者が表彰され、鎌倉税務署長管内納税貯蓄組合連合会・野村修平会長が東京国税局長表彰を受けたことが披露された。
鎌倉文学館こども文学賞
鎌倉文学館こども文学賞が決まり、11月6日、同館で表彰式が行われた=写真。同文学館が次世代を担う子どもたちの創作を応援しようと2012年に創設し、全国の小中学生から「詩」を募集している。 5回目の今年は、673作品の応募作品から大賞に小学生の部で工藤志生さん(鎌倉市立山崎小1年)、中学生の部で宮原さやかさん(福岡教育大附属久留米中2年)が選ばれ、ほか20人が入賞。表彰式には受賞者19人が出席。北海道や九州、沖縄の小中学生もいた。天候にも恵まれ、子どもたちはキラキラ輝く海を眺めながら、作品を朗読した。
ジェイコム湘南鎌倉局
「第6回ジェイコム湘南 鎌倉局 夏休み作文コンクール」の表彰式が11月6日、鎌倉市内で行われた=写真。 同局が地域貢献の一環として、鎌倉・逗子市の小学校高学年を対象に行っている作文コンクールで、今年は「あなたはどんな大人になりたいですか?」をテーマに、8 月から9月に作文を募集し、126 点の応募があった。審査の結果、ジェイコム湘 南 鎌倉局賞に鎌倉市立今泉小5年 三宅直賢さんの作品 「痛みがわかる大人になりたい」が選ばれ、ほか佳作4点、入選5点が決まった。▼佳作=脇坂二葉(逗子小4年)西口結乃(大船小5年)水品玲香(沼間小6年)白井吾一(植木小6年)▼入選=鎌田瑛夢(小坂小5年)塚本菜乃葉(横浜国大附属鎌倉小5年)藤浦佳那(大船小6年)庄司百希(清泉小6年)伊藤寛朗(大船小6年)(敬称略)
黒川明(くろかわあきら)さん
鎌倉美術連盟代表を昨年まで20年にわたって務めた蓼沼誠一さんがご逝去されて2カ月余り。今月3日に偲ぶ会が開かれる。副代表として連盟の活動を支えてきたが、故人の遺志を引き継ぐ決意を新たにする。
藤沢市で船舶の塗装を行う自営業の長男として生まれた。妹が3人。物心ついた時から絵を描くのが好きだった。幼少時、近くに住み「原爆の図」で知られる丸木位里、俊子夫妻がたびたび自宅を訪れていた。
家業を継がせたかった父親は「絵では生活ができない」と反対したが、絵画の世界にのめり込んだ。「飢え死にしてもいいとの覚悟だった」。20代後半からは水彩画にひかれるようになった。青山清画伯、川口栄画伯に出会ったことで絵の魅力、奥深さを知った。「魔力の世界だった」。絵画教室開設の要望が寄せられるようになった。
鎌倉を中心とした美術愛好家で組織する鎌倉美術連盟が創立されたのは1995年。それまで鎌倉美術家協会事務局長を15年間務めた蓼沼さんが連盟の代表に就任。村田佳代子さん(現、代表)とともに副代表として代表を支えた。
市立美術館実現と美術界と行政とのパイプ役が連盟の大きな柱。鎌倉市教育委員会主催の夏休みこども写生会、鎌倉市展に講師や審査員を派遣している。鎌倉の自然を守るための若宮大路グリーン・クリーン運動に参加するなど多彩な活動を行ってきた。
蓼沼さんは料理研究家としても知られ、「男の料理教室」や鎌倉市内で避難生活を送っている東日本大震災の被災者を招いた「ディナーコンサート」も開いた。「本当にエネルギッシュな人だった」。2013年以来、闘病生活を続けていた蓼沼さんは去る9月10日に死去。81歳だった。今月3日、市内の中華料理店で偲ぶ会が予定される。
「市立美術館建設の道は壁に突き当たっているが、今後も実現に向けてがんばる」。偲ぶ会を間近に控え、前代表の遺志を引き継ぐ決意は固い。「連盟が取り組んできた子どもの美術教育にもこれまで以上に力を入れたい」。
鎌倉と横須賀で絵画教室「鎌倉水彩会」「陽画会(水彩、油彩、アクリル、パステル)」、「版画研究会PAS」を主宰する。2010年から鎌倉蒼美会会長に就任。同会は、3年前、市内の絵になるスポット約36カ所を絵と写真で紹介する鎌倉スケッチマップを作った。
逗子市に妻と暮らす。「絵を描くことがすべて」の67歳。
文・写真 浅田勁
かかりつけ医の役割
日本プライマリ・ケア連合学会
認定家庭医療専門医・指導医 松村 伸
「かかりつけ医」は日頃の健康状態を把握することで患者さんの健康を守り、高度な医療が必要な場合に患者さんの情報を添えて適切な医療機関へ紹介する医者です。 医学が発達して明治時代では平均寿命が男性44・25歳、女性44・73歳だったのが、平成25年に男性80・21歳、女性86・61歳と平均寿命が伸びています(厚労省平成25年資料より)。ただし、健康上の問題がない状態で日常生活を送れる健康寿命は男性71・19歳、女性74・21歳で男性が約9年、女性が約13年短くなります。 生活習慣病のような慢性的な病気では早期から介入する事が健康寿命を長くすることに貢献します。年齢や性別、飲酒や喫煙の有無などで推奨される内容が異なります。予防接種や検診を勧めることから、「かかりつけ医」は「おせっか医」にうつるかもしれません。 しかしながら、健康で長生きをしていただくサポートをするのがかかりつけ医の役割だと思っています。100歳まで健康で長生きができるようにかかりつけ医をお持ちいただくことをおすすめします。
長洲クリニック 院長
鎌倉市大船1―23-31 浜田ビル3階
0467・45・3335
市内で手に入る17年版カレンダー
鎌倉市観光協会発行で、17作目。同協会が主催する「鎌倉プロモーションフォトコンテスト2016」入賞作品と他作家の作品で構成されている。
同コンテストには900点の応募があり、その中から27点が入賞作品として選ばれた。月めくりの部分には7作品が、末尾に残り20作品が紹介されている。
「各月に今年ならではの鎌倉の季節感を表現した作品を取り上げました」(同協会の中山弥咲さん)の趣旨を生かした作品集で、「ずっと、いつまでも」(1、2月、鈴木正明)=写真=は、鎌倉大仏のアップと工事作業員の組み合わせ。今年初めの大仏修復工事でのスナップで、貴重な1枚。
見開きB3判、各月の行事予定と花暦付き。6700部作成。協会事務所と鎌倉、横浜、藤沢の書店で販売中。税込み1200円。
同協会 0467・23・3050
古都グラファー・原田寛さんの作品集。明王院のウメ(1、2月)、鶴岡八幡宮神苑ぼたん庭園のボタン(3、4月)=写真、英勝寺のアジサイ(5,6月)と、市内の寺々で咲く花々と落ち葉の散り敷いた風景がシャープな画像で捉えられている。「各寺院のベストショットを選びました。鎌倉の季節の変化が見せる多様な魅力を楽しんでください」(原田さん)。月ごとの行事予定付き。末尾の「鎌倉の花暦」は詳しく、市内の寺院探訪に便利。
B3判。3千部制作し、鎌倉市内書店と有隣堂各店で販売中。税込み1080円。
星月企画 0467・23・3694
藤沢市出身の風景画家・湯浅誠さんの描く沿線風景7作品で構成。そのいずれもが日々の生活の中で目する江ノ電とそれを包み込む景色だが、絵画作品としてみると趣と味わいが増す。「実際の風景にプラスして、イメージを膨らませました。」と言う湯浅さん、「夕焼けの日坂」(9、10月)=写真=は、画家の創造性発展の成果か。
タテ59㌢、ヨコ45㌢1万2千部制作され、藤沢、江ノ島、稲村ガ崎、長谷、鎌倉の5駅と藤沢、鎌倉のグッズショップ、江ノ島駅売店、江ノ電バス営業所などで販売中。税込み1300円。
「江ノ電乗車券付フォトカレンダー2017」は卓上タイプで1日乗車券がセットに。税込み千円。
江ノ島電鉄 0466・23・2351
全国のモノレール運行会社7社の共同制作で、神奈川県からは「湘南モノレール」が参加している。参加各社の沿線おすすめスポットが紹介されているが、同社の項では江ノ島の見所を紹介。そして5月には富士見町駅で行き合う「イエローライン」(4次車)と「パープルライン」(5次車)の雄姿が=写真、11月には走行中のパープルラインが紹介されている。
B3判壁掛けタイプは税込み800円、B6判卓上型は税込み500円。大船駅と湘南ボウルで販売中。
湘南モノレール 0467・45・3181
メジロ(1月)、テングチョウ(3月)、ウラナミアカシジミ(5月)=写真、カルガモ(10月)など、鎌倉で見られる生物たちが図鑑を目にするかのように間近に見られる。その間には台峯(4月)、谷戸の池(6月、8月)と、鎌倉の緑の紹介も。いずれも日本自然保護協会自然観察指導員・池秀夫さんの作品。「台峯は鎌倉に残る三大緑地の一つ、自然の素晴らしさを知ってください。宅地開発からも守りました」と出口克浩理事長。NPO法人「北鎌倉の景観を後世に伝える基金」の発行。同基金は毎月「山の手入れ」「山歩き」を行っており、カレンダーには毎月の実施日が記載されている。
A4判、税込み1000円。島森書店、たらば書房、大里書店、あらいやで販売中。
望月さん 0467・45・7420
鎌倉を代表する伝統工芸品、鎌倉彫の歴史的名品6作品が紹介されているカレンダーで、伝統鎌倉彫事業協同組合の発行。「椿文笈」(1、2月)、「」屈輪文大香合」(3、4月、京都・知恩寺蔵)、「屈輪文大香合」(5、6月、京都・泉涌寺蔵)、「蓮池文透彫経机」(7、8月)、「菊桐文角火鉢」(9、10月)=写真、「鳳凰文大香合」(11、12月)と、火鉢を除きいずれも室町時代の作品。「現在の鎌倉彫の原点となる時代の作品です。作品と対面し、その素晴らしさを学び取ってください」(長谷川光夫理事)。
タテ68㌢、ヨコ33㌢、6千部作成し、由比ガ浜の鎌倉彫工芸館と小町2丁目の鎌倉彫会館、鎌倉市内木地屋各店で販売中。税込み1440円。
伝統鎌倉彫事業協同組合 0467・23・0154
ユネスコの世界無形文化遺産「能楽」を紹介するカレンダーで、公益財団法人「鎌倉能舞台」の発行。表紙を飾る「安宅」をはじめ「小鍛冶」(1,2月)、「右近」(3、4月)、「水無月祓」(5、6月)、「杜若」(7、8月)、「遊行柳」(9、10月)「道成寺」(11、12月)=写真=と、能楽の名舞台が紹介されている。
A3判、税込み1100円。申し込みは同舞台(鎌倉市長谷3ー5ー13)。
F0467・22・5557
野の花画家・阿見みどりさんの作品集で、17作目。「万葉集には4300首の和歌が載っていますが、そのうち1600首に草花が読み込まれています、1、2月の『松と椿』=写真=は源氏山公園で、5、6月の『藤』は光則寺で、9、10月の『ちがや』は朝比奈峠で写生しました。登場する花々のほとんどは鎌倉市内に咲いているものです。そして添えられている万葉集の歌は仙覚律師が鎌倉の妙本寺で校訂したとされる『西本願寺版万葉集』です」(阿見さん)。現代語訳と英訳付き。 A4判の額絵カレンダーは8百円+税、ミニ額絵カレンダーは5百円+税、卓上用は千5百円+税。KKRわかみや、銀の鈴社( 0467・61・1930)で販売中。
小町にある特定非営利活動法人「道」の発行。同法人が運営する「道工房「という障害者福祉サービス事業所に在籍する精神障害、発達生涯の人たちの作品集。「絵を描くことが好きな人たちの集まりで、が、明るく楽しく美しくをモットーにしています」と解説する岩立実勇代表。A3判壁掛けタイプで税込み900円。
島森書店と松林堂書店、同事務所( 0467・23・8772)で販売中。
円覚寺で制作されているカレンダー。臨済宗円覚寺派第218世管長横田南嶺老師の揮毫。表紙の「慈恩」に始まり「日出乾坤輝」(1月)、「今日一日笑顔でいよう」(6月)と、禅の教えや老師自らのお言葉による筆作と松尾芭蕉作「いざ行かむ雪見にころぶ所まで」(2月)や小林一茶作「雪とけて村いっぱいの子どもかな」(3月)=写真=など、いずれも味わい深い〝一言〟が並ぶ12カ月。
卓上タイプ(タテ10・5㌢、ヨコ20・5㌢)で、税込み550円。
円覚寺 0467・22・0478
建長寺で制作されているカレンダー。臨済宗建長寺派第240世管長吉田正道老師の筆による表紙「天下禅林」に始まり「寒梅的々西来意」(1、2月)、「大鵬一挙九萬里」(3、4月)と禅の教えや悟りの言葉が。老師の墨画が添えられている月も。書は台紙から取り外せるので、墨書作品として飾ることもできる。
タテ72㌢、ヨコ31㌢、税込み1500円。総門左側の朱印所で販売中。
建長寺 0467・22・0981
「鎌倉」を5人、「能」を10人に。 往復ハガキに希望カレンダー名と住所、氏名、年齢、電話番号を記入し、1面題字下の住所の鎌倉朝日へ。12月10日消印有効。多数抽選。
頑張れ、子スタ! 小木曽 駿
「鎌倉てらこや」の合宿イベントに参加してくれる子どもたちの中に、子どもスタッフ(以下子スタ)というチームがある。 「大学生のお兄さん・お姉さんみたいに、合宿を支えるお手伝いをしたい」という、子どもの提案に端を発して、9年前に始まったのが子スタである。子スタは、子どもたちにとって、合宿が最高の思い出となるよう、必要な役割を自分たちで探し出し、計画を立て、実行していくのだ。 子スタの定番の役割が「お風呂講座」だ。銭湯に行った際、マナーを知らずに怒られてしまった経験から、「お風呂の入り方を伝えたい」と始められた。昨今の講座では、子どもたちに伝わりやすいよう、寸劇を交えるなど工夫を凝らして披露されており、合宿の見どころの1つになっている。 冬の一大イベントである光明寺合宿が、今年は12月初頭に実施される。今回の合宿でも6人の子どもたちが、子スタに名乗りを上げてくれた。先日実施された合宿の事前説明会では、子スタメンバーで激論が交わされていた。 「合宿では、見えないところでご飯を作ったり布団を運んだり、いろんな人が働いていることを少しでも知ってもらいたい」 「同じ想いを持って合宿に取り組むからこそ、役割は違ったとしても、合宿が終わった時に忘れられない思い出ができるはず」 「そのためにはみんなの一体感が絶対必要!」 学生とともに、「スタッフ」として合宿を作り上げていく子スタは目標を決めるところから合宿が始まる。合宿を一生懸命支えてくれている子スタの姿を見て憧れを持つ子どもたちもいる。 晩秋の夕暮れ。合宿が解散となるその時に、子どもたちの弾ける笑顔がたくさん見られるように。そして、合宿を作り上げた子スタの一人ひとりが、満ち溢れる達成感に包まれているように。子スタチームは、合宿に向けて準備を進めてくれるはずだ。頑張れ、子スタ!頼んだぞ、子スタ!
鎌倉てらこや事務局
0467-84-9746(平日13~17時)
http://kamakura-terakoya.net/
漱石の見た小坪の風景 島本 千也
夏目漱石の鎌倉での足跡(エピソード)は仔細に知られている。北鎌倉東慶寺山門前にある「夏目漱石参禅百年記念碑」は漱石の連れしょん記念碑でもある。友人の中村是公(当時満鉄総裁)と、東慶寺住職の釈宗演に満州へ講話(巡錫)の依頼に訪れた。このいきさつは「初秋の一日」という小品の中に描かれている。
「Oは石段を上る前に、門前の稲田の縁に立って小便をした。自分も用心のため、すぐ彼の傍へ行つて顰に倣った」。文中Oと描かれているのが中村是公である(石碑にはZとなっている)。石碑の建っている場所は夏目漱石と中村是公が連れしょんをした場所である。
漱石が小坪湾でタコ突きをしたエピソードを残している。明治44年6月21日から長谷光則寺入り口にあった中村是公の別荘に来ていた。翌22日に小坪へ出かけている。日記(漱石全集第二十六巻 日記及断片)からその部分を記すと、
○八時頃から小坪へ漁に行く。昔し来た事のある村を今見れば矢つ張り魚臭き所。道幅一軒許の處右が段落に磯になってゐる所、左が段上りに登つてゐる所が記憶と一致する。
○磯へ出て舟にのる。たこを突く。鏡、の構造。藻がゆっくり動揺する。
○生贄の魚を買ふ。いさき、すゞき、黒鯛。
○いきに橋の上を通る。海岸橋という。下は滑川ならん。車夫は閻魔川だといふ。左手の畠に黄なるものが見える。菜の花の感じ。唐瓜なるべし。Good effect,
○帰りに海濱院の所で舟を上る。八幡前へ行く。
○めしを食って午睡三時三十三分の汽車で急行新橋着。
漱石一行が雇った漁師は田中吉太郎という漁師であった。漁は小舟の上から箱眼鏡と金具のついた竿をもちいる「見突き」と呼ばれる漁法と考えられる。この時の経験は「彼岸過迄(21~24)」の中に生かされている。小説中ではタコは何匹も捕れた様である。生簀の魚はたも網ですくったとある。かつて小坪の集落は材木座から崖下の細道をまわりこむようにしてようやくたどり着いた。「矢つ張り魚臭き所」という昔日の漁村の面影は今も斜面に張り付くような集落に残されているが、材木座寄り飯島崎の沖合は昭和40年代に埋め立てられ異国風のリゾートマンションとヨットハーバー、結婚式場などへと変貌している。漱石の見た小坪や小坪湾の風景は失われたと言える。
「いざ、鎌倉!」41 歴史と伝統のある鎌倉を梁山泊に!
大企業や官僚機構などの大きな組織には、柱となる理念が必要です。ただ、その理念がその組織に帰属する人々に徹底されているかというと、新入社員時代に理念を称えさせられた覚えはあっても、それ以降は、称えたことも、上司から諄々と諭されたこともなく、社内では、完全に忘れ去られて、死語になっている組織も多いようです。 有名企業の理念を調べてみると、殆どの組織が、①社会貢献②お客様第一③これらの理念の実現に向けて組織全体で頑張ろう、という標準的理念?を掲げています。 しかし、10%以下ではありますが、「従業員の幸せ」を、理念のトップに掲げている組織があります。身内だけを大切にする組織は、信用できないと思われるかもしれませんので、正面切って従業員第一を持ってきにくいのですが、従業員を大事にすれば、その心はお客様を大事にし、社会をも大事にするという善意の連鎖を信じて理念のトップに「従業員の幸せ」を持ってきているのでしょう。そのような組織には、善意がみなぎっていて、社会を欺く不当労働行為や、社会を騙して不当な利益を得ようとする行為もありません。 倫理法人会には、家庭や組織で問題を抱えている人達が、倫理を学ぶことで、自己改革を図りながら問題を解決した仲間が大勢います。自分を変えることで、周りの人々を幸せにし、結果的に自分が幸せになっていくという素晴らしい循環を獲得する姿は感動的です。 当会の講話には、会社存亡の危機を倫理の学びによって乗り越えた実話や、配偶者との関係を新婚時代に戻せたという嬉しい実話が数多くあります。私たちと倫理を学びませんか? 皆さんとごいっしょに、相手の喜びを我が喜びとする術を磨きたいと思います。 鎌倉市倫理法人会では、毎週火曜日午前6時半から由比ガ浜公会堂で、多彩なゲストによる講話(経営者モーニングセミナー)があります。仕事・家庭・親子等の悩みの解決や、あなたの心の琴線に触れることを願っています。参加費無料。
鎌倉市倫理法人会事務局
045・315・2433
045・315・2434
家を何処に建てるか
家を建てる時何処に建てたら良いかと土地を探すほど余裕がありません。通勤の便や金額を考え殆どの人が土地を買います。家は完成すると相当の重さがあり、それを支える基礎は丈夫でなければ傾いてしまいます。
しかし大事なのは基礎のコンクリートの塊を支えている地盤なのです。地盤が軟らかければ地震等で揺れるたびにコンクリートの塊ごと傾いてしまいます。
昔から有る地名は開発がされる前の自然の地形や植生に由来する事が多いので、敷地付近の地名を調べる事で地形を知る事ができます。地名に水・田・沼・谷・蓮・葦・鶴・亀・鵜・鷲・沖・浦・洲・橋・船・堀・堤等が入っている場合軟弱地盤である可能性が高いと思われ、逆に山・岡・台・石・岩といった文字を含む地名は比較的良好な地盤だと予想できます。昔からある寺や神社・古い農家の屋敷付近等は比較的良さそうです。山を崩して造成された雛段式の宅地は奥の土を削って前に盛り土している事が多いので注意が必要です。
私が家を建てる時は必ず地盤調査をします。そして殆どの場合地盤改良を勧めます。方法は幾つかあるので選択して安心できる地盤の上に丈夫な基礎を作り、家づくりを進めています。見えない所にお金が掛りますが家づくりの要は地盤・基礎から始まります。
日向建設
鎌倉市大船1―15―3
0467・47・5454
http://www.hyuuga.co.jp/
我が家の2代目のワンコ、白柴の「テン」3歳です。目元涼しく性格穏やか。人間・犬・猫にもフレンドリーなイケメン犬。大好きなお父さんの枕に体を擦りつけたり舐めたりして、匂いづけするのが日課です。
笛田 須藤さん方
●片岡球子・平山郁夫ほか
ギャラリー伸(絵画売買)
24・4081
●湘南地区障害者(児)作品写真展「みんななかま展」
12月7~12日鎌倉生涯学習センター。障害者(児)の作品や写真の展示。無料。
実行委(葉山町立南郷中学校) 046・875・9494
●鎌倉風致保存会の催し
▽みどりのボランティア12月10日建長寺回春院、17日十二所果樹園。
▽お話サロン17日14時、鎌倉市小町の若宮大路ビル。「観察会でびっくりポン!」。百円。各要申込。
同会 23・6621
●松ぼっくりのミニツリー作り 12月17・18日11時、13時半、フラワーセンター大船植物園。無料。入園料360円。
46・2188
●鎌倉中央公園の自然観察会12月18日13時半。冬の野鳥。無料。
45・2750
●お正月用しめ飾り作り12月21日10時、笛田リサイクルセンター。8百円。要申込。
鎌倉リサイクル推進会議 32・9094
●ふじさわ宿交流館の催し▽地図展示「目で歩く東海道」12月3~11日。▽「不思議な伝承」展講演会11日13時半。▽横笛ミニコンサート18日12時。▽宿場寄席24日14時。各無料。
藤沢市郷土歴史課 0466・25・1111
●講演会「『戦争する国』にさせてたまるか!」
12月6日14時、鎌倉芸術館。風刺芸人・松元ヒロさんの話。999円。
大船九条の会 47・9720
●学習会「鎌倉にも戦争があった」▽戦争と鎌倉の戦跡の話12月10日10時、NPOセンター鎌倉。▽戦争を地図に表そう23日10時、大船中学校近くの新婦人事務所。各3百円。
平和大好き実行委 43・0367
●かまくら歩き愛(め)です
12月11日10~11時、下馬交差点のソニア調剤薬局前を出発し歩数に応じて賞品を獲得する。無料(歩数計保証金千円)。
実行委 090・6027・6171
●講演会「ビブリア古書堂の事件手帖・三上延―藤沢・自作・思い出を語る」 12月18日13時半、藤沢市総合市民図書館。無料。
要申込。 0466・43・1111
●鎌倉朝日5面に「鎌倉の失われた風景」を連載中の
島本千也さんが「鎌倉海濱ホテル」と、鎌倉の墓碑などについての「鎌倉の地霊鎮魂」の冊子を発行・頒布。
申込島本方 67・5873
▼川喜多映画記念館
▽企画展「世界のクロサワとミフネ」1月15日まで。3百円。
▽映画12月2~4日「赤ひげ」、13~15日「銀嶺の果て」、16~18日「乱」千円。
23・2500
▼「みんなの学校」上映会と講演会
1月5日14・18時、鎌倉生涯学習センター。すべての子どもに居場所を作り、「不登校ゼロ」を目指す大空小学校の記録と木村泰子初代校長の講演。2千円。要申込。
ひまわり教室 080・6550・6398
▼観○光(かんひかり)ART EXPO2016鎌倉展「円相」
12月4日まで建長寺、浄智寺、円覚寺。作家が寺で心の対話をして制作した日本画・洋画・鎌倉彫・陶芸・写真など25点。無料(別途拝観料)。
実行委 075・812・107
榎俊幸「日月四季鳥獣図屏風」四曲一双の左隻
▼銀の鈴社の催し
▽終刊80年『赤い鳥』展12月8~25日銀の鈴ギャラリー。▽自伝執筆講座17日14時、銀の鈴サロン。講師は木村文章店の木村吉貴代表。5千円。要申込。
61・1930
▼映画
▽かまくら銀幕上映会会場は鎌倉芸術館、各11・14時。12月5日「フラワーショウ!」、14日「ニューヨーク眺めのいい部屋売ります」、21日「グランドフィナーレ」。各千4百円、前売千円。
ドリーム・アーツ 03・5969・8081
▽クリスマス子供映画会11日13時半、鎌倉市中央図書館。「金のガチョウ」など。無料。
鎌倉視聴覚協会・松本方 23・0306
▽「ベル&セバスチャン」11日10・14時あーすぷらざ。「きみに読む物語」23日10・14時。各4百円、小中学生百円。
045・896・2121
▽十二月に語る平和―映画と歌で伝えるいのち16日14時、鎌倉生涯学習センター。「福島 生きものの記録Ⅳ」上映とシンガーソングライター・小室等さんの歌と話。千5百円。要申込。
鎌倉・岐れ路の会 24・0501
▽こども映画館「スノーマンとクリスマス」27日10時半、川喜多映画記念館。「スノーマン」上映とワークショップ。幼稚園~小学校低学年。百円。要申込。
同館 23・2500
▽「アイリス・アプフェル!―94歳のニューヨーカー」1月21日14時、鎌倉生涯学習センター。無料。
申込は1月10日までに往復ハガキで〒248―0006小町1―10―5同センターへ。
25・2030
▼絵本で知る世界の国々
12月18日まで本郷台駅そばのあーすぷらざ。IFLA(国際図書館連盟)が集め、国際こども図書館に寄贈した絵本325冊を展示。絵本の場面を再現した木工作品の展示も。
045・896・2121
▼市民文化祭・鎌倉演劇連盟合同公演
12月23日15・18時、鎌倉生涯学習センター。「夢は心のエネルギーvol.3『七色風船』虹をつかむ」。
千5百円、前売千円。障害者と付添1人無料(要申込)。
志貴方 090・3336・5154
県立近代美術館 葉山 046・875・2800 |
陽光礼讃―谷川晃一・宮迫千鶴展 | 夫婦が伊豆高原で制作した作品を焦点に | ~1/15 1200円 |
---|---|---|---|
県立近代美術館 鎌倉別館 22・5000 |
松本竣介 創造の原点 | スケッチ帖を手掛かりに創造の原点を探る | ~12/25 600円 |
鎌倉国宝館 22・0753 |
鎌倉MEETS東大寺 | 頼朝の東大寺復興援助に遡る鎌倉と東大寺の関係 | ~12/4 600円 |
鎌倉文学館 23・3911 |
ビブリア古書堂の事件手帖 | (作家と歩く鎌倉1 12/17~4/16) | ~12/11 400円 |
鎌倉市川喜多映画記念館 23・2500 |
世界のクロサワとミフネ | 監督 黒澤明・俳優 三船敏郎の業績を辿る | ~1/15 300円 |
鏑木清方記念美術館 23・6405 |
清方と新春の風景 | 清方の新春の風景と永井周山の押絵羽子板 | 12/3~1/15 200円 |
観音ミュージアム 22・6100 |
長谷寺縁起の世界 | 「長谷寺縁起文」「長谷寺縁起絵巻」など | ~12/18 300円 |
県立金沢文庫 045・701・9069 |
忍性菩薩―関東興律七五〇年 | 忍性生誕800年記念。極楽寺や称名寺の文化財 | ~12/18 700円 |
山口蓬春記念館 046・875・6094 |
山口蓬春を魅了した花と鳥の世界 | 蓬春の作品と蒐集した花鳥画の古画 | ~12/25 600円 |
藤澤浮世絵館 0466・33・0111 |
絵師たちに愛された藤沢 | (おもしろ東海道と浮世絵双六勢ぞろい12/9~1/22) | ~12/4 無料 |
藤沢市アートスペース 0466・30・1816 |
北斎漫画インスパイア展 | 北斎漫画にインスパイアされた現代クリエイターの作品 | ~12/18 無料 |
横須賀美術館 046・845・1211 |
新宮 普の宇宙船 | 近作・新作14点と風で動く屋外彫刻群 | ~12/25 900円 |
茅ヶ崎市美術館 0467・88・1177 |
森栄二+森京子展 | 1つのアトリエから創出された2つの個性が出会う | 12/11~2/5 500円 |
神奈川近代文学館 045・622・6666 |
佐瀬蘭舟旧蔵ほか夏目漱石資料 | 近年の収蔵資料を中心に約30点を展示 | 12/3~1/22 250円 |
第28回「くるみ割り人形」
12月26日18時半、鎌倉芸術館。くるみ割り人形全幕。鈴木和子演出・振付、田中理紗子、三木雄馬(谷桃子バレエ団プリンシパル)らプロのダンサーとバレリーナを目指す子どもたちの共演。3~5千円、収益の一部を東日本大震災被災地などへ寄付。
スズキ・バレエ・アーツ 47・4343
▼ふれあい寄席
12月4日14時、藤沢市西富のふじさわ宿交流館。かながわ楽笑会出演。無料。
藤沢市郷土歴史課 0466・25・1111
▼クリスマスコンサート
12月24日13時半、今泉さわやかセンター。大船高校合唱部出演。鎌倉在住者。無料。要申込。
同センター 45・4611
▼藤沢市みらい創造財団の催し
▽ワンコイン・コンサート―0歳からのクラシック1月11日11時半、藤沢市民会館。遊(あそ)笛(ぶえ)で「黒猫のタンゴ」「ピタゴラスイッチのテーマ」など。5百円(未就学児無料)。
▽舞台 直人と倉持の会VOL.2「磁(じ)場(ば)」1月21日15時、湘南台文化センター。倉持裕 作・演出、竹中直人ら出演。3千5百円。
同財団 0466・28・1135
▼爆笑!特撰落語会
12月17日14時、鎌倉芸術館。出演は柳家権太楼、三遊亭白鳥、春風亭一之輔、桃月庵白酒。3千円?。
エイフル企画 03・6240・1052
◆5組10人ご招待 往復ハガキに〒住所・氏名・年齢・電話番号を明記し〒110―0016東京都台東区台東4―6―5―7階 エイフル企画「爆笑!特撰落語会」鎌倉朝日係。12月8日必着。
鎌倉市中央図書館(10月分)
鎌倉市中央図書館(25・2611)は10月に一般270冊、児童書9冊を収蔵した。一般的なものは下記の通り。 ▼「頼朝と街道―鎌倉政権の東国支配―」木村茂光著〈歴史文化ライブラリー〉(吉川弘文館) ▼「護良親王―武家よりも君の恨めしく渡らせ給ふ」新井孝重著〈ミネルヴァ日本評伝選〉 ▼「渡辺のわたし 新装版」斉藤斎藤著(港の人) ▼「ごはんの時間―井上ひさしがいた風景」井上都著(新潮社) ▼「生きるべきように生きれば、いつの日にかかならず花は咲くものです」辰巳芳子著(KADOKAWA) ▼「神奈川の宿場を歩く 改訂版」神奈川東海道ウォークガイドの会編著(神奈川新聞社) ▼「京都の古社寺―知っておけば3倍たのしい」淡交社編集局編〈淡交ムック〉 ▼「奈良の朝歩き、宵遊び―奈良を愉しむ」倉橋みどり著(淡交社) ▼「子育て支援が日本を救う―政策効果の統計分析」柴田悠著(勁草書房) ▼「季節の民俗誌」野本寛一著(玉川大学出版部) ▼「町の未来をこの手でつくる―紫波町オガールプロジェクト」猪谷千香著(幻冬舎) ▼「食品の保存テク―もっとおいしく、ながーく安心」朝日新聞出版編著 徳江千代子監修(朝日新聞出版) ▼「漱石の愛した絵はがき」中島国彦 長島裕子共編(岩波書店) ▼「茨木のり子―没後10周年「言の葉」のちから」茨木のり子著〈Kawade夢ムック〉
▼クリスマスリース教室
12月3日10時、鎌倉生涯学習センター。緑地の手入れで刈った蔓や木の実を使ってリースを制作。千円。要申込。
鎌倉風致保存会 23・6621
▼講演会「東洋と西洋 比べて語る民俗学『旅する』」
12月4日10時、鎌倉生涯学習センター。民俗学研究家・佐伯仁さんが東洋と西洋の「旅」の文化やマナーを追う。5百円。
自然環境と人間生活を考える会・渡邊方 090・4710・3790
▼人権啓発講演会
12月4日14時、鎌倉市役所。「障害者の方と共に考えるまちづくり」をテーマに、県障害者自立生活支援センター・鈴木治郎理事長が講演。無料。要申込。
市文化人権推進課 61・3870
▼学習会「葉山と逗子の関東大震災」
12月5日18時半、逗子市民交流センター。『関東大震災―未公開空撮写真』をテキストに当時の葉山・逗子の状況と今後の減災などを考える。5百円。要申込。
ジオ神奈川 046・873・6283
▼論語講座開設20周年記念講座「論語の深意解説」
12月7日~3月15日の第1・3水曜10時、鎌倉論語会館。講師は論語の教えを広める会・佐藤敏彦会長。月2千円。要申込。
同会 50・0303
▼中村天風心身統一法鎌倉講習会
12月10日14時、鎌倉商工会議所。矢﨑守孝さんの「ストレスをブロック!」など。千円。
天風会鎌倉賛助会 44・4461
▼第31回藤沢市人権啓発講演会
12月17日13時半、藤沢市民会館。「オリンピック・パラリンピックに見る世界」をテーマに、多摩大学グローバルスタディーズ学部の安田震一学部長が講演。中学生人権作文コンテスト入賞作品の朗読も。無料。要申込。
藤沢市人権男女共同参画課 0466・25・1111
▼連続講座「鎌倉の文化財、その価値と魅力」
12月25日10時。「鎌倉の神社について」をテーマに、鶴岡八幡宮で解説と横浜国大附属鎌倉中学校で報告会。無料。12日までにFで申込。
市歴史まちづくり推進担当 23・1085?61・3849
「みんなの小津会」
映画を中心にアートに親しむ場を創造する団体「湘南遊映坐」が主催。
▽えのしま遊映坐12月3日12時~19時20分、江の島の湘南港ヨットハウス。帆船体験乗船(11時45分受付)、「映画チラシ大賞」展示、「予告篇大賞」上映、映画タイトルデザイナー・赤松陽構造さんの講座と福岡芳穂監督「正しく生きる」上映(2千5百円)など。
▽みんなの小津会10日。10時45分、円覚寺で小津監督の墓参。13時、浄智寺で「長屋紳士録」上映と俳優・柄本明さんと小津組プロデューサー・山内静夫さんのトーク(2千5百円)など。拝観料別。
湘南遊映坐 0466・65・0123
師が走る 佐伯 仁
歳末と師との関係は…
暮れも押し迫り、年の瀬を迎えました。十二月は別称として「為(し)果(は)てる月」(一年の終りの月)」が転じ「しわす」と呼んできました。
この「しわす」という言葉は古くは「万葉集」「竹取物語」にみられ、極月十二月の意味で使われていたと思うと興味深いものがあります。
「しわす」という呼び名の始まりには諸説ありその一つが、歳末には僧侶が先祖供養のため、各檀家を忙しく駆け回るので、「師走」と呼ばれたというものです。いかにも年の瀬らしくあわただしい雰囲気です。
これに対し『日本国語大辞典』には「師走坊主」という言葉があり、これは、多忙をきわめるお盆の時と違い〝暇な坊さん〟つまり〝みすぼらしい坊さん〟を指すとあります。
一方「しわす」の由来を示す言葉として、四季の果てる月であるため、「しはつ」(四極)月の意もあるとか…同様に「としはつる」に由るという説もあるようです。いずれにしても一年のギリギリの終点です。
その一年のしめくくりは大晦日に響きわたる「除夜の鐘」でしょうが、「年の湯」で一年の垢を流す方も多いでしょう。
年の湯の湯気に
消えゆく月日かな
吉屋信子
▼ふれあいフェスティバル
12月2日13時、鎌倉生涯学習センター。障害者団体らの歌、踊り、ミュージックベルなどの発表。無料。
実行委・相澤方 47・9358
▼鎌倉歩け歩け協会
▽赤と黄色の獅子舞谷12月3日8時50分、鎌倉駅西口。5百円。▽10㌔ふれあいウォーク13日ぼんばた橋を渡って小坪へ。▽5㌔はつらつウォーク6日鎌倉の文学の道を歩く。9時50分、鎌倉駅西口。2百円。
090・2633・3715
▼鎌倉史跡めぐり
▽長谷寺・旧山本邸の紅葉を楽しむ12月8・9・12・15日鎌倉駅西口。甘縄神明神社、対僊閣、長谷寺など。▽頼朝を救った飯田家義ゆかりの飯田郷を歩く13・14日相鉄いずみ野駅改札口。本興寺、無量寺、東泉寺など。5百円(交通費・拝観料別)。
申込は1週間前までにハガキかFで。
鎌倉ガイド協会 24・6548F24・6523
▼映画「あん」&人権作文表彰式
12月9日17時、逗子文化プラザ。第36回全国中学生人権作文コンテスト逗葉地区入賞者の表彰と朗読、どら焼き屋店長と元ハンセン病患者の老女との交流の物語「あん」上映。無料。要申込。
逗子市教委社会教育課 046・872・8153
▼逗子の市(雨天中止)
亀岡八幡宮境内。▽フリーマーケット12月9日9~15時。雑貨・衣類・手造り品など約20店。▽骨董市10日8~15時。出店者募集。
片岡方 090・5442・3778
▼鎌倉てらこや
▽てらハウス12月10・24日大船の千里ビル。午前学び、午後遊び。千円。▽陶芸体験4日河村喜史さん宅。2千円。▽郷土散策10日鎌倉・長谷エリア。講師は大貫昭彦さん。千円。▽朗読体験18日円覚寺龍隠庵。講師は元アナウンサー中里貴子さん。千円。小中学生と保護者。
84・9746
▼歌のサロン
12月14日14時、鎌倉生涯学習センター。懐かしい歌を歌いましょう。千円。
古川方 22・2131
▼子どもサイエンスフェスティバル逗子大会
12月17日10~15時、逗子市体験学習施設スマイル。小中学生を対象に、科学の不思議や楽しさを実感できる実験・科学工作。無料。
実行委 045・263・4470
▼北鎌倉・台峯の緑をともに
▽山の手入れ12月17日10時、山ノ内配水池横。
▽山歩き18日9時、山ノ内公会堂。
北鎌倉の景観を後世に伝える基金・望月方 45・7420
市観光協会が募集
「あれもこれも鎌倉」をテーマに、歴史ある鎌倉の美しさ、現代の活気あふれる写真を募集。
◆応募 「鎌倉」プロモーションフォトコンテスト2017特設応募ページ◆サイズ JPEGファイル1.5MB以内◆締切 2月28日17時必着
◆出品料 無料◆発表 入賞者にメール通知。入賞作は4月同協会ホームページで発表◆賞 最優秀賞1点、優秀賞4点、入選20点(賞品はキャノンEOS M10、宿泊券など)
鎌倉市観光協会 23・3050
寺、駅や海岸などで
▼鎌倉駅東口広場
12月1日~1月末、駅前の木に点燈。
鎌倉表駅商友会?22・4571
▼長谷寺紅葉ライトアップ
12月11日まで。拝観料3百円。
22・6300
▼湘南モノレールクリスマストレイン
12月25日まで。5609編成車両にクリスマス装飾を施し運行。
湘南モノレール 45・3181
▼江ノ電駅イルミネーション
2月19日まで。16時半~22時、江ノ電鎌倉、長谷、鎌倉高校前、江ノ島の各駅。
江ノ島電鉄 0466・24・2713
▼江ノ島島内各所(湘南の宝石)
2月19日まで。サムエル・コッキング苑入場料2百円・展望台料3百円。
江ノ電観光企画部 0466・24・2715
▼クリスマスビーチフェスタ
12月23~25日湘南ひらつかビーチパーク。
0463・23・4781
▼よこすかカウントダウン
12月31日ヴェルニー公園いこいの広場。
実行委 046・825・1080
▼テラスモール湘南
12月25日まで辻堂駅北口。
0466・38・1000
▼横須賀くりはま花の国
12月25日まで。23日音楽と花火の競演、フラワートレイン運行。
046・833・8282
▼第33回スターライトヨコハマイルミネーション
1月9日まで横浜駅西口。横浜駅西口振興協議会
045・319・2428
▼楽園のナイトアクアリウム
2月28日まで横浜・八景島シーパラダイス。12月23~25日花火。
045・788・8888
6百回記念「親と子の朗読会」
「建長寺・親と子の土曜朗読会」が7月に600回を迎えたのを記念した特別プログラムが11月19日建長寺法堂で行われた=写真。主催は「日本語の美しさを伝える会」(伊藤玄二郎代表)で今回が617回目。
はじめに、同寺の長尾宏道教学部長が「2005年1月にスタートし、毎週土曜日、東日本大震災直後も休まず、これだけ長く続いているのは大変なこと」と挨拶した。
参加者全員で般若心経を唱え、5分ほど座禅した後、小学生と高校生が詩を朗読。「2年前と比べると体も心も成長した」と朗読の講評があった。
小説「ビルマの竪琴」の朗読では、田中あつ子さん(朗読と歌)、高野久美子さん(ソプラノ)、倉本洋子さん(ピアノ)の3人が吐く息が白く見えるほど冷たく張りつめた空気の中で作品を披露し、情景を浮かび上がらせた。
脚本・演出の伊藤玄二郎さんが「皆が心を合わせて作り上げた。希望をもつこと、長く続けることが大切で、今後も続けていきたい」と締め括り、大きな拍手に包まれた。
この朗読会は子どもたちに日本語の美しさを伝え、ことばへの関心を深めてもらおうと、朗読のプロによる「語り」を行い、これまで節目の回には小説家・井上ひさしさん、漫画家・やなせたかしさん、童話作家・角野栄子さんらを迎えている。毎回、20、30人が参加し、進行は関東学院大学の学生らが担当。毎土曜午前10時、建長寺の正受庵。参加無料(要入山料)。
問い合わせ同会 0467・24・7223
「伝統構法」と鎌倉の街並みの保全
「伝統構法」と鎌倉の街並みの保全?地震大国で古くから伝わる伝統の技を受け継ぐ?をテーマにした講演会が行われる。
石場建てという、地震にも強い古来からの構法を事例を交えながら紹介する連続セミナー。専門家を招き、鎌倉の街並み保全、土地に関わる相続、税金についての解説も。
12月10日(土)午前10時~12時、LIFE(ライフ)鎌倉DENTAL(デンタル) OFFICE(オフィス)(下馬四つ角そば)。参加無料。要事前申込。
申し込み、問い合わせ戸井田工務店 0467・24・7777
光明寺に和顔地蔵尊
東日本大震災の慰霊と復興を託した和顔地蔵尊が10月6日から11月17日まで鎌倉市材木座の光明寺に逗留し、多くの市民や観光客の参詣を受けた=写真。 震災のことを忘れないでほしいと浄土宗宮城教区で製作され、2014年から全国を行脚している。持ち運びが楽なように軽量のFRP(ガラス繊維強化プラスチック)を材質にフィギュアの造形師がデザインした高さ50㌢ほどのお地蔵さまで、「ナデナデしてお参りを」と呼びかけている。 来年3月の大震災7回忌法要で宮城県石巻市の浄土宗大念寺に奉安される。同寺は、震災で74人の児童が犠牲となった大川小学校近くにあり、犠牲者の家族の大半が菩提寺としているという。
浄明寺町内会が勉強会
鎌倉・浄明寺町内会(約千世帯)主催の防災の集いが11月19日市内二階堂の鎌倉青少年会館で開かれ、約80人が参加した。初めに鎌倉市制作の津波シュミレーション動画を視聴。津波がどのように襲来するか鎌倉駅前や由比ガ浜海岸など市内4カ所の様子がコンピューターグラフィックの動画で映し出され、具体的なイメージを持つと同時に、強い揺れが長く続いたら、高台や津波避難ビルなどの高いところへ逃げることの大切さが示されていた。 そのあと、「災害復興法学」を創設した鎌倉市出身の弁護士・岡本正さんが「鎌倉防災を自分ごとにする」という題で講演した。災害時に家族や自分がどのような困難に陥るか、災害を「自分ごと」トして過去の実例を学び、被災後の再建の過程を日ごろから考えておくを勧めた。
ソヨゴのかわいい赤い実
つやのある濃い緑色の葉っぱの間に散りばめたように小さな赤い実をつけるソヨゴ。細い柄の先の実はサクランボのよう。緑と赤のコントラトが天然のクリスマスツリーのデコレーションだ。 「冬青」と書いてソヨゴ。モチノキ科の常緑性高木で、日本、中国、台湾原産。高さ10mを超える高木になるが、生長が遅く、そうなるには何十年もかかるらしい。 葉の長さは4~8cmで、縁が波打っている。名前の由来は、葉っぱが風を受けるとソヨソヨと音を立てることから。別名の「フクラシバ」は、葉の表面を熱するとふくらみ、破裂するからという。 雌雄異株で、初夏にそれぞれ白い花を咲かせる。 光則寺の本堂の右横で、紅葉し始めたモミジを背景にセンリョウの黄色い実とともに彩りを添えていた=写真。
小林千穂 文
松原省吾 写真
12月
▼御鎮座記念祭16日10時、鶴岡八幡宮。17時、神楽奉納。
▼歳の市 18日9~21時頃、長谷寺参道。だるまや熊手の縁起物、しめ飾りなどの露店が並ぶ。17時~拝観無料。
▼大祓・古神礼焼納祭31日鶴岡八幡宮。
大祓11・13・15時。
古神礼焼納祭16時。
▼除夜祭 31日17時、鶴岡八幡宮。
▼除夜の鐘のつける寺
円覚寺内正続院、建長寺、大船観音寺、光明寺、浄光明寺、青蓮寺、瑞泉寺、東慶寺、長谷寺、本覚寺、杉本寺、満福寺、妙本寺、薬王寺、龍宝寺、浄智寺など。(詳細は各寺へ)
日本の地方自治体の数はどのくらいかご存知でしょうか? 今年10月10日の時点で、合計1,741になったそうです▼ブランド総合研究所が実施している「地域ブランド調査2016」が発表され、都道府県別では、1位が北海道、神奈川県は5位。市町村別では1位が函館市、2位が京都市。5位に横浜市、7位に鎌倉市という結果でした。前年、鎌倉市は8位でした▼鎌倉市で「自分のまちなんだから自分たちでなんとかやってみようという想いを共有して行動するための条例素案((仮称)市民活動推進条例)への意見募集」が11月に実施されました。鎌倉市がより魅力的な地域となる機会になるのではと期待しています。(N)