鎌倉朝日500号を発行
地域の皆様に支えられ、本紙は創刊500号を迎えることができました。鎌倉地域の朝日新聞購読者へのサービスの一環として、1979年4月に創刊されてから41年が経ちました。1979年といえば、インベーダーゲームの大流行や、第2次オイルショック、スリーマイル島原発事故などがあった年です。鎌倉ではこの年、どんな出来事があったのでしょうか。創刊号の中から鎌倉の特長や独自性が浮かび上がる2本の記事を紹介します。
「わが街」つくった鎌倉ロジュマン自治会
創刊号の1面トップを飾ったのは鎌倉ロジュマン自治会の話題です。記事の前文はこう伝えます。
「隣近所にわずらわされることなく、カギひとつでプライバシーが保たれ、手入れ、補修はいっさい管理会社まかせ。マンションなど集合住宅の気楽さ快適さがいわれる反面、隣は何をする人ぞ、の冷たさや画一的な住まいへの抵抗感から、ついには転売↓一戸建てへ、の宿命をたどるのもマンションの現実である。永住の場にならないマンション─そんな〝常識〟と〝風潮〟に歯止めをかけ、集合住宅に隣組の連帯感とあたたかさを呼び戻し、三世代の交流を通して真のコミュニティ=わが町を樹立しようという活動が鎌倉に根づこうとしている。大船駅の南西、小公園を抱くように建つ四棟のしゃれた外観が人目をひく『鎌倉ロジュマン』の自治会活動がそれだ。先に誕生していた管理組合との確執をこえ、その積極的な運営ぶりが注目されている」
本文では、休日返上で運営に奔走する委員の姿や、隣近所に「干渉されたくない」と感じる無関心層への説得、などの様子が詳細に記されています。
当時、全国各地で建設が進んだマンションの位置づけは、終の棲家というよりむしろ、一戸建てに移るまでの仮住まいというイメージでした。しかし、鎌倉ではマンションの住民同士が連帯感を深め「わが街意識」を作り上げるための取り組みが始まっていました。進取の気風に満ちた鎌倉らしいエピソードといえます。
大河ドラマの鎌倉人気に困惑
2面では、この年に放送されていたNHK大河ドラマ「草燃える」の関連特集が目を引きます。このドラマは、源頼朝ら源氏3代による鎌倉幕府樹立を中心とした物語です。大河ドラマの舞台になれば、知名度アップや観光客増につながるため、地元は通常、歓迎ムードに包まれます。ところが鎌倉は、ちょっと様子が違ったようです。
この記事の見出しは「観光客パニック願い下げ」「いまさら宣伝も…」「舞台鎌倉の損得勘定」「古都の貫禄・微妙な反応」など。記事の前文は、皮肉交じりにこう伝えています。
「他の観光地にとって垂涎のマトの『草燃える』も、古都の貫禄か、地元の受入れ姿勢は、いまひとつ燃え方が足りないようで…」
本文では、当時の鎌倉市観光商工課係長が困惑気味に語っています。
「鎌倉は観光地としての飽和状態を毎年繰りかえしています。一つ間違ったらパニックになることも事実です。市民も不安を抱いていますし、市も警察も国鉄もその対策には頭を痛めています。〝草燃える〟は鎌倉を中心とした歴史ドラマですし、市としてもできる限りの協力は惜しみませんが、正直なところ複雑な心境であることは確かです」
当時、鎌倉の年間観光客数は延べ2400万人に達していたので、更なる人波に行政が頭を抱えたのも無理はありません。
鶴岡八幡宮の社務所も、撮影に関する条件などで厳しいコメントを寄せています。
「ブラウン管に現代の八幡宮をダブらせて流される、これは困ります。当時は社殿に上る石段のわきに杉の大木があったという記録がない。そのへんをわきまえてくれないと困る」
また、増え続ける参拝客に対しても、厳しい目を向けています。「八幡宮はチューインガムを噛み、コカコーラを飲みながら訪れる場所ではないのです。その意味でも近ごろの若い観光客の質は、非常に落ちましたね。ドラマもけっこうですが、観光客の方々も、もっと気持ちを整えて来ていただきたい。面白半分の見学は感心できません」。この時代の「若い観光客」の多くは既に還暦を超えていますが、現代の参拝客にとっても、これは耳の痛い話です。
2022年には、再び鎌倉を舞台としたNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が放送されます。鎌倉市民は、今回はどのように反応するのでしょうか。本紙は今後、詳しくお伝えしていきます。
鎌倉の年中行事にも一役
まだ記憶にある方もあるかと思いますが、2005年から2015年まで鎌倉宮で朝顔市が開催されました。
「鎌倉に新しい風物詩を」と、鎌倉市社会福祉協議会、鎌倉宮、鎌倉朝日が実行委員とをなって始めた催しです。地域の福祉施設のお年寄りや子どもたちが育てたアサガオを8月上旬の2日間販売し、利益を施設に還元するというものでした。アサガオの育成が施設の入居者たちの生きがいともなり、11回続けられましたが、惜しまれつつも幕を閉じました。
山内静夫さんや養老孟司さんら続々登場
本紙は創刊以後、元朝日新聞記者らが編集主幹を務めるなどして、内容を充実させていきました。また、映画プロデューサー・山内静夫さんの連載「谷戸の風」(2019年に書籍化)をはじめ、解剖学者・養老孟司さんや芥川賞作家・藤沢周さんらの寄稿、日本画家・平松礼二さんや洋画家・大津英敏さんらの絵画掲載など、多くの著名人の協力も得て、順調に号を重ねました。
今回はコロナ禍のために実施できませんでしたが、創刊の節目ごとのイベントも恒例化しました。創刊450号の節目を迎えた2016年の記念イベントでは、是枝裕和監督の「海街diary」など、鎌倉を舞台とした映画3本を鎌倉芸術館で上映し、人気を集めました。是枝監督を迎えてのトークも話題を呼びました。
「地元に密着した報道」これからも
「地元に密着した報道貫く」。創刊号に当時の編集部が記した本紙のポリシーは、今も変わりません。今年はコロナ禍の影響でイベントが軒並み中止となり、本紙は一時、通常の半分となる計4ページでの発行を余儀なくされました。しかしその間も、長い「巣ごもり」で体力が衰えがちな高齢読者向けに、家で簡単にできるフレイル予防体操の記事を掲載するなど、役立つ情報の提供に務めました。
計8ページに戻ってからは、鎌倉市社会福祉協議会の生活困窮者向け支援策や、鎌倉商工会議所の事業者向け支援策などのコロナ対策を見開きで特集し、高い評価を得ました。
本紙はこれからも、身近で役立つ情報の提供に努め、鎌倉の皆様と共に歩んでいきます。
長谷寺・十一面観音懸仏
いまや鎌倉の人気スポットといえば長谷! 秋晴れの日、長谷寺さまを取材しました。
今回の御仏(みほとけ)はちょっと珍しい鏡面に仏像が現出しているという懸仏(かけぼとけ)です。大きな銅鏡の表面に長谷寺式十一面観音像が表されています。この懸仏は境内にある観音ミュージアムに祀られ間近にご覧になれます。まずその大きさに驚かされました。懸仏としてはとても大型で往時の大伽藍に見合うものだと思いました。そしてその優しい尊容にうっとりしてしまいます。
当時この懸仏は御本尊十一面観音の正面に御正体(みしょうたい)として据えられていたのではないかと伝えられています。
鏡といえば神の憑代(よりしろ)です。そこに仏像、観音像がまつられているのですから今では不思議な感じを受けますが、平安、鎌倉、室町時代の神仏習合の思想から生み出されたもので、まさに神仏とも結びついたハイブリッドな観音さまなのです。
しかし明治時代初頭の神仏分離令に伴う廃仏毀釈の風潮により、神仏が混交する懸仏は多くが破却されたそうですが、長谷寺の懸仏は奇跡的に六面残ったそうです。
懸仏の十一面観音は長谷寺式の像容で右手に錫杖、左手には水瓶を持ち岩座や四角い石のような宝座に立たれています。その特徴からも御本尊を模して制作されたものであることがわかり、鎌倉長谷寺が大和(奈良県)の長谷寺に並ぶ観音信仰の一大霊場であったことがうかがわれます。
創建、天平8年(736)という古き伝承を持ち、いまなお観音霊場として人々の心を癒しています。そしていまだコロナ禍にありますが、取材当日も、少しずつ参拝者も増えているように感じました。いつの時代も、不測の事態、どうにもならない苦しみに神仏への祈りがどれだけ人々の助けになっていることか。観音様にお力をいただいた一日でした。
銅造。鎌倉時代・嘉暦元年(1326)。径71・6㎝重文。
沼間のパワー地図 大貫昭彦
*沼から生まれた町 沼間はJR東逗子駅を要にして北東に扇状に広がった町です。北に神武寺の神獄(こうのだけ)と鷹取山、東に横須賀市の船越、田浦の丘陵、南に葉山の上ノ山、阿部倉山が連なっています。山に囲まれた町は、昔は大沢と呼ばれる沼地で、町の名も沼浜に由来するようです。神武寺の縁起には、沼に悪竜が住み、村人を苦しめていたので、聖武天皇が行基菩薩に命じて十一面観音を祀り退治させたとあります。時代が下り、平安時代には源頼朝の父義朝が屋敷を構えたといいます。大根会の沼間めぐりは、JR東逗子駅を出発点に海宝院、光照寺、法勝寺を訪ね、最後に五霊神社を詣でました。
*光照寺のパワー 沼間めぐりで、最初に一行の霊感を刺激したのは光照寺でした。本堂の右に並ぶ石仏の辺りです。向かって左は正観音、右は地蔵菩薩で、パワーを感じさせる所はそれぞれの石仏の手前1mほどの位置でした。皆さんの感想は様々でした。「地蔵さんの前のパワーはすごいね」「いや観音様の方が強いよ」「どっちも強い力で下に引っ張る感じだよ」「地蔵さんの前に立つと、心が休まるね」「いや観音様の方が落ち着くよ」さて大根師は…正観音の前で一瞬揺らぎ、すぐに姿勢を取り戻しました。感想を伺うと、「力が下から上に突き抜ける感じがし、目の前を赤い物が流れた」と具体的です。そして「パワーの根源は、地形にあるようだ」と言われました。二つのポイントを結ぶ線は、本堂の裏を流れる田越川に平行しています。スポットラインは川の流れと関係がありそうです。
*光勝寺 次に訪ねたのは、義朝の屋敷跡に建つ法勝寺でした。ここにも沼間の悪竜伝説が伝わります。現在は日蓮宗ですが、古くは神武寺と縁のある寺だったようです。ここでは境内左隅の稲荷堂の前に関心が集まりました。何人もが「いい香りがする」といいます。近くに香りを立てる花などはなさそうですが不思議です。大根師は、稲荷堂から階段を二段降りた所でしばらく合掌していました。理由を尋ねると、歓迎しているパワーだ。そこに立って祈るようにと勧められました。鈍感な者には何も感じられなかったけれど、時間をかけて合掌する気分はいいものでした。
*五霊神社はパワーの宝庫 沼間の町をめぐったのは、夏の暑さがぶり返したような日でした。しかし、イチョウやケヤキの茂る鎮守の森は別天地、炎天下を歩いた疲れを癒してくれました。祭神は、相模平氏の祖先の鎌倉権五郎景政とも天岩戸伝説に登場する天手(あめのた)力雄(ちからおの)命(みこと)ともいわれます。なるほど天照大神を岩戸から引き出してくれた神や挫けることを知らない権五郎さんを祭る社は、アースパワーに溢れていました。まず社殿の前の賽銭箱の左手、さらに境内入口の鳥居の前後、曲折する参道の踊場ごと、それぞれに風や温度、匂いなどが変わるポイントがあるようです。中でも最強のスポットは、樹齢500年というイチョウの木にあるようです。みんな巨木を囲んで手をかざし、パワーを受けていました。30代の女性は、幹の東側、根元から1mほどの木肌に手を当て「エネルギーが湧き出る感じだ」と教えてくれました。40代の女性は「北側の部分で波動を感じた」と興奮気味です。誰もが劇的な経験ができるとは限りませんが、しばし心を静め、ポイントに立ってみるのはいかがでしょうか。
困窮者の食料支援に寄付を
新型コロナウィルス感染症の影響で増えている生活困窮者やひとり親家庭などへの食料支援体制を拡充するため、鎌倉市が10月1日〜11月15日までガバメントクラウドファンディングで資金を集めている。
市は、「ふらっとカフェ鎌倉」(渡邉公子代表)と締結している「生活困窮者等への食料支援に関する協定」を拡大し、困っている家庭に無料で食料を届ける「フードパントリー事業」を実施し、支援体制の充実を図る。
「みんなの食堂」を運営している「ふらっとカフェ鎌倉」はコロナ禍で、従来のような集まっての飲食が困難となり、食品の寄付を募ってそれを困窮者に届ける活動もしている。渡邉代表は「ボランティアで活動しているが、市との連携で活動範囲が広くなる。継続していきたい」と話す。
目標金額の100万円は10月中に達成したがぼきんは継続中。集まった寄付金は、食料の管理や配達、テイクアウトの容器、調理器具や消耗品などに充てる。
申し込みは、鎌倉市共創計画部企画計画課ふるさと寄付金担当へメール、電話、FAXで連絡。
0467・61・3845
コロナの終息願い
新型コロナウイルスの終息を願って、「明日の鎌倉をつくる会(田子祐司代表)」が「祈りの折り鶴プロジェクト」を立ち上げた=写真。
市民に折り鶴を折ってもらい、鶴200羽と折った人の名前を短冊に書いてつるしたものを1組にして250組作成し、12月ごろ市内の商店街や、医療機関などに届ける。
同会では、鶴を折る人を募集するとともに、協賛金を集め、経費を除いた分を福祉施設に寄付する。
問い合わせ沢田さん 0467・46・2702
11月から割引助成券を交付 鎌倉
鎌倉市は高齢者ドライバーを対象に、運転免許証の自主返納者に、11月から市内のバスやタクシー利用に使える割引助成券を2年間交付する。
対象者は、満65歳以上で返納した人(満64歳の人で、満65歳になる直前の運転免許更新期間中に返納した場合も含む)で、今年4月1日以降に全ての運転免許証を返納した人。
助成券は、500円券4枚(発行年度の3月末まで有効)で、バスは事業者が販売する高齢者向けバス割引乗車証を購入する際に利用、タクシーは料金支払い時に利用(乗車1回につき1枚)
交付には申請が必要。
問い合わせ鎌倉市高齢者いきいき課 0467・61・3899
「東逗子エントランス」
JR東逗子駅のすぐそばに新たな交流拠点「東逗子エントランス」が10月完成し、地元の『寄り合い所』として動き始めている=写真。
2月に都内から移住してきた渡邉一樹さん(41)は、前職の介護事業の経験を活かし、地域に寄与する仕事をしたいと起業。地元町内会長との出会いから東逗子の歴史の奥深さや人の魅力に触れ、拠点を決めた。
「気軽に集まったり、休めたりする場所がほしい」という住民の声に応えた1階のカフェは無料休憩所を兼ねており、ギャラリーコーナーには市内の情報が集まる。2階にはコワーキングも可能なレンタルスペースと作業療法士によるマッサージルームを設けた。
改装工事には、幅広い年代の住民も加わり、不登校の中学生が作業をきっかけに明るさを取り戻すなどのエピソードも。
10月2日に逗子アートフェスティバル期間中東逗子駅舎を飾るポンポンの製作が行われ、これまで個人宅で集まっていたという参加者は「東逗子にはこんな場所がなかったのでありがたい」と笑顔。「この場所から住民と市の架け橋となれる仕事を創り出したい」と話す渡邉さんは、地元有識者をガイドにした毎月のまち歩きや移住者支援、空家対策、歴史紹介WEBサイトなどにも取り組む予定。(K)
営業時間10~18時(不定休) 070・4816・8405渡邉さん
吉川英治『宮本武蔵』(十一) 赤羽根龍夫
比叡山から木曽、中山道を通って江戸に入ったが、道中、彼を仙台藩への仕官を勧める石母田外記が荷物の中に忍び込ませた大金を返すために武蔵は陸奥へ旅立つ。
途中、田んぼの中でドジョウを捕る少年を見かける。有名な「ドジョウ伊織の物語」である。
伊織の父はもと最上家の家臣であったが、二君に仕えることを潔(いさぎよ)しとせず田夫で生涯を終えた。父の遺骸を墓地に運ぶために刀を研いでいた少年のこころざしに打たれた武蔵は伊織を弟子にする。そこで始めた仕事は剣を教えることではなく、
しばらく、剣を措(お)いて、鍬を持とう!…
よしおれは、剣をもって、自己の人間完成へとよじ昇るのみではなく、この道をもって治民を按じ、経国(政治)の本を示してみせよう。
武蔵が伊織少年と始めたことは荒れ地の開墾であった。
ドジョウ伊織の話は、武蔵は剣に留まらず治世にも関心があったと考えた吉川英治が『二天記』の「ドジョウ伊織」の話を元にした創作であるが、吉川武蔵の愛読者に人気のある話で、実話であると信じている武蔵研究者もいるくらいである。
伊織を指導して農民とともに灌漑事業に励む武蔵の大きな人間性に感動した、小倉藩家老・長岡佐渡が武蔵を小倉に呼ぶ話から、同じように小倉の剣術師範となった佐々木小次郎との決闘になるという筋書きである。
武蔵の養子に伊織という名の青年がいたことは事実である。しかし実兄の二男であり、実子のいない武蔵の養子になり、寛永三(1626)年、15歳で小笠原家に出仕した。武蔵45歳である。伊織は長じるにつれて治世に並外れた才能を示し20歳で小笠原藩の家老になっている。藩が小倉に転付になった後2500石に加増され、島原の乱では藩兵を率いて大将として出兵し、優れた業績をあげている。
多くの研究書が伊織の業績の陰に武蔵いたとするが、そのような事実は全くない。
小倉藩士・小島礼重が当時の小倉の旧事や諸国の風聞をまとめた『鵜(う)の真似(まね)』には宮本伊織を「不思議の人」として多くの挿話が載せられている。
小倉の町を歩いていた浪人を後の慶安事件を起した由比正雪と見破った話や、民家に閉じこもった賊を武力を使わず威厳で取り押さえた話、島原の乱が起きた際、幕府は九州の諸侯を鎮圧のため急いで帰国させたが、小笠原藩の留守居役が伊織だと聞いて、それならば伊織に任せておけば大丈夫だと上意があったことを伝えて、「宮本伊織殿は名高き士大将にて有りし」と書いている。
武蔵と伊織は「武と文」、正反対の性格のためにどこか合わないものがあったように思われる。
『鵜の真似』には伊織について数々の逸話が載せられているが、武蔵との関係を示すものは一つもなく、武蔵自身の話は二、三しか残されていない。
その一つは旅の途中、火縄銃を持った盗賊を死んだ振りをして切り殺した話であるように、武蔵と伊織はあまり一緒に暮らさなかった。伊織は武蔵に剣も学んでいない。島原の乱でも武蔵は伊織が率いる小笠原藩には所属しておらず、乱の後、尾張や江戸に出て二刀流を広めようとしている。
武蔵の没後9年にして伊織は後に宮本家の墓所となる小倉の手(た)向山(むけやま)に武蔵の顕彰碑を建て、ことさらに武蔵の武威を強調しているが、意に沿えなかった養父に対する悔恨の気持ちがあったのではないだろうか。
(神奈川歯科大名誉教授)
値段は正直シリーズ 値段は正直〈材木編〉
建物を建築する時、木を一切使わないで建てることはほとんどありません。住宅においては尚のこと鉄筋・鉄骨・プレハブ・ハウスメーカーが建てる家でもさまざまな部分で木が使われています。日本の住宅の多くは在来軸組み法で建てられており、家全体が木でつくられています。
昔ながらの趣のある家は、土台にクリ・ヒバ・ヒノキなど湿気に強い材料、柱にケヤキ・スギ・ヒノキなど文様のきれいな材料、梁にマツやスギなど強度と粘りがある材料が使われています。
これらは全て無垢の材料でできていて、接合部の繋ぎ方に色々な工夫が為されています。材木の値段は長さが長ければ長いほど、太さが太ければ太いほど、厚みが厚ければ厚いほど、希少価値が高いので値段が高くなります。さらに、節がないものほど値段が高く、育った地域によっても値段が違います。気候が厳しく成長するのに時間のかかるような地域で育ったヒノキやスギ・ヒバは丈夫で文様がとても美しく、日本の住宅には欠かせません。
最近は建築費を安く抑えるために集成材というものができ、商品価値の薄い材木の端切れを集め、化学ノリで固め表面に木の模様を印刷したシートを貼ったもので代用しています。日本の住宅建築の良さがどんどんなくなってしまいます。
日向建設
鎌倉市大船1―15―3
0467・47・5454
http://www.hyuuga.co.jp/
西川真実(にしかわまみ)さん
女性として初めて鎌倉税務署のトップに就任した。「女性であることの視点も生かしながら、元気な職場を作り、地元の方々との信頼関係を築きたい」と抱負を語る。
着任でまず始めたのが署内の大掃除。自ら先頭に立ち、古い掲示物を外して張り替え、炊事場もきれいにした。署員には机を上の整理するようお願いした。「整理整頓は仕事の基本。書類紛失などあってはならないこと」。
山梨県韮崎市に生まれ育つ。公務員試験に合格、最初に声を掛けてくれた国税局へ。納税者の苦情や困りごとを聞く納税者支援調整官や税務広報広聴官、職員の悩み相談のカウンセラーなど人の意見に耳を傾ける仕事が多かった。「おかげで傾聴力が身につきました」と笑う。平塚税務署の副署長、そして出身地に近い鰍沢税務署(山梨県南巨摩郡)の署長も歴任した。
着任から3カ月余が過ぎたが、「新型コロナ感染症対策に追われ、あっという間に過ぎた」と振り返る。署周辺の鎌倉を楽しむこともできずにいる。でも着任あいさつで出会った管内(鎌倉・逗子・葉山)の人たちは「快くいろいろな話をしてくれ、人柄もよく、地域愛あふれる方ばかり」と感激している。
いま頭を悩ましているのが確定申告時のコロナ感染症対策。ICT(情報通信技術)を活用するなどして税務署に来署する人たちの集中をなんとか避けられないか。
「サラリーマン、年金受給者、雑所得者の還付申告は確定申告の期間でなくてもできます。しかもスマホで簡単に」。こう広報したいのだが、その機会と想定していた各種イベントがコロナで軒並み中止になり、もどかしさを感じる。スマホ申告にはマイナンバーカードかID、パスワード(PW)が必要。「時間のあるときに税務署に立ち寄ってID、PWをぜひ取得してください」と訴える。
辻堂在住。女手ひとつで子ども3人を育ててきた。趣味は、かつてはダイビングだったが、今はヒップホップダンス。障害のある次男が始めたダンスを横で見ていて、面白そう!とやり始め、ハマってしまった。話の合間に常に笑いが弾ける。
「今一番望むのは、コロナが早く終息し、職員の笑顔がマスクなしで見られること」と言う。60歳。
(文・写真 三浦準司)
かまくら桜の会前会長 高柳 英麿(鎌倉市)
当時、「街は生きている」創始者のひとり代田さんに会った時、立ち話で、朝日新聞の販売店を中心として、街の話題や情報を扱ったミニコミ紙をつくったら、との提案をいただいた。 ちょうど鎌倉商工会議所の役員改選で新しく久保田雅彦会長が就任したばかりで、市内情報を速やかに記録としてお知らせしたいとのことから、以前NHKに勤務していた経験をもとに私も広報委員長を拝命した。 発刊に携わった広田亥佐男氏は、日本能率協会の出版部で広告担当をしていた方で、永年の経験とネットワークで、広告主の段取りとスポンサーにルートを切り開いたのではないかと思う。これまで永く続いたのも、タッフのお人柄によるところも多いが、取材する「顔」が命のミニコミ紙であるから、毎月の配布が今後とも朝日新聞に負うことは多いであろう。 数年前のことだが、防災の観点から材木座の「たぶのき公園」が整備され、桜のことが話題になった。その中で、私はかつて材木座が「桐ケ谷桜」「普賢象桜」の本家であることを伝えた。京都では鎌倉産の桜が御所の「左近の桜」として大事にされていた。左近の桜は桐ケ谷桜のことである。公家文化の中心になって普及した桜であるが、鎌倉との深い結び付きがあった。その材木座の古い歴史を『鎌倉朝日』が記事にした。 たぶのき公園に桐ケ谷桜を植えようという話があり、我々もお手伝いをした。古のサクラの再生を願いたいものだ。
内海恒雄(鎌倉市・82・歴史研究家)
歴代編集長に大変お世話になりました。あまりに膨大な思い出に驚いています。お願いしたことや資料を提供したのは百を超えると思います。 NHKの大河ドラマ「草燃える」(1979年)は源頼朝の挙兵から源氏将軍を扱った作品で、当時私は鎌倉市観光協会の担当理事でした。鶴岡八幡宮などの意向もあり、鎌倉での撮影を断った時、『鎌倉朝日』の創刊号で、「観光客パニック願い下げ」という鎌倉市や市民の考えをうまくまとめていただいきました。 以来、鎌倉朝日に鎌倉に起こった様々な問題を取り上げてもらい大きな成果を上げました。中でもウォーナー博士の記念碑を鎌倉駅の西口に建てたのは、『鎌倉朝日』の大きな業績の一つです。 当時の編集長藤沼正人氏は、鎌倉同人会など様々な団体に呼び掛け、「ウォーナー博士の記念碑を建てる会」を組織し、『鎌倉朝日』が事務所のような役割を果たして募金活動を進め、私も理事として協力しました。 博士は、鎌倉には鎌倉国宝館、円覚寺舎利殿、大仏など重要な文化財があるから京都や奈良と同様に空襲をしないようアメリカ政府に働きかけた功績があります。 1955年(昭和30)、ウォーナー博士の追悼会が開かれた折、円覚寺の朝比奈宗源老師が「ウォーナー博士に続こう」と提唱して全国に先がけて「平和都市宣言」を実現させました。そして「古都保存法」や現在も続いている世界文化遺産登録など鎌倉の緑や史跡と市民生活を守る大きな支えとなっています。
村田佳代子(鎌倉市・美術家)
当時、鎌倉朝日の事務所は江ノ電の最初の踏切がある御成町の後藤眼科の真向かいの建物の二階にありました。藤沼正人編集長は東北出身の素朴で誠実な方で、当時鎌倉美術家協会の広報部長に就任したての私は蓼沼誠一事務局長と一緒に事務所に伺っていろいろ打ち合わせなどさせて頂きました。鎌倉美術展に鎌倉朝日賞を出してくださることになり何回目かに、私が主宰する村田良策記念アトリエMの佐宗千恵子さんが受賞して、我がことのように嬉しかったことを思い出します。 事務局が大町に移動し、中村藤一郎編集長の時は、野島明子記者が取材をして下さり いつも丁寧に話を聞いて下さる方で 展覧会や当時私が取り組んでいた鎌倉風致保存会支援の「ナショナル・トラスト・チャリティーコンサート」のことを 度々とりあげていただきました。 平成半ば編集長が小林千穂さんになり 最早鎌倉朝日は鎌倉の情報発信の要となっていました。現在も黒川明先生の「スケッチ日和」を毎回楽しみに拝見しておりますが かつての西松凌波先生の墨彩画は素晴らしく、画集になったときは真っ先に購入しました。山内静夫氏のエッセイも楽しく、そのほかの連載の多彩さも魅力です。500号を節目に益々のご発展をお祈りしております。
琅玕居 西松凌波(鎌倉市・79・文人画家)
鎌倉朝日の思い出といえば、1996年のゴールデンウィークに藤沢さいか屋で個展を開いた折『鎌倉朝日』編集主幹中村藤一郎氏が来廊し、鎌倉朝日「古都点描」の連載で毎月鎌倉の寺社を紹介するコラムのカットを依頼されました。 翌月6月から2003年2月まで67回の連載は大きな事でした。元新聞記者の目で切りとった文章をFAXで入ると数日の間にカットを描きました。そして冬花社の本多順子氏が原画の半数以上にカラーで冊子にして下さり、二刷までして下さったのです。表紙絵を海から鎌倉という事で、2月のしらす漁船に彼女と二人で乗って取材して描いた風景が作品になり、原画展も行いました。 この頃では、2018年1月号の紙面にと、現編集長小林千穂氏より言われ、今夏は八幡宮より海を臨む構図で、「一富士、二狛(犬)、三鳥居」と題しての作品で飾らせていただきました。 元主幹も愛した道元の歌「春は花夏ほととぎす秋は月冬雪さえて冷しかりけり」の心情を根底に、これからも鎌倉の風景を紙面に感じられる事を祈っています。
鎌倉朝日歌壇選者 香山静子(鎌倉市)
「鎌倉朝日」500号、大変お目出度い。 私が師の大貫迪子氏の頃より関わりがあり、氏が亡くなって玉井慶子氏が引き継がれ、その後、私へと廻って来たのである。今年で丁度10年になる。「光陰矢の如し」と言われるように歳月の経つのは驚く程早い。 さて、その間選歌を担当しているが、結社の選歌とは一味違って、なかなか面白味のある。と言うのは、同じ土地の歌が集まることによって、その地方の特徴が鮮やかに見えて来ることがある。 例えば、鎌倉の七里ヶ浜や由比ガ浜、或いは光明寺や瑞泉寺などの寺社にしても読者にとっては親しみ易いという事もある。それに顔見知りの場合もあるらしく、「私の歌を友人が褒めてくれましたよ。同じように僕も七里ヶ浜から見える景色が大好きなんですと言ってくれました」などと知らされて、こちらまで嬉しくなることもある。 兎に角、40年続いている「鎌倉朝日」がより長く続き、一人でも多くの市民に親しまれるよう願って止まない。創刊500号を心から祝うと同時に益々の発展を祈っている。
放課後かまくらっ子再会!
鎌倉てらこや事務局 豊田 晋
コロナ禍での自粛期間を経て、「放課後かまくらっ子」でのプログラム「てらこや運動会」を9月に鎌倉市立深沢小学校の校庭で開催した。 「放課後かまくらっ子」とは、子どもの家(学童保育)と、学校と地域のボランティアなどが連携してプログラムを実施するアフタースクール(放課後子ども教室)が一体となって、地域全体で子どもたちの放課後の時間を作り上げていく施策である。鎌倉市では、2018年から開始され、16カ所の全学区に随時拡大している。鎌倉てらこやではこの全学区に参入を予定している。 2月から活動を自粛していたため、子どもたちとは半年ぶりの再会であった。てらこやの学生の事を覚えているだろうか、忘れられてはいないだろうか。不安が頭をよぎった。しかし、校庭につくと子どもたちが「今日は何して遊ぶの」「○○だよね!久しぶり!」と次々と話しかけてくれた。子どもたちは、てらこやの大学生との再会を楽しみに待っていたのである。 「てらこや運動会」は総勢70人近くの子どもたちと大学生が、4つのチームに分かれて競い合った。感染症対策のため、ソーシャルディスタンスに気を付けて競技を実施した。 チームごとに作戦会議をして行ったリレーは白熱した。どうしたら勝てるのか、みんなで頭を悩まし、本番は一生懸命走って、仲間を応援する。見慣れているはずの光景がとても新鮮に感じた。運動会が終わるころには「次はいつくる」「次やるときは絶対勝ちたい」子どもたちから思い思いの感想が投げかけられた。 コロナ禍で生活状況が大きく変わり私自身戸惑いを感じている。子どもたちも同様にストレスを抱えているに違いない。だからこそ今までと変わらない大学生による本気の実践が大切なのではないだろうか。子どもたちの期待を裏切らないよう、消毒や検温、ソーシャルディスタンスに配慮した企画と、感染症対策を講じた上でこれからも「てらこや」を一人でも多くの子どもたちに届けていきたい。
鎌倉てらこや事務局
0467-84-9746(平日13~17時)
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『古事記』の出雲神話の謎を解く 池田雅之
日本最古の書物は713年に編纂された『古事記』であることはいうまでもない。今年は、『日本書紀』(720年)が編纂されてから1300年紀の年に当る。私たちは両書をひとまとめにして記紀神話と呼び習わしてきたが、二書はかなり性格を異にする書であるので記紀神話という呼称は考えなおす必要があろう。
日本書紀は、天皇制の成り立ちとその系譜の正統性を記した日本国の公文書といってよいが、古事記は必ずしもそうとは言い切れない。古事記には出雲神話のような他の要素がかなり多く混入しているからである。
日本の成立や日本人の起源を知ろうと思えば、せめて両者の神話篇だけでも繙いてみなくてはならない。しかし、両書の原文は漢文で記されているが、その読み下しの古文でさえ一般の読者には近づきがたく、難解なものと思われている。その点、古事記学者の三浦佑之さんの『口語訳古事記』(文芸春秋、2002年)は、私たちを『古事記』の世界に近づけてくれた画期的な翻訳であった。
三浦古事記学に私がとりわけ関心をいだくのは、古事記の出雲神話の中の「国譲り神話」についての深い洞察である。三浦古事記学の集大成ともいえる大著『出雲神話論』(講談社)には、この国譲り神話の謎が刻銘に分析されており刺激に富んでいる。国譲り神話はご存じのように、アマテラスたち天孫族(天皇家の祖先神)に地上の出雲国の王たるオオクニヌシが国の支配権を譲るという物語である。その出雲国の国譲りは、穏便にしかも平和裡に行われたと語られているように読める。しかし三浦さんはそれは違うという。
古事記を子細に読みこんでいけば、オオクニヌシはたんに国をアマテラスたちに譲ったのではなく、滅亡させられたというのだ。出雲の国譲り神話は、国を譲るなどという生やさしいきれい事などではなく、武力による制圧神話である、と三浦さんは考えている。
もう一つ、私たちの誤読の例を取り上げてみよう。国譲り神話を、私たちは、オオクニヌシがアマテラス側に立派な宮殿(出雲大社)を建ててもらうことを条件に国を譲ったと理解している。しかし、古事記をさらに読んでいくと、オオクニヌシはその前にすでにスサノオから宇伽(うが)の山のふもとに宮殿を建て、地上の王となれ、と祝福を受けている。つまりオオクニヌシは、国譲りの前にすでに宮殿を造営していたのである。
ちなみに古事記の原文には、国譲りという言葉は一度も出てこない。近代に入ってからこの物語を現実に起こったであろうオオクニヌシ制圧神話という生々しい表現を避け、穏やかな国譲り神話という言い方を用いるようになったのである。
この一見穏やかで平和的な言い替えに、日本近代の天皇制を中心にすえた、中央集権的国家の国作りのための思考回路をみてとることができる。近代以降、熊野や東北と並んで、出雲一帯は裏日本とか山陰地方などと蔑称され、封印されたまま、歴史の裏街道を歩かされてきたのである。
三浦さんは、労作『出雲神話論』で、近代的イデオロギーで読み替えられた国譲り神話は、実は出雲国滅亡の物語であることを裏付け、その物語の深層には何が隠されているかを執拗に問い続けている。そして出雲神話の古層にある、国家的なものに縛られない、豊かで多様性に富んだ日本像を、三浦古事記学は描き出しているのである。
(早稲田大学名誉教授・鎌倉てらこや顧問)
代表理事 名知仁子
我々はミャンマーの僻地ミャウンミャという地域で15の村を巡回しながら移動クリニックと家庭菜園レベルの有機野菜栽培の支援を行っています。「医」だけでなく「食」の2本柱で人の「命」を育み、「夢」を繋ぐ活動をしています。
9月2日ミャンマー中を駆け抜けた政府のお達しがありました。ヤンゴン内で厳重な〝Stay Home.〟家から一歩もでるなかれ!勿論、仕事場にも行ってはならない!(特殊な業務を除く)なぜなら、ミャンマーのコロナ感染陽性者数が毎日200人ぐらいの勢いで増加しているからです。
それに伴い、活動現場にも影響がでました。①訪問する村の村長の許可が必須。②ミャウンミャに訪問先の村から戻る時に、毎回、当会の事務所の所在している地区長の証明書が必要。
当初、我々は当会が2015年に育成した育成したCHP(地域健康推進員)がいる、カンコーズ村、トーイ村、ガヤジ村の3村からしか村長さんの許可がおりませんでした。仮に、村長がOKしても、サブ村長さん全員の同意も必要で、それがなかなか受け入れて頂けなかったようです。
この報告を知った時、驚愕を隠せませんでした。我々の活動はその程度だったのかと。しかし、気を取り直し、同意がえられない点は何か、快く受けてもらえるようするにはどう改善すればよいのだろうかとメンバーで話し合いました。
その結果、①密集を怖れている事②我々外部からの侵入者を怖れている事などが浮き彫りになり、①1軒1軒のHome Visitを行う②フェイスガードなどきっちり感染の対策を行う旨を決定し、先方に伝えました。
その成果があり、5村から許可をもらうことができ、さらに最終的におまけの1村を追加し、16村全ての同意を得ることができました。マスクを販売しているお店もなく、街まで来なければ購入できない村もあります。そのため当会はマスクの配布も行っています。一刻も早いこの感染の終息を願わずにはいられません。
事務局 東京荒川区東尾久8―41―23
FAX 03・6807・7499
myanmarfcg.info@gmail.com
http://mfcg.or.jp/
https://www.facebook.com/mfcg.or.jp
【この記事は清興建設提供】
ハナ、9歳。ミニチュアダックスフント。人懐っこく、ダンボールの箱にはいるのが大好きで、よく箱の中でお昼寝しています。
鎌倉市笛田 西村さん方
●ペットの写真募集!
掲載後、その写真をカレンダーにして進呈します。住所・氏名・☎を明記、1面題字下住所の鎌倉朝日へ。
●吉屋信子記念館一般公開 11月1~3日と土日、10時~15時45分、1時間ごとの入替制。要申込。
鎌倉生涯学習センター 25・2030
●葉山町社会福祉協議会食材応援プロジェクト ▽フードドライブ(食品寄付運動)新型コロナウイルスの影響で食べ物に困っている人や生活困窮者へ提供する食材を募集。食品購入のための寄付金も募集中。▽食生活にお困りな方へ葉山町在住者対象。食べ物に困っている方、生活困窮者へ緊急食糧支援を行う。
046・875・9889
●電話による行政書士無料相談11月9日~14日、逗子・葉山町在住者対象。成年後見の無料相談。
コスモス成年後見サポートセンター神奈川県支部横須賀地区 080・9683・5962
▼「生誕100年激動の時代を生きた2人の女優―原節子と山口淑子」展
12月13日まで川喜多映画記念館。4百円。
▽特別上映11月10・12・14日10時、11・13・15日14時「青い山脈、続青い山脈」▽上映会10・12・14日14時、11・13・15日10時半「暁の脱走」。23・26・28日10時半、25・27・29日14時「醜聞(スキャンダル)」。23・26・28日14時、25・27・29日10時「白痴」。3・7・8日10時半・14時「発酵する民」。各千円。中学生以下5百円。特別上映1600円、小・中学生以下8百円。
23・2500
▼特別展「仏像入門~くらべてみよう!姿と形」
11月29日まで鎌倉国宝館。仏像鑑賞の基礎知識と作品同士を見比べ仏像の個性を見出す。国宝・当麻曼荼羅縁起絵巻(光明寺蔵)など。4百円。
22・0753
▼特別展「三遊亭圓朝没後120年 あやし、うるはし 清方と圓朝」
11月29まで鏑木清方記念美術館。圓朝との旅日記や落語に関連した錦絵などで清方と圓朝の関わりを紹介。「幽霊」「宿場女郎図」など。3百円。
23・6405
▼「相模を描いた浮世絵と狂歌摺物」展
12月13日まで藤澤浮世絵館。相模地域の地域文化と関わりのある作品を展示。学芸員による解説も。▽講演会「浮世絵と地域文化」11月14日13時半、ココテラス湘南。講師は国立歴史民俗博物館・大久保純一副館長。
無料。要申込。 0466・33・0111
▼企画展コア・オブ・ベルズ「ウィークエンド」
12月20日まで藤沢市アートスペース。藤沢で結成したハードコア・パンクバンド、パフォーマンス集団の映像作品で「幽霊」「気配」「退屈」を体感。無料。
0466・30・1816
▼岩合光昭ミニ写真展「ねこのとけい」
11月7日~12月27日本郷台のあーすぷらざ。自由気ままなネコの一日を楽しめるミニ写真展。約80点を展示。大人4百円、小・中学生百円、未就学児無料。
045・896・2121
▼特別展「大岡昇平の世界展」
11月29日まで神奈川近代文学館。「大岡昇平文庫」の資料を中心に戦後日本を歩み続けた生涯と作品を辿る。▽文芸映画を観る会11月6・7日13時半「野火」8百円、前売6百円。要申込。
045・622・6666
▼能を知る会 横浜公演
11月26日14時、横浜能楽堂。狂言「薩摩守」野村萬斎、能「融」中森貫太。5800円~。
鎌倉能舞台 22・5557
▼やまさき女声合唱団
5周年記念コンサート
11月7日14時、鎌倉芸術館。山崎小PTA合唱団から独立して5年、団員約35人の初コンサート。指揮・浦畑博美。女声合唱のための「C.ロセッティの4つの歌」など。無料。
鷹野方 080・9710・1650
▼小林美樹ヴァイオリンリサイタル
11月17日14時、横浜市栄区民文化センターリリスホール。国際コンクールで2位を受賞し国内オーケストラとも多数共演する若手実力派ヴァイオリニスト小林美樹さんのコンサート。ドヴォルザーク/クライスラー編「スラヴ幻想曲」など。2500円
045・896・2000
▼安達真理&佐藤卓史ジョイント・リサイタル
11月8日14時、藤沢リラホール。湘南モーツァルト愛好会例会。ヴァイオリンとピアノによるリサイタル。モーツァルトのソナタK306、フランクのヴァイオリンソナタなど。4500円。
046・872・1963
▼齊藤一也ピアノリサイタルin Hayama 12月12日14時、葉山町福祉文化会館ホール。来年、エリザベート王妃国際音楽コンクールに出場が決まっている国際派ピアニスト齊藤一也さん。
ベートーヴェンのピアノソナタ第14番 「月光」 など。3千円、75歳以上2千円、中学生以下無料。要申込。
SCAP FAX 24・5695
◆5組10人ご招待 申込は11月15日までにハガキかFAXに氏名・住所・年齢を記入して〒248―0011鎌倉市扇ガ谷1―10―12湘南クラシックアーティストパラダイス12月12日チケットプレゼント係へ
▼玉縄すこやかセンターの催し
鎌倉市在住、60歳以上対象。▽歴史講座 「最新の発掘調査成果から考える鎌倉の古代と中世」11月4日から水曜全3回、10時。古墳時代の横穴墓、中世の区画、鎌倉の出土品から歴史を学ぶ。講師は玉林美男さん。
▽文学講座 「芭蕉の『奥の細道』を読む」11月6日から金曜全4回、13時半。奥の細道を読みながら脳細胞を活性化させる講座。講師は神奈川歯科大学名誉教授・赤羽根龍夫さん。
各資料代2百円。要申込。 47・1338
▼総括 コロナ禍の日本未曾有の疫病が我々にもたらしたもの
11月7・21日10時半、逗子市市民交流センター。2回とも参加できる方対象。社会学の視点から課題解決の考え方、生き抜くヒントを学ぶ。
逗子市教育委員会社会教育課 046・873・1111
▼トーク&上映会「外国につながる人々と共に生きる」
11月14日13時半、本郷台のあーすぷらざ。夜間学級で学ぶ人たちの生き方を紹介する映画「こんばんはⅡ」の上映と外国人教育相談コーディネーターによる講話。要申込。無料。神奈川・横浜の夜間中学を考える会
安田方 090・5561・9906
▼ウィズコロナ時代 リアル店舗のマスク接客
11月16日18時半、オンラインセミナー。集客につなげるコロナ対策と店頭の作り方、マスク使用時の接客のポイント。講師はラッピングコーディネーター・五味栄里さん。要申込。鎌倉商工会議所
23・2561
▼漢詩講演会「阿倍仲麻呂と唐詩人」
11月18日14時、神奈川近代文学館。講師は横浜国立大学教育学部准教授・高芝麻子さん。
神奈川県漢詩連盟 046・233・7641
▼連続歴史セミナー
「戦国の東西武将比較 小和田哲男と学者4人」
11月21日13時半、玉縄学習センター。戦国武将の戦略、武将像や文化、城郭、人の営みなどを検証する講演とシンポジウム。講師は歴史学者・小和田哲男さん。1500円。申込は玉縄城址まちづくり会議artbank21@nifty.com
45・7411
▼依田和子講演会「絵本を通して世界を知る」
11月21日13時半、本郷台のあーすぷらざ。絵本を通して世界の状況を知り、海外と交流する活動を中心に語る。「多言語読み聞かせ」の実演も。
要申込。 045・896・2121
▼健康づくり講座「スパイス活用術」
11月25日13時半、名越やすらぎセンター。鎌倉市在住、60歳以上対象。スパイスの利用法と効果を学ぶ。講師はふらっとカフェ代表・渡邉公子さん。5百円。要申込。
25・1188
▼学習会「新しい生活様式での食品ロス削減」「気候変動」
11月27日14時、笛田リサイクルセンター。ウイルスと気候変動の厳しい環境の中でどう生活するか食品ロス、気候変動の問題を学ぶ。無料。
鎌倉リサイクル推進会議 32・9094
▼コロナ禍だからこそ!オーラルフレイル予防
11月26日10時、深沢学習センター。鎌倉在住、65歳以上対象。感染症予防の視点から口腔機能低下予防を学ぶ。要申込。
市民健康課 61・3977
▼第15回湘南邸園文化祭2020
鎌倉▽鎌倉別荘建築の至宝―旧山本条太郎別荘(現神霊教鎌倉霊源閣)公開11月21・22日10~16時。5百円。申込はメール。
鎌倉の別荘地時代研究会 080・3084・4837
横浜▽俣野別邸庭園A「庭園散歩」もみじ祭りスペシャル11月22日9時55分、休憩棟前集合。無料。当日受付。▽B夜間特別開館「クリスマスコンサート」12月6日18時。2千円(土産付)
横浜市緑の協会 045・852・8038
藤沢▽鵠沼の「まちの記憶」を求めてvol.2 11月14日13時、江ノ電鵠沼駅前集合。1500円(資料代含)。申込はメール。原風景を生かすまちづくりの会▽旧モーガン邸で楽しむクリスマスリース作り12月8日10時半、旧モーガン邸庭園。千円。旧モーガン邸を守る会
逗子▽原風景と逗子の歴史的建物の現状12月5日13時半、黒門カルチャークラブ、千円。申込はメール。原風景を生かすまちづくりの会
葉山▽「真砂秀朗・書画と音」展「真砂三千代・茶衣」展11月19日~23日11時、サロンギャラリー明風。5百円。
アファ 046・876・2205▽レクチャー「西洋音楽史 古典派編」11月29日14時、旧東伏見宮別邸旧館。2500円。要申込。
葉山東伏見宮別邸サロン 080・5096・1385
同文化祭連絡協議会 045・341・0087
▼高齢者いきいき課の催し
鎌倉市在住、65歳以上対象。高齢者向けの健康づくり、フレイル予防のための運動▽月いち元気アップ教室11月4日9時半、明治安田生命大船支社、11月5日9時半、鎌倉市福祉センター。11月24日13時半、たまなわ交流センター。▽からだの元気度チェック11月10・17日9時半、玉縄学習センター。11・18日13時半、深沢学習センター。12・18日9時半、明治安田生命大船支社。13・19日9時半、鎌倉市福祉センター。▽からだの元気アップ教室11月11日から水曜全6回、今泉さわやかセンター。各無料。
市民健康課 61・3976
▼かまくらあるき
鎌倉の新発見・再発見の街歩き半日コース、歴史ガイド・食事付。北鎌倉(11月26・30日)、長谷・極楽寺(27日)、鶴岡八幡宮とその周辺(21・26日)、大町(6日・12月3日)、材木座(6日・12月3日)、鎌倉宮とその周辺(30日・12月2日)。GoToトラベル事業支援対象もあり、5200円〜6980円の特別価格。
旅人 045・270・6973
▼こどもの食卓 オンラインだヨ!全員集合
11月7日11時、葉山各所の飲食店またはオンライン。葉山町の子ども対象。子どもの孤食解消、居場所づくり、親の負担軽減を目的に、対象店舗またはオンラインで一斉に食事の挨拶や遊びを行い「食べること=楽しい」を体験する。百円。要申込。
はやま食卓プロジェクト実行委 046・876・6962
▼出張!お出かけてらこや
11月8・22・28日14時、大船駅笠間口横の広場集合。小中学生と保護者対象。大学生と一緒に笠間中央公園や鎌倉海浜公園で遊ぶ。無料。
鎌倉てらこや 84・ 9746
▼北鎌倉・台峯の緑をともに
▽山の手入れ11月14日10時、山ノ内配水池横。
▽山歩き15日9時、山ノ内公会堂。
北鎌倉の景観を後世に伝える基金・望月方 45・7420
▼写真供養感謝祭
11月14日11時~15時、浄智寺。お焚き上げは当日持参のプリント写真のみ。無料。
写真供養感謝祭実行委員会 090・9812・2717
▼ふらっとカフェ鎌倉
食を通じで多世代交流。A11月18日16時半、ソンベカフェ。B20日17時半、二階堂デイケアセンター。子どもA3百円、B2百円。大人5百円。要申込。※食料の寄付と困窮者への配布も受付中。
渡邊方 090・5199・1654
▼鎌倉CM選手権~ピンチをチャンスに!わがまち自慢
中高大生による「鎌倉を元気にするCM」をイメージする動画コンテスト。11月17日からオンラインで。鎌倉市内在住、在学の中学1年から大学4年対象。
鎌倉青年会議所 25・5538
▼家族介護教室「健康いきいきストレッチ」
11月21日13時半、鎌倉市福祉センター。鎌倉市在住者対象。介護者の負担を軽減するために体幹トレーニングを習得する。
講師は介護予防運動指導員・山口俊彦さん。無料。
地域包括支援センター鎌倉静養館 23・9110
▼逗子の市(雨天中止)
亀岡八幡宮境内。
▽フリーマーケット11月27日9~15時。雑貨・衣類・手造り品など約20店。
▽骨董市28日8~15時。
出店者募集。片岡方 090・5442・3778
▼新型コロナウイルス~正しい情報で、正しい行動を!
12月3日13時半、葉山町福祉文化会館。最新情報をキャッチして、免疫力を上げ、自分らしい新しい生活様式を身につける。講話は衣笠病院グループ相談役で医師の武藤正樹さん、体操は健康運動指導士の中村修さん。無料。要申込。11月4日から受付。
葉山町デイサービス 046・877・1818
▼逗子の魅力を探してウォーキング
12月5日小坪寺、海前寺、正覚寺、佛乗院を巡る。5百円。
逗子市観光協会 046・873・1111
▼第19回鎌倉全国俳句大会
11月29日に鶴岡八幡宮直会殿で予定していた俳句大会は中止。入賞作品の発表は郵送でご案内。
鎌倉虚子立子記念館 61・2688
葱と神輿と 佐伯 仁
●葱坊主に“神”在り?
11月。霜月。雪待月。愈々、冬近し。 食卓では鍋を囲み、煮込むのは肉か魚か。欠かせないのは葱。
関東では下仁田葱、関西では九条葱が好まれている。
葱の歴史は五世紀頃、中国から渡来。「日本書紀」に秋葱とある。 古く中国では葱の強い臭気、茎の清浄な白さに“霊威”を感じ、食用より漢方薬に処方。葱の花は群がり咲き、長く散らぬ旺盛な生命力を持つ。
それは即、擬宝珠に形象化され霊験を表す仏の教えの象徴となった。
その一端は奈良・当麻寺で発見された飛鳥期の舎利容器に窺える。
さらに伊勢の宇治橋の欄干には16個の擬宝珠があり、ご利益のある御札を納めたものもある。平安期、輿の屋根に葱の花を金色の玉に造形化して飾ったのは葱花輦。これは行幸の際の天皇専用の輿で担ぎ手12人、網持ち4人で運行した。
季節は秋。鍋に気安く箸をのばしていた葱の奥行きに驚くが、吹く風は冷たく愈々冬の渡来。 低く垂れこめた雪雲の下、葉を落とし裸木の林を初老の男が独り歩む。
墨一色で描き上げた風景画が目に浮かぶ。
葱買うて枯れ木の中を
帰りけり 蕪村
鎌倉市中央図書館(8月分)
鎌倉市中央図書館(25・2611)は9月に一般184冊、児童書29冊を収蔵した。一般的なものは下記の通り。 ▼「本の読める場所を求めて」阿久津隆著 朝日出版社 ▼「フェイクニュースの見分け方」烏賀陽弘道著 新潮社(新潮新書) ▼「いざ、霊性の時代へ-日本が導くアセンションへの道」長堀優著 でくのぼう出版 ▼「世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方-人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド」八木仁平著 KADOKAWA ▼「京都まみれ」井上章一著 朝日新聞出版(朝日新書) ▼「国際ニュースの読み方-コロナ危機後の「未来」がわかる!」馬渕睦夫著 マガジンハウス ▼ 「日本のカエル48偏愛図鑑-東大生・さこの君のフィールドノート」迫野貴大著 河出書房新社 ▼ 「免疫力を高めてウイルスに勝つ食べ物、暮らし方」石原結實著 新星出版社 ▼ 「手塚治虫の山」手塚治虫著 山と渓谷社(ヤマケイ文庫) ▼「色の知識-名画の色・歴史の色・国の色」城一夫著 青幻舎 ▼ 「有島武郎-地人論の最果てへ」荒木優太著(岩波新書) ▼ 「マッキンゼーが読み解く食と農の未来」アンドレ・アンドニアン著 川西剛史著 山田唯人著 日経BP日本経済新聞出版本部 ▼ 「人類の選択-「ポスト・コロナ」を世界史で解く」佐藤優著 NHK出版(NHK出版新書) ▼「理系。」川村元気著(文春文庫) ▼「九津見房子、声だけを残し」斎藤恵子著 みすず書房
コロナ禍に考える「健康」とは
内科医 酒井 太郎
「健康」と広辞苑を引くと、「身体に悪いところがなく心身がすこやかなこと」とある。 僕が新型コロナウィルスの感染が広がるクルーズ船に医療支援に行ってから8カ月、学校の全国一斉休校、緊急事態宣言などを経て、生活様式は大きく変わり感染予防として不要、不急の外出や三密を避ける生活が当たり前になった。新型コロナの感染は、こういった対策をすることである程度、予防できるかもしれないが、その弊害も明らかになってきている。 クルーズ船に行った後、「今後2カ月間は出入りしないでくれ」とか「なぜ行ったんだ、行ったのを知っていたら受診しなかった」などと言われた。感染者への中傷や、自粛警察、マスク警察、帰省警察と呼ばれるような人が現れ、不安から差別が生まれ、分断が生まれた。 そして学校が休校になったり経済活動が止まったことで、生活困窮者の相談や望まない妊娠や家庭内暴力などの相談も増えたという。 気軽に外出もできなくなり人との接触が減り、孤独でいることが増え、孤立する人が増えている。最近では、「コロナうつ」などという言葉と共に自殺者が増えているということも報告された。 単純に比較はできないが、今日までコロナで亡くなった人は1670人(10月18日現在)。インフルエンザで1年間に亡くなる人が3325人(2018年)。お風呂で溺れて亡くなる人が5398人(2018年)、交通事故で亡くなる人は3215人(2019年)ほどいる。インフルエンザになったり交通事故にあうから外出しない、お風呂は溺れるから入らないという人は多くはないはずである。 緩めすぎるのも問題だが、新型コロナ感染を予防することでストレスが増え、他の病気で健康を害してしまっては何のための感染予防か分からなくなる。現代は他人にも自分にも多くのことを求めすぎてはないだろうか。あまり多くを求めず、一日一日を大切に生きながら、感染予防と生活制限のバランスをとって暮らすことが大事ではないだろうか。
さかい内科・胃腸科クリニック院長
鎌倉市雪ノ下3―1-32
0467・23・0015
災害時に被災者支援を効果的かつ円滑に実施するため、10月26日、地域防災を担う市民団体「かまくら防災士ネット」が発足した。
鎌倉在住、在勤の防災士、またはそれに準ずる資格保有者の参加を呼びかけている。
問い合わせ事務局(さかい内科・胃腸科クリニック内) 0467・23・0015
「コスモス」 黒川 明
葉山町の下山川河畔、ススキに囲まれてコスモスが咲いていた。秋を感じる。いや、気が付けば周り中が秋の気配。この陽のやわらかさはどうだろう。風の涼しさ、木の葉の音の、乾き具合も。
傾いた陽を受けた草木も、護岸のコンクリートさえ黄金色。民家もうっすら夕焼け色。秋は小鳥たちにも。初夏の美声を忘れたホオジロやウグイスが地鳴きしている。里山に穏やかな秋が来た。
山の影がのびて、逆光に透けるコスモスがひときわ明るく輝いた。
水彩画 31×41cm
朝日新聞の読者サービスの一環で創刊されたタウン紙ですが、発行を継続できたのは皆様のご協力、ご理解のおかげです。これからも地域に密着した話題を提供していきます。ご支援、ご愛読をお願いします。
鎌倉朝日代表 鈴木大介
鎌倉朝日編集長小林千穂
11月
▼国宝舎利殿特別公開 1~3日円覚寺。
▼宝物風入 中止。円覚寺、建長寺。
▼丸山稲荷社火焚祭 8日14時、鶴岡八幡宮境内の丸山稲荷社。五穀豊穣、無病息災祈願。鎌倉神楽奉納。
▼写真供養感謝祭14日11時、浄智寺。(7面参照)
▼七五三祈祷祭15日、女子7歳「帯解き」、男子5歳「袴着」、男女3歳「髪置き」息災と幸福祈願。
▼湘南の宝石21~3月7日。江の島サムエル・コッキング苑。
▼新嘗祭 23日10時、鶴岡八幡宮。収穫の感謝と国の弥栄を祈念。
▼時頼忌大俳句大会 23日建長寺。関係者のみ。
▼一ツ火法要 27日18時遊行寺。17時から整理券配布。灯火を燈し仏法甦り念仏祈念。
▼逗子流鏑馬と武者行列 中止。
緊急事態宣言などによる外出自粛期間中に意外と生活リズムが整ったようで、「コロナ太り」や新しい趣味をスタートさせるなど、私の周りでも色々な変化がありました▼そして自粛期間を経験した各家庭家でも、変化が顕著に現れてきているようです▼飲料・食品について、家に備蓄・ストックしてあるもののみで生活ができる日数は、新型コロナウィルス感染拡大前(昨年)が約4.7日だったのに対して、新型コロナウィルス感染拡大後(現在)では約8.7日と、ほぼ倍になっているそうです▼フードロスなどにつながる過度な備蓄は問題ですが、適度な備蓄は防災時にも活躍しそうだと感じています。ご自宅の変化はいかがでしょうか。(N)